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鎧を一気に脱ぎ去る!

皆さん、おはようございます!
日常では、わりとストレートな表現方法で会話をするように心掛けてます。婉曲な言い回しだと真意が伝わらないといけないと思うからです。でも、最近はTPOに応じて間接的な言葉で会話することも時として必要ですし、その様な大人の会話も楽しむようになってます。



これまでの人生の中で、なんとも言えない程もがき苦しんだことが2度あります。1度目は紆余曲折ありながらも昇りつめた?!サラリーマン生活に終止符を打ち、それまで身に纏ってきた鎧を一気に脱ぎ去った時です。もう1度は、営んでいた事業が上手くいかず自ら止める意志決定をしたときです。どちらも素の自分に迫る出来事でしたが今の糧となってます。


回顧録ではありませんが、今日と明日に分けて綴ってみたいと思います。本来、人間とは弱い動物で、誰しも人生の中で経験してきたことを踏まえありたい自分を模倣しながら生きているものだと思います。女性に比べて男性の方が、性差として虚勢を張るようにできていることから、その傾向が強いのではないでしょうか。人間の本当の強さとは何かを考えたい。


信用金庫を振り出しに大手化学メーカーを卒業する迄20年余り、ファイナンスという専門性を得ながらそれを活かし昇り詰めるべく順風満帆なサラリーマン人生を送ってこれたと思います。普通でしたら一つの会社の中で配置転換しながらポジションを高めていくのでしょうが、私は一つの専門を武器に会社を変えながらポジションを高めてきた経歴を持ちます。


どちらかと言えば、状況に流されることなく自分の目標に向かってマイペースに歩んで行くタイプと言えます。どちらが良いかは本旨ではないので触れませんが、謂わば自らジョブ型雇用??を選択して職業生活を送って来たとはいえ、サラリーマンであったことに変わりがありません。メンバーシップ型に比べれば愛社精神が普通よりも希薄であったと思います。


それにも拘わらず、サラリーマンという身に纏っていた鎧を下ろした時は、卵の殻から生まれたてのヒヨコの様に右も左も分からないウブな状況であったと思います。私の場合は、職人気質のようにして身に付けてきた専門性まで鎧と一緒に脱ぎ捨てたために、無重力のホワイトアウト状態に放り出されたような状況になり、心身的にも吐き気を模様したものです。


なぜ、その様な暴挙にでたかと言いますと、企業ファイナンスの世界で教科書に書いてあることを全てやり遂げた観があったこともありますが、心の叫びとでも言うのでしょか企業の経済的価値を最大限に高めるというファイナンスの目的に対して、何か違うと感じ始めたからです。自分の人生の目的を探す旅に出たいと、頭ではなく心が感じたからだと思います。


物事を考える軸を失いますと、人間というものは何をして良いのか分からなくなるもので、二日酔いで寝床から出れなくなる様な生活を結構、長い期間味わっています。新聞を見ても自分の興味のあるものが分からない流浪の旅です。それでも人間は肉体を持つ限りは生きていかなければなりません。何を食べても味がしない、それ以前に食欲まで湧いてきません。


40才半ばの大の大人ですが、赤ん坊が日々様々なことを吸収する様に自分探しという哲学が始まります。自分の生きる目的は何かと。そこで感じたことは、一番大切なのは家族であり、家族愛でしょう。その上で、自分を自分の為だけに捉えるのではなく、利他的な考え方になりますが、社会に対して自分がどう向き合うか、労力を費やして貢献していくかです。


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「人への投資」100社超連携!

皆さん、おはようございます!
これまで人生で2度ほど大きな谷間を経験したことがあります。それまで培った蓄積を全て投げ打ち素の自分に向き合ったとき。はじめた事業が上手くいかなくなり孤独の中で英断を迫られたとき。それら経験により得た自分自身を見つめる機会が強みなのかもしれません。



ソニーグループやキリンホールディングス、SOMPOホールディングスといった日本の主要企業が、社員の広い意味でのリスキング(=学び直し)で連携する協議会を8月に設立するそうです。経済産業省と金融庁が支援し、100社超の参加を目指しているそうです。社員が相互に兼業・副業する仕組みを設けたり、共同で学び直す「人への投資」の拡大です。


官民共同で設立するのは「人的資本経営コンソーシアム」です。人への投資は岸田文雄政権が掲げる経済政策「新しい資本主義」でも重視されていますが、具体策は手探り状態の企業が多いのが現実です。意欲的な企業が知見を持ち寄り、取り組みが遅れている企業の人財戦略に刺激を与えるような連携を目指します。急に人財戦略にスポットが当りはじめてます。


協議会参加企業は、リスキングの先進事例の共有や協力を検討する作業部会を設け、傘下企業間で相互に兼業人財を受け入れたり、リスキングのメニューを共同開発したりすることも視野に入れるそうです。デジタル技術などを集中的に学び直し、企業内でイノベーションを起したり、成長分野に転職したりしやすくする必要があるとの考えが根底にあるようです。


最も着目すべき点ですが兼業や副業を通じて獲得した多様な能力や経験は、本来の所属先企業にも新たな刺激やアイディアをもたらす可能性を秘めています。企業の採用活動でも人への投資は無視できない要素となっています。兼業・副業の容認などに着目して企業を選ぶ学生もおり、企業の「人への投資」開示の重要性は一段と高まっていくことになるでしょう。


先にパルコやブリジストンなど6社が、社員を相互に副業させる仕組みを導入することを発表していますが、これら企業も「人的資本経営コンソーシアム」に合流することになるのでしょう。また、外資系大手日用品メーカーなどでは、コンソーシアム企業相互に兼業・副業を行うに留めず、必要な人財そのものをプールし合い共用する検討がなされている位です。


急に人財投資へ産官連携で舵を切って来たことが否めませんが、これは世界的な潮流でありそれに迎合しているというよりも、大手企業をはじめとする日本の企業の閉塞感が深刻だからでしょう。今回の取り組みは一過性で終わることなく、働き方の大変革に向けた胎動が緒についたばかりと言うことができると思います。雇用流動化の流れは止まらないでしょう。


考えてもみれば産業革命以降に企業という文明の利器を発明し、ピラミッド型階層組織を前提とした業務の標準化と効率化により、規模の経済を追求してきた僅かながらの歴史がありますが、その背後には弊害も潜んでいたと言えるでしょう。これまでの社会は人間科学よりも物理科学を優先してきましたが、いよいよこれからは人間科学に焦点があたる時代です。


人間は個性的な暗黙知を拠り所として活動するものです。暗黙知を形式知化するためには言語という便利なツールを活用するのですが、言語というものは厳格に定義付けされている様でそれ以上に曖昧なものはありません。その意味では、本当の意味で暗黙知を形式知化する為には同じ企業文化を背景とした言語を拠り所としていては限界があるものと考えてます。


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SME丸山学校!

皆さん、おはようございます!
LINEやMessengerなどSNSの登場により、これまでのEmailとは異なる用途でコミュニケーションが出来るようになりとても便利だと思います。ただし、その目的に応じ上手く使い分けることを怠ると誤解を生じる場合があることに留意が必要でしょう。



ソニー・ミュージックエンタテイメント(=SME)の元社長である丸山茂雄さんは、同社社長を退いた後の1年半、取締役として力を注いだのが「丸山学校」という、新たなレーベルを立ち上げられるような人財を社内で育てるための社内起業家育成です。エピック・ソニーやソニー・コンピュータエンタテイメント(=SCE)の実質的な創業者でもあります。


大企業となったSMEの中では、社員も自分が担当する「部分」のことは分かっていても、会社の「全体」を知る機会が少ない弊害が生じており、丸山学校ではアーティストとの契約や著作権の管理、経理、財務などを一通り教えていたそうです。選抜した中堅社員を対象に週1回朝から晩まで各部門の専門家を先生に仕立て、丸山氏自身も授業を行ったそうです。


もちろん校長である丸山氏は、ベンチャー企業の話しをされたそうです。カリキュラムは1年で、2何間で50人ほどが卒業しているとのことです。こうすることにより、急に新しい企画を思いついた時に会社のどこに駆け込めば良いかが分かり、そんなノウハウを授けるのが重要だと考えていたそうです。企業という生態系の一面を良く物語っていると思います。


丸山氏の日本のスタートアップ創出の持論は、社内起業というスタイルで増やしていくことが望ましいとしています。現状、多くの大手企業がCVCという手法によりファンドをつくり外部のスタートアップ企業に出資ていますが、その実はかなりおっかなびっくり手探りで行っているのが正直なところだと指摘されています。横並び意識も働いていると思います。


それより能力や人柄がよくわかる自社社員の創意工夫に賭ける方が合理的だとしています。社員から企画を募り、これはというものを別会社として独立させ、資金も出す。うまく行きそうなら発案者の社員にも株を持たせる。企画募集は継続的に、粘り強く実施するのが大事だと見ています。サラリーマンとして創業業者気分を味わった方ならではのコメントです。


もちろんソニーのブランドや資本力があってこそ、仕事が成立していたのは紛れもない事実であり、そこをわきまえながら子会社、孫会社をどんどん創って繁栄することを日本の産業界はもっと真剣に考えるべきだとしています。大手企業となった企業も、新たな事業を創出しながら事業を継続させて行くことが社会的な使命であることは紛れもない事実でしょう。


現在の大手企業からイノベーションにより新しいスタートアップが生まれて来ないのは、丸山氏の指摘のある通り企業内の業務機能が細分化され専門特化されており全体を客観的に俯瞰できる人財が育っていないことが挙げられます。また、大手企業には創業以来蓄積されてきた企業文化があり、それに洗脳されないと一人前として認めない悪しき慣習もあります。


その様な状況を打開していく為には、生産性や効率性といった規模の経済を追求する常識の中にも、無駄や遊びの部分を残しておかなければいけないと思います。新たな事業を創出するためのアイディアはピラミッド型階層組織の中からは生まれません。企業を形づくっている垣根を度外視して自分の気持ちの趣くまま自律的に行動できる人財育成が必要でしょう。


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