誰にも聞けない経営財務戦略!

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より良い暮らしを創造しよう!

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生産三要素としての土地!

皆さん、おはようございます!
渋谷に行く時間があったので東急プラザ上層階から渋谷駅周辺の街並みを眺めて気付いたことがあります。JR渋谷駅を囲むように周囲を東急の不動産再開発が急速に進んでいます。それに比べ池袋駅ビルの百貨店は実質家電量販店により乗っ取られる凋落ぶりが残念です。



生産の三要素と言えば、土地・資本・労働であることは言わずと知れたところです。この本質的な要素の幾つかを活用して事業が営まれている訳ですが、これからの時代はこれまで以上に労働に注目が集まることでしょう。戦後経済において長らく続いた右肩上がりの線形経済に適した枠組みから脱し、ポスト資本主義に匹敵する枠組みを創出する必要があります。


新しい付加価値を生み出すことが難しい社会の中で、産業界に必要とされずダブついた資金がマネーゲームよろしく僅かばかりの金利差を裁定し、世界中の金融市場を駆け巡るようになり、土地という生産要素まで金融化してしまうあり様です。確かにこの地球上に有限の大地である土地を金融資産として見た場合に、その希少性から底堅い投資対象なのでしょう。


ただし、金融資産というものは、それ自体は付加価値を生まないことに留意すべきたと思います。必ず実物経済における投資対効果を裏付けとしています(=デリバティブ取引でさえ元を正せば実物経済に行き着きます)ので、結局は紐解けば事業における付加価値を高めなければ、高いリターンを還元することが難しくなります。その付加価値の源泉が労働です。


それから、最近のビジネスは情報技術やそれを活用したサービスの躍進により、生産三要素のうち土地を活用しなくとも事業展開できるビジネスモデルを持ちます。それは、それで必要なことなのですが、持続可能な自然(=じねん)経済生態系を考慮しますと、やはり土地
、資本、労働という生産三要素をバランス良く活用して付加価値を高めることが必要です。


私から見れば、林業、メーカー、流通業なども不動産業という見え方がします。大地に植生する樹木を伐採し、大地に広大な生産工場を敷設し、土地を有効活用して店舗で商品を販売する訳であり、何れもこの地球上の大地という希少な土地を活用しなければ事業が成り立たない訳です。当然に土地を活用すれば、その土地上の事業からの利益が配当還元されます。


それを資本還元すれば土地の経済価値が算出出来るようになったのは今世紀からでしょう。だから土地が金融商品化をし易くなった訳ですが、その土地の有効活用の発想が脆弱だと受け止めています。そもそも土地というのは、その地域ちいきにおける個別性が高いにも拘わらず、資本の論理により土地上の事業を標準化して全国展開するところに無理があります。


ノアの箱舟ではありませんが、そういった類のビジネスは何れもの言う株主の餌食となり没落していくことでしょう。一度、完成させてしまった巨大なビジネスモデルを再構築することは簡単ではありません。既存事業を生かしながら新たなビジネスモデルに転換することは時間を要しますし、その間に既存事業の業績悪化に歯止めが掛らなければ最悪の事態です。


そうやって地元に還された希少な土地を如何に有効活用するかは、その地域に暮らす人々の創造力に懸かっていると思います。その地域固有の良さを見つめ直し、地域で必要とされていることを探しあてることが必要です。まずはそれを創造するためのコミュニティに有効活用しても良いでしょう。人々がワイワイ・イキイキと場に集うことが最初の一歩でしょう。


今日もありがとうございます!
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キャリアデザインを描く大切さ!

皆さん、おはようございます!
事業開発、組織開発、人財開発など「開発」という言葉が好きです。日本でただ単に開発という言葉を使うと、不動産を開発するというスクラップアンドビルドするような意味にとられがちですが、開発という言葉には本来、成長や発達を促すという意味が含まれています。



キャリア・ディベロップメントという言葉があります。訳すと職能開発ということになるのでしょう。私たちが糧を得てより良い暮らしをして行くためには、少なからず将来に向けて自らのキャリアをどうしていくのかを考えるのではないでしょうか。ところが、社会の端境期において将来が見通し難いせいか、上手くキャリアデザインが描けない方が多い様です。


仕事がら中小事業を再構築すべく経営者や従業員、これから創業しようとする方々と接する機会が多いものです。事業を軌道に乗せていく為に一番大切なことは、自分に出来ることを軸として将来に向け社会に対しどの様に貢献していくかを明確に持ち続けられるかだと受け止めています。ところが経営者すら自らのキャリアデザインが描けない方が多いものです。


日本の経営者数は275万人、従業員数は6723万人(=2022年度統計)と言われています。果たしてその内どの位の人々が自分のキャリアデザインを描き切れているのでしょう。社会に期待が持てないからと半ばあきらめ気分で受動的に安定した給料を貰えればそれでいいなどと考えていませんか。掛け替えのない人生をもっと輝いてみては如何でしょう。


現在の日本の置かれた状況は戦後体制の名残が続いており、未だ新しい社会の枠組みを描き切れていない端境期にあると思います。経済が右肩上がりの線形を描いている社会では、余計なことを考えずに経済合理性や効率性のみを考えてその流れに乗っていれば良かった。企業もピラミッド型階層組織で上位下達型の指示命令をしてれば踏み外すことがありません。


でも、その様な幻想にいつまでしがみついていても何も変わることはありません。もちろん経済は成長していることに越したことはないのですが、それは過去の延長線上ではなく、新しい社会の枠組みに移行していく必要があるでしょう。一夜にして世の中が変わるべくもなく、巨大な船が航跡を描きながら主舵を切っていく様にゆっくり移り変わるものでしょう。


それは社会を構成する全ての方々の最大公約数として、その意思が出現してくるものです。だから、少しでも多くの方々が自らの人生を如何に生きていくべきか真剣に考える必要があります。自分の人生の大方を占める「仕事」を通して、社会に対してどの様な価値を提供しようとしているのか、キャリアデザインを描き出して行く必要があるものと思っています。


10人いれば10の価値観が存在するのと同様に、キャリアデザインも十人十色でいいのです。横並び意識を持つことなく、一人ひとり思いおもいに描いてそこに近づく為にどうすれば良いかを考え続けることが大切であり、人間が思い続けていることは少しずつ実現するものであることを忘れてはなりません。年齢に関係なく自分の人生の主人公は自分なのです。


そういう私も、還暦を前にして未だ現役でバリバリ夢の実現に向けて邁進しています。40代半ばに、この社会に牽かれた線路から下りて自分の道を歩み始めましたが、それで良かったと思っています。ワイワイ・ガヤガヤと息づくまちを創ることを通して、一人でも多くの方に参加して貰いながら、この閉塞した日本をより良き方向に導いて行きたいと思います。


今日もありがとうございます!
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みずほココナラ!

皆さん、おはようございます!
利益など企業の経済的価値を追求するマネジメントと社会との関わりの中で企業の存在する価値を追求するマネジメントは自ずと異なります。人々の創造力を発揮して結果的に利益が付いてくるのが理想的です。これからは人間の心理を充分に理解する必要があるでしょう。



みずほファイナンシャルグループ(=FG)は、スキル仲介サイト運営のココナラと2024年1月をめどに共同出資会社を設立することを発表してます。業務を外注する企業と受注する個人の間の仲介サイトを立ち上げ、みずほ銀行の顧客企業が抱える人手不足などの課題に対応する計画です。みずほFGは、異業種のノウハウを取り込むことを狙いとしてます。


社名は「みずほココナラ」で、ココナラが51%、みずほFG傘下のコーポレートベンチャーキャピタル(=CVC)のみずほイノベーション・フロンティアが49%出資します。社長にはココナラ社長の鈴木歩氏が兼務する予定です。新設する共同出資会社では、ウェブサイト制作やSNS(=交流サイト)などの運用業務についての仲介を念頭に置いています。


共同出資会社で新サービスを提供して、みずほFGとの協力関係を強めていく意向です。みずほFGは、この4月に100億円規模を運営するみずほイノベーション・フロンティアを設立した経緯があります。大手メガバンクまでがCVCを設立して、サービスアイテム拡充や管理業務の効率化を目指した情報技術を持つ企業への資本参加を目論んでるのでしょう。


お堅いメガバンクがCVCを設立運営するだけでも驚きなのですが、その投資先が企業の業務と個人のノウハウをマッチングするサイトを運営するココナラとの共同出資会社といいますから随分と様相が変わってきたものです。考えてもみれば、厳格なピラミッド型階層組織を持つ企業群の中でも、最も硬直化著しい銀行業界が為すことに行内の方も驚きでしょう。


みずほFGは、立て続けに基幹システムがダウンしてお客様に迷惑を掛けるばかりか、公共性の高い金融という世界の秩序の維持と持続性に不信感を抱かせたわけですから、お上から相当にお灸を据えられ睨まれていることでしょう。自浄的に変革できないガリバー組織に対して、外圧により銀行という悪化した企業体質を是正させる意味でもCVCは効果的です。


ただし、折角CVCを立ち上げたところで、中央集権組織である上位下達が徹底している銀行業務との隔たりが著しく、上手く投資先企業を育成して成長させられるのか懐疑的にならざるを得ません。銀行業務から距離を置いて独立独歩でみずほココナラが自律的な事業展開していくことを期待したいところです。銀行側にその位の度量がないと絵に描いた餅です。


また、プロシューマー(=生産消費者)ではありませんが、社会の潮流が企業主体の枠組みから個人主体の枠組みに変化しつつあるからこそ、企業と個人を仲介するビジネスが成り立つようになっていることに、どこまでみずほFG側が理解を示しているのかという疑問も残ります。決して銀行サイドから出て来る独創的なアイディアではないと受け止めています。


そう考えてみますと、みずほFGでは来るべきネットバンキングのサービス拡充を目指し、それら新規事業投資を行う役員を外部から招聘していることが思い返されます。言葉の定義や価値感の異なる銀行という組織の中で、それを理解させて新規事業投資を行っていくには組織の壁が阻み相当の苦労があると思いますが、きっと創造力逞しい自律的な方でしょう。


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