誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
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しなやかな財務へ!

皆さんこんにちは!
この週末には桜が咲き始めるかと思いきや、週間天気予報を見ると来週末くらいが見所ですかね。桜を見ると春の訪れを肌で感じるようになりますね。
こころもウキウキ、日本の四季折々ってメンタルにも良いと思いませんか?


この週末、「ほぼ日」生活のたのしみ展とNordic Lifestyle Marketへ行ってきました。映画で「かもめ食堂」が流行った時期がありますが、その頃から北欧の心の豊かさを大切にする生活に魅かれる様になり、気がつけばその様な文化を肌で感じられるところへ自然と足が向いてしまいます。


モノの機能が満ち溢れるようになり、自分ならではの心の豊かさや、温もりを感じられる自分ならではのモノやコトを大切にする世の中に変わりつつあると感じているのは私だけではないと思います。機能一辺倒だけではなく、手作り感や作り手の顔が見える、自分ならではの時間を大切にする様になっています。


私のようにバブル経済時代を知っている世代からすると、個々人が変わりつつあるのに、企業はまだまだ組織であるが故の供給者側としての効率性や合理性を追求しているせいか、この社会の変化の中で、電通、東芝、東京電力等々の様な不祥事に発展しています。これは受け止める側の生活者の視点が変わってきていることも影響していると思います。


産業におけるトレンドの変化が如実に表れている現象として、例えばIBMのハードウェア製造から撤退。GEの旅客機用エンジンなどは、エンジンを航空会社へ販売するよりも、その後の飛んでいる飛行機の世界中のエンジンの調子を絶えず通信でモニタリングし、故障時は到着する空港に交換パーツを先に届ける体制を整え収益を上げています。


国内に目を向ければ、家電ベンチャー「バルミューダー」の扇風機やトースターが値段が高いにもかかわらず、爆発的に売れています。購入者の話しを聞けば、一昔前の涼しければ良い、パンが焼ければ良いというのではなく、身体に心地よい涼風、とにかくパンがおいしく焼ける。。という、正しく生活の豊かさにつながる商品であると言えます。


生活者が心地よく豊かな生活を重視する様になりますと、モノを購入した後の付加的に満足感を高めるサービスに重点が置き換わります。具体的な例として「スマホ」があります。購入してからスマホを活用して、自らが好きなように自分に合う情報を得て生活に彩りを添える。購入ではなく、使用料によるビジネスに置き換わりつつあります。


これからの財務や金融のあり方を考えますと、国内の貯蓄資金をモノを購入する為の融資資金としてではなく、もっとロングレンジで「直接モノで運用」する多様性のあるフレキシブルな仕組みの必要性が高まるものと思います。①投資対象、②投資リスク、③投資リターンを計量的に把握できる運用対象としてのモノやサービスです。


例えば、スマホ等はキャリアが割賦販売し、後に割賦債権を流動化しているようですが、ハードウエアとしての汎用性が高く、2次利用の市場が確立されるのであれば、当該商品たる「モノ」を専用投資先としたストラクチャードファイナンス(=仕組み金融)の需要が高まってくるものと思います。


高齢化社会やゼロ金利政策の中で、シニア層のタンス預金を社会の変化に合致した新たな金融商品に向けることが出来たら、年金受給額が先細るなかでシニアの生活の安定化や実物経済の新たな資金需要の中で、途切れなく資金還流が出来るものと思います。時代の変革期には、介護施設をはじめ様々なモノやコトへの新たな資金需要が生まれます。


情報化社会は時代がとても早く流れていく特徴があります。社会の仕組みはますます専門特化しています。これからの新たな時代に対して、企業側の新たな資金需要および金融側の資金供給を円滑に行う為には、逆に両方の知見をもって両者をアレンジ出来る、また時代の流れを見極める総合的な視点が必要になるのではないでしょうか。


これからも折に触れて、生活のこころ豊かにする新たなモノやコトと、それに必要な財務や金融の仕組みに触れて参りたいと思います。
また次回お会いしましょう!

まちの経営財務

皆さん、こんにちは!
今日は奈良県のとある水源地の山村へ、仕事でお邪魔してます。
お客様である公営の製材所で在庫の棚卸をしてきました。


日本でも有数の林業でえた村であり、現在でも林業が基幹産業です。
高齢化も進み、世代交代を迎える民間林業会社との
事業連携に先立つお仕事です


この村の人口は2千人強で、多くが林業に従事しています。
この製材所群、というより村の産業を再興に近いと思いますが、
雇用者や製材機器等の事業資源を集中させながら、6次産業化を目指しています。


東京にいますと、生活と仕事が完全に分離してしまいますが、ここでは職住接近ではないですが、生活と仕事が一体となっていることを強く感じます。地域の樹木という希少資源を建築資材だけでなく様々な木製生活雑貨として商品化を図っています。


その意味では、村に脈々と培われた生活の知恵を商品にするわけですから、商品として、とても身近で温もりのある事業に蘇らせることに遣り甲斐を感じます。また、製材所という事業だけを見詰めるのではなく、村一つの事業として俯瞰する醍醐味があります。


最近思うのですが、都会に住んでいると、
余りにも社会や経済が複雑なシステム系になり過ぎて、
ついつい企業単体の利益が多い少ないに目が意気がちになります。


本当はその企業も他の企業と関係があって成り立っている訳であり、
もっと我々生活者が住む地域全体を見て、
どの様な利益の恩恵を受けているのかという視点が必要なのではないかと思います。


経済や企業という仕組みは、本来、生活者が精神的に豊かになるための過程で私たちが作ったものであるはずなのに、その仕組みに振り回され、囚われている現状を不思議に感じるのは私だけでしょうか。


生活や経済をシンプルに考えると、人間と地球上の自然や天然資源という相互関係の営みの過程で、技術革新を経て家内手工業から集団による工業生産へと変遷して来た歴史があります。


今、情報技術が様々な応用段階を迎え、ますますアイディアや想像力という人間が本来持つ力が必要になると思います。その力を発揮する為には、個々人が自らのスタンスをしっかりと持って、コミュニティの中で人々が織り成して行くことが求められるでしょう。


そう考えますと、林業を基幹産業とするシンプルな地域の方が、新しいアイディアが生まれ易いように思います。生活者の目線から、しなやかに新たな事業を生み出し、まちが豊かになっていく自然な姿が日本創生のあるべき姿ではないでしょうか。




幸せ資本!

皆さん、こんばんは。三連休も最終日ですね。


今日、「人生フルーツ」という映画を東中野まで見に行きました。建築家の90才代の老夫婦のドキュメンタリー映画で、60年余りも住まいのあり方を追求しながら、結局は自然との関係を自分一人で出来ることを体現しながらコツコツと積み重ねることが生きること。。とするものです。


60年間も一つの事を追求し続ける直向さと、高度経済成長下に自らが自然を切り開き開発してきた団地建設について、自然との距離感を大切にしなければならないという考え方に感動しました。私も不動産開発事業における財務に携わって来た経験が長かったものですから、共感を覚えるところが沢山ありました。


今日の企業や働く姿を見渡しますと、利益を追求するが為に大切なものを置き去りにして来てしまったのでは。。という暗示でもあります。資本主義経済は、その経済合理性の為に、いつの間にか生きることの主役である人間の心にも疎外感を与えるようになってしまっているように思います。


会社は、株式を上場させると、未来永劫、毎年利益を増加させ、株価を上げ続ける宿命を負ってしまいます。しかしながら、企業の価値とは本当に利益という金銭的な価値だけなのでしょうか。利害関係者である株主だけに焦点をあてると、確かにそのような考え方になってしまうかもしれません。


しかし、企業も一つの社会市民であることを考えますと、その利害関係者には従業員、取引先、それ以上に地域社会との関わりにも気を配る必要があります。本来の企業の目的が、事業を通して社会の課題を解決することにあるとするなら、時代の過渡期かもしれませんが、企業自身も新たな社会の課題を解決すべく取り組んで行くべきだと思います。


それが、新規事業という先行投資が望まれているはずだと思います。資本力を何に使用するかにより、世の中は大きく変わって行きます。その意味では、短視眼的に利益を追求するのみならず、現在の世の中の動きを踏まえて、生活者が何に困っているのかを見極めれば、自ずと企業の進むべき方向が定まって行くのではないでしょうか。


人間社会が作り出した資本主義社会です。その社会の仕組みは、生活者の為に使用することによって活かされるものです。地域に生活する皆が、生活者の視点を取り戻せば、この地球もより良き方向に変わって行くのではないでしょうか。自分の思いを一人でもコツコツと遣り続けることが大切だと思います。


お金を私たちの幸せの為に、幸せ資本として使用して初めて活きた企業財務となることを忘れてはいけません。