誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

脱・不動産ディベロッパー!

皆さん、おはようございます!
どんな小さなビジネスでも、何らかの強みを持つものです。それがそのビジネスを営む個人のスキルに依存するものかもしれません。それでもその僅かばかりの強みを活かして成長に繋げていくことが醍醐味なのです。少しずつでもいい、一歩ずつ前進することが大切です。



大手ディベロッパーの三井不動産が、M&Aやスタートアップ企業への投資を拡大し、脱ディベロッパーを思わせる非不動産事業への展開を鮮明にしてます。一般的にディベロッパーは、不動産投資を行い有効活用すべく様々なまちの機能を開発することによって利益を享受するビジネスモデルであり、不動産の金融化により金融ビジネスに近付いたとも言えます。


ディベロッパーのビジネスは、金融ビジネスの中でもストラクチャードファイナンス(=仕組みを構築して行われるファイナンス手法)にノウハウが近いかもしれません。ビジネスを構造的に捉える点は同じと言えます。最近ではディベロッパーも不動産ファンド手法を用いる事があたり前ですので、異なると言えば資源を有機的に組み上げ事業化するところです。


これまでのディベロッパーは、不動産に限定した事業開発を行っていましたが、これからはその事業開発力を普遍的なビジネス開発にも応用させるという意味では、根本にあるビジネスプロデュースというコアコンピタンスは同じですから当然の動きだと言えるでしょう。誤解ないように申し上げれば、その対象となる事業から製造事業は除かれるかもしれません。


製造業、いわゆるメーカーと呼ばれているビジネスには、家電製品などモノを生産する技術力やノウハウの蓄積が不可欠であり、商品開発が問われるからです。ディベロッパーのそれはあくまでも事業資源を有機的に結合して構造化する技術やノウハウです。いわばビジネスコーディネーターとしてのそれですので部品を組み上げるメーカーとは視点が異なります。


例えば三井不動産はエネルギー事業を成長領域として定め、核融合新興の京都フュージョニアリングや脱炭素系への出資を強化しています。それはオフィスビルや商業施設の二酸化炭素排出量を削減するという相乗効果を追及するのと同時に、これからの成長産業であるエネルギー事業の集積を進めて新しいまち機能として位置付ける好循環を期待しているのです。


またスポーツ・エンターテイメント領域も、これからのまちづくりには欠かせない機能として捉え、これまでに東京ドームを買収し子会社化してます。あくまで金融投資でなく、事業投資として位置付けてますから、当然に買収・出資した後はそれらビジネスを経営していかなければなりませんので、不動産以外の事業を理解してハンドリングする必要があります。


社会基盤に関わるビジネスがディベロッパーには相性が良いと言えるでしょう。その意味では、百貨店業界各社が不動産ビジネス化しておりディベロッパーと交差し始めている所に興味を惹かれます。ともに立地産業という点では同じ領域の産業なのかもしれません。立地産業に位置するビジネスの経営に本格的に参入することを鮮明にしていると言えるでしょう。


これまでの都市計画がものづくりを前提として形成されており、それが情報化社会においてそぐわなくなって来ていることとも関係があると思います。考えてもみれば三井不動産の出自は旧三井財閥の本体である三井本社です。我が国に様々な産業を生み出したイノベーターとしての血を受け継いでる訳ですから、不動産以外への投資をしても不思議はありません。


今日もありがとうございます!
https://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する