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利害関係調整の醍醐味!

皆さん、おはようございます!
久しぶりに京都から東京まで新幹線に乗りました。整然と並んだ座席は満席で、再後部座席から見る車内の様子は、最速の新幹線の揺れに従って振り子のように頭が同じ方向に揺れる姿が如何にも機械的で、必ずしも先端技術と人間が調和しているとは言えないと思います。



これからのビジネスは、何でも自前主義で必要な事業資源を組織内に確保することなく、持てる技術やノウハウの強みを深掘りしながら、新たなビジネスや商品を創出するために不足する事業資源を他者に求めて強調しながら連携する時代であるとつくづく思います。それをある人は産業連環であると言います。事業者間の物理的な距離も大いに関係するでしょう。


これまでの様な右肩上がりの経済を描けない不確実性の時代には、ビジネスのリスクを軽減することによって、ますます早まるビジネスのスピードや短くなるビジネスのライフサイクルをコントロールしていく必要があります。また、異なる価値観を持った事業者同士が手を取り合うことによって、独創的なビジネスや商品を共創していく必要もあるからなのです。


いわば独立している事業体がその枠組みを超えて、必要に応じて強調した仮想事業体として自由変化にビジネスを形づくっていく必要があるのです。これまでにも建設会社におけるJV(=ジョイントベンチャー=共同事業体)、会社法の匿名組合や民法の任意組合などの法概念がありましたが、その様な取り組みの必要性がますます高まって来るものと思います。


それは大手企業ばかりでなく、限られた事業資源によってビジネスを営む中小企業においては起死回生の成長発展に向けた選択肢となり得ます。何社かの中小企業が手を組むことによって、自社だけでは不可能なそれを必要としている人々に受け入れられる新しいビジネスや商品を創出できれば、小回りの利かない大手企業すら凌駕することが可能となるでしょう。


ただし、その様な共同体を生み出すためには、ただ漫然と自分の利益のみを期待して構えていても実現には覚つきません。誰か、それら複数の事業体をコーディネートするプロデューサーシップを持った人物が、その新しいビジネスや商品をコンセプトとしてまとめ高らかにビジョンとして打ち出しながら、利害関係を調整して取りまとめていく必要があるのです。


その新しいビジネスや商品を具体化することの目的を利害関係者同士で共有し理解することから全ては始まります。それが最初からブレてしまっては、どんなに素晴らしいアイディアであっても出来ることも出来なくなってしまいます。そこには共同事業に参加する事業主体に固有の事情も存在しており、それが対立する利害として顕在化することもあるからです。


その対立する利害を乗り越える為には、それを乗り越えてビジョンを実現しようとするエネルギーの方が熱量が多くなければいけません。その上で、きちんと個々の事業主体の固有の事情を把握して、目先の課題に対して100%期待を充足することが出来なくても、それら事業主体の利害が平等であることを前提に、それを上回る将来果実を期待できることです。


それが共同事業における利害関係調整の醍醐味であり、それぞれの事業主体が持つ事業資源ならびに財政状態等を充分に見極めてバランスを取って行く目利き力が不可欠なのです。主観でエネルギーを束ねることも必要ですが、客観的に利害関係を俯瞰しながら調整していく地道に歩み寄る姿勢が必要でしょう。デベロッパーはその調整力に長けていると思います。


今日もありがとうございます!
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