誰にも聞けない経営財務戦略!

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ビジネスストラクチャー!

皆さん、おはようございます!
先日、久しぶりのoffタイムに朝ゆっくり起床して好きな本を片手にクルマで西荻窪にあるsajiroカフェに行ってきました。天気も良く、まちを行き交う人々のホッとした表情を眺めながら、私もホッとしていました。躍動感と落ち着いた感覚を楽しんでいました。



ビジネスモデルと似たような概念にビジネスストラクチャーがあります。ビジネスストラクチャーは概念として定義化されていません。そのせいかアマゾンで書籍がないものかと検索してみても、1冊もヒットすることがありません。それならビジネスストラクチャーをブログで認め定義化してみたいと思って、筆ならぬキーボードを叩きはじめているところです。


我流の見解になるかもしれませんが、ビジネスストラクチャーはビジネスモデルを具体化していく際に必要となる設計図の様なものだと考えています。ビジネスモデルはステークホルダーにどの様な商品を通して価値を提供するか、またそれをそのビジネスが保有するどの様な資源や活動を通して商品化し、その時の収益モデルや費用構造を表現するものなのです。


これに対してビジネスストラクチャーは、そのビジネスモデルが上手く機能する様にそれら事業資源や機能をどの様に組み立て、ビジネスとしての構造(=ストラクチャー)を持たせるかという、より実践的な図面だと認識しています。ビジネスモデルは戦略モデルキャンパスで描かれることが多いですが、ビジネスストラクチャーはチャートを用いて表現します。


その意味では、ビジネスモデルとビジネスストラクチャーは並列な表裏一体の関係にあり、どちらが欠けてもビジネスを具体化することは難しいと思います。ビジネスモデルは構想であり、ビジネスストラクチャーはその構想を構造化していくものとご理解ください。単にストラクチャーという名詞の意味は、構造・構成・組織・機構・建造物などを指しています。


ストラクチャードファイナンス、M&Aストラクチャーなどという使い方をすることもあります。一般的な標準化された貸付や債券などと異なり、その資金の受け手のビジネスの実情に合わせてフリーハンドで自由にファイナンススキームを設計することやM&Aの場合における株式売買や営業売買などその目的に合わせて取引態様を選択する意味を持っています。


フリーハンドでストラクチャーを構築するとは言いましても、そこには準拠すべき法律や会計基準などを考慮に入れる必要があるという意味では、ビジネスモデルの様な自由発想とは少しばかり異なると言えるかもしれません。例えば、固有の資源や機能は法律によりどう定義され、それをどの様な法律形態によって有機的に結合させてビジネスとして形づくるか。


また、その様なビジネスを経済価値という尺度により評価しながらビジネスストラクチャーを構築していく必要もあります。個々の事業資源とそれらを有機的に結合した総体としての経済価値は自ずと異なってくるのです。そう、どの様な社内外の資源を連携という名の有機結合を行うことによって付加価値を高めて行くかという面白みが醍醐味になると思います。


ビジネスモデルがビジネスのデザインであるのに対し、ビジネスストラクチャーはビジネスのロジックであると言い換えることも出来るでしょう。両者を同じく対となる概念として捉えられることはありませんが、一体不可分であることに留意する必要があるでしょう。一人の人間が両方を相互に関連付けて考えて、ビジネスを創出するのは難しいかもしれません。


今日もありがとうございます!
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私のコーポレートファイナンス思考法!

皆さん、おはようございます!
知人のご紹介でコーポレートファイナンスのお仕事をする方と初めてお会いする機会がありました。日頃、中小経営者とお会いする機会が多い中で、同業の方とのお話がとても新鮮に映りました。コンサバな話ししかできませんでしたが、ブログを見て頂き嬉しく思います。



同じファイナンス(=金融)の世界から始まった職業人生も、40年近いキャリアの中でコーポレートファイナンス(=企業財務)が私にとって一番居心地の良いところとして行き着いています。ファイナンスの世界はお金の出し手と受け手が出会うマーケットを科学的に極めて行きますが、私にとってその投資対象である事業を成長させることが楽しいからです。


事業(=ビジネス)をコーポレートファイナンスを視座として持ちながら語ることが醍醐味だからです。40代前半までは株式を公開する大手企業で仕事をしていましたが、その後は一転して中小企業の世界に飛び込んでいます。中小企業の世界では、まだまだコポーレートファイナンスの考え方が遅れており、これからもっと広めていく必要があると思ってます。


コーポレートファイナンスとはメジャー(=尺度)としての役割りを極めるものであり、それ自体専門性が高い為、そのノウハウを提供する仕事とすることも可能ですが、私はそのメジャーを活用してビジネスを語って行きたいと考えてきました。言い方を置き換えるなら企業の経済価値を最大化する為にどの様なビジネス展開をすべきかを併せて考えることです。


コーポレートファイナンスの中でもM&Aやアライアンス(=資本業務提携や資本を伴わない業務提携など)、そして事業再構築がその集大成なのでしょう。事業構造を本質的に改編していきながら企業の経済価値を追求していくからです。ここでいう企業の経済価値とは、盲目的に資本の効率を高めることではなく取り巻く利害関係者の幸福を追求した結果です。


良く目にするのはコーポレートファイナンスの観点のみから財務的な見地でリストラを図ることが往々にして幅を利かせているのですが、それは樹を見て森を見ていないのと同じことであり、対処療法ではなく根治療法でないと事業を生き生きとさせることが出来ません。M&Aの中にも、水平統合といわれる市場優位性を獲得する方法もありますが安直過ぎます。


確かに企業が取り得るべき戦略として成熟した事業について市場でのポジションを高めて行くことも必要なのですが、社会を発展させていく利益を考えますと限られた資源を新しい事業を創出する方向に集中させるべきだと感じてしまうからです。その意味で水平統合型のM&Aよりも、新しい事業を創出する為に必要な機能を獲得する垂直統合の方が馴染みます。


垂直統合により事業創出していくためには、必ずしもM&Aによらなくともアライアンスであっても良いでしょう。時代の流れるスピードの速さを考慮に入れますと、むしろアライアンスの方が経済合理性に適っている様に思いますが、それが遅々として進まないのはファイナンシャルアドバイザーの方々が買収価格を基準に報酬を得る体形となっているからです。


もっと、その企業ならではの革新的なビジネスモデルを構想し、それを垂直統合型M&Aやアライアンス手法を活用して具体化(=私はそれを総称して事業再構築という言い方をしています)する高い付加価値に対して評価を得るべきでしょう。それが物質社会から知識社会に変容する時代的な背景にも合致すると思います。アイディアがものを言う時代でしょう。


今日もありがとうございます!
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M&Aの醍醐味!

皆さん、おはようございます!
社外CFOを司ってますと顧問先企業の役員会などに参加することも多々あります。本来なら社長が会議を取り仕切るべきなんですが、社長の方からファシリテーションをお願いされることもあります。他の役員との関係で言い難いこともある様ですがそれではいけません。



最近でこそ中小企業のM&A型事業承継を手掛けることが多いのですが、サラリーマン時代は大型M&A案件の責任者としての役割を担っていました。両者を比較すると中小企業のM&Aの方が扱う取引金額は少ないものの手間は大型M&A案件より掛かるように感じます。
中小企業M&Aの方が人間臭くて、取り引きに必要な資料の準備が整っていないからです。


また、中小企業M&Aの場合は、無理して買収を行わずアライアンス(=資本業務提携や業務提携)の方が望ましくも思います。それは買収する中小企業において買収資金を拠出する程のメリットが少なく、むしろリスクの方が高いと感じるからです。事業に必要な機能を活用するという意味では、経営権の取得を目的とせずに借りてきた方が良いと思うからです。


事業環境が移り変わるスピードが年々早まっているということもありますが、経営基盤の脆弱な中小企業がM&Aを行うことは、屋台骨を揺るがすほどのインパクトを与えてしまうからということもあります。ただし、ことアライアンスに関しては、今後の中小企業の事業成長を考えますと避けては通れず、戦略的に事業再構築の為に取り組んでいくべきでしょう。


一方、大手企業のM&Aは余剰資金に物を言わせて市場を獲得する形の取り引きが多いようです。グローバル展開を目的としていたり、市場でのリーディングカンパニーになることにより更なるスケールメリットを追求することを目的としています。確かにその位大胆なM&Aによる成長戦略を採っていかないと継続的に企業価値を高めることは敵わないでしょう。


本来なら事業成長させる為に自らの事業に欠ける資源を獲得すべく垂直統合型のM&Aを行うべきところですが、手っ取り早く資本主義社会におけるマネーゲームで企業価値(=株価
)を買収するのに等しい行為だと思います。しかし、それでは事業の足腰を強めることに至らず、また自助努力的に新規事業を創出することに繋がらないことを理解すべきでしょう。


ファイナンシャルM&AとストラデチックM&Aという考えがあります。前者はM&Aを企業価値を上げるための手段として使う方法であり、後者は事業戦略上の必要から取り組む捉え方です。私は当初より無意識のうちにストラデチックM&Aを指向していますが、それはきっと事業会社での経験が長くコーポレートファイナンスを拠り所としてるからでしょう。


その事業を再構築し成長させる為に、望まれるべき市場の背景(=コンテキスト)に対して
、どの様な商品価値を顧客に対して提供できるかを考え、それを実現する為に必要なビジネスモデル(=狭義の概念でありオペレーションモデルとも言います)を収益構造と費用構造を考慮した収益モデルを伴って、いかに組み上げていくかを考えることが前提となります。


ビジネスモデルを構築する為に欠ける資源があれば、それをアライアンスによって補うことを考えるのが醍醐味です。その時にビジネスモデルと経済的価値を同時に空間把握的に構想するのが天分です。まるで最新鋭旅客機のコックピットのフロントガラス越しに映し出される計器類を見ながら外の景色を見るようなものです。目盛りの付いたビジネスモデルです。


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