誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

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まちづくりの処方箋!

皆さん、おはようございます!
ビジネス支援プラザの仲間とお会いした、新たにメンバーに加わる若きマーケティングとデザイナーご夫婦の相性が印象的でした。完璧なデジタル思考とアナログ思考を持つお二人がタッグを組むと、綺麗にバランスがとれて相乗効果を発揮するものと受け止めたからです。



「まち」というものは、その地域で織り成す人々の営みの結果により、活力を高めることもあれば衰退することもある有機体であると捉えています。活力を高めるためには、その地域で必要とされる需要を見出しながら、地域固有の有形無形の資源を活用して必要とされる商品を創り出すことです。そのプロセスを地域に住まう人々が担うことが前提となるのです。


その時に必要なことは、自律した人々がフランクに互いを認め合いながら対話が出来るコミュニティを内包していることでしょう。対話を通して地域で必要とされるものを知り、それに応えるアイディアを出し合いながら商品を構想することでしょう。個々人が持つ暗黙知を形式知化するプロセスは個人で行うよりも複数の人々が協働で行う方が効果的だからです。


それを漠然と行うよりも、暮していく為に必要な糧を得るという明確な目標を持っていた方がより効果的でしょう。それは会社に勤めていようが個人事業主の様に自律していることが望ましいと思います。独りでは糧を得られられないから集団に帰属するのではなく、個人事業者として糧を得るよりも、コミュニティに帰属した方がより効果的というのが望ましい。


既にある企業に勤めるのでも良いでしょうし、仲間たちと新たな企業を立ち上げるのでも効果は一緒だと思います。理想は事業者としての意識を持つ人々が集まる組織であることであり、それはこれからの不透明な時代を生きていく上で上下関係のないフラットな関係の中で自らの役割を自律的にアグレッシブに取り組んでいる、そんな集団である必要があります。


どうすれば自律的な人間になれるかについては、潜在的に意識している将来の漠然とした夢を可視化して顕在意志や思いとして高めることが最初の一歩だと思います。そして、これまでに培ってきたノウハウやスキルを活用して、どうその意志や思いを実現していくか10年後のあるべき姿を段階を踏みながら近づけて行くべきビジョンマップを描き出すことです。


人間というものは、そうやってビジョンマップとして具体的に思い描き出すと、日々の言動がそこに近づけて行くものです。その日々のプロセスの中で時流を掴みながら、ビジョンを実現していく為に必要な事象を手繰り寄せて行くことでしょう。長い人生の中で、外形的に表面的な結果がビジョンと異なっていても、長い目で見れば辿り着く目的地は同じ筈です。


現代社会に不足しているのが、その人の志だと思います。ベルトコンベアにでも乗ったかのように大学まで卒業して新入社員として一流企業に勤めるプロセスを踏んでいては自らの遣りたいことを突き詰めることもないでしょう。地方都市においては、そんな社会の枠組みに乗ってきた残されたシニア世代が意識を変えて人生の目的地を明確にする必要があります。


そして、事業を行う人々が糧を求めて繋がり合うことが不可欠です。最初は生業からでも地道に仕事に取り組んでいけば良いと思います。これからの時代はM&Aではなくアライアンスの時代だという意図は、企業は所詮それを営む人々が動かしているものであり、それは人間と人間の繋がりに帰結するからです。互いの志に共感し合いながら営むことが必要です。


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地方銀行の異業種参入!

皆さん、おはようございます!
田んぼの稲は陽光を一身に浴びながら青々と成長していく時期です。米づくりなんて日常生活から遠い存在と思いきや、地方出張時に田んぼに自生する雑草を取る機会がありました。無農薬の米作りだからの手間の様ですが、だからこそ美味しい米が収穫出来るのでしょう。



地方銀行で異業種に参入する動きが加速しています。ふくおかファイナンシャルグループ(
=FG)は、金属加工製品の専門商社を立ち上げ、しずおかFGは電通グループと中小企業の販売促進を支援する会社を設立してます。低金利下で利鞘収入は伸び悩み、有価証券運用頼みにも限界が見えてることが背景にあります。本業以外の収益源確保に待ったなしです。


7月に設立された販促支援のSFGマーケティングは、しずおかFGが8割、電通グループが2割を出資しており、電通のノウハウを活用してマーケティング戦略の立案やブランディングなどを手掛ける計画です。人手不足で販促などの重要性を認識しつつも手が回らないケースが増えており、地域中小企業と一体となって課題解決に取り組んでいくとしています。


地方銀行が活用するのが「銀行業高度化等会社」です。2016年の銀行法改正で出来た制度で、銀行が子会社などを通してフィンテックや地域商社に参入することを可能にしています。2021年の法改正では、人材派遣、マーケティング・広告、IT(=情報技術)システム販売などが可能となっています。高度化会社の認可取得の動きは加速している様です。


2020年まで年数件だった許認可が、2021年には13件、2022年には16件に増えています。今年も勢いは衰えておらず、3月に栃木銀行が再生可能エネルギー発電のクリーンエナジー・ソリューションズを立ち上げており、表明済みを含むと約10件に上っているそうです。ふくおかFGやしずおかFG以外の新たな進出業種を見ると特徴があります。


観光コンサルティングや旅行商品の企画販売、販促に係る広告企画制作・マーケティング、DXなどシステム開発などに偏っています。地域特性を生かして地域商社としての動きをする事業や中小企業に対する経営支援事業に大別できると思います。これらの地方銀行による異業種参入は、金融庁の後押しもありこれまでの銀行ビジネスの再構築と取られがちです。


しかし、これら新しい事業を通して地域経済の活力を高めたり、中小企業の業績改善に資するという意味では、社会的な意義の高い事業であるといえるでしょう。悪戯に地方銀行同士を合従連衡させていては、小回りが利かずにこれら新しい事業に参入することも難しくなるでしょう。その意味では、まずは地方銀行も自らの存在意義を見直す必要があるでしょう。


これからの中小企業は、これまでの産業構造のヒエラルキーを底支えする下請的なビジネスモデルでは存続が危ぶまれます。いままで培ってきた事業資源を活用して新しいビジネスモデルへ転換していく必要があります。その一番大事な核心部分を担う地方銀行の事業会社が見当たらないのは何故なのでしょう。きっと地銀が本業で担うべきと思ってるのでしょう。


そんな力量が銀行本体にあると思いたい気持ちは分かりますが、いまの地方銀行にはその様なことが出来る人財はいないといった方が正しいでしょう。その現実を直視し、経営コンサルと地域商社の両方を兼ね備えた新会社を設立すべきだと思います。ただ中小企業の支援に留まらず、事業の当事者として地域内を縦横無尽に展開しながら事業再構築する会社です。


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アライアンスの時代!

皆さん、おはようございます!
先日、出張を電車で行ってきましたが、なんと往復の特急列車とも首都圏の人身事故の影響で90分も遅れて発車する始末です。通勤電車の様にすし詰めの車内で座席を立って動き回ることも出来ず、じっと自分の席で本を読んだりスマホをいじったりするしかありません。



お客様の商品を販売しやすくするために、某地方銀行と提携ローンと提携リースの話しを進めています。これまでの金融機関でしたら一企業とその様な関係を築くことは他のお客様との公平性の観点からご法度であったと思います。随分と理解のある金融機関だなと思いつつも、何とそのお客様の取り扱っている商品カタログも店舗に置いてくれるではないですか。


その地方銀行も以前は、その様なことはしていなかったそうですが、地方経済の活力を取り戻す一環でお客様と共存共栄を目指す考えから、柔軟に対応する方針を転換したそうです。元々は相互銀行であり、元を正せば無尽として発祥したその地方銀行のルーツを辿れば相互扶助組織ですから合点がいきます。金融機関も本来の原点に立ち戻ることが必要でしょう。


ただ単に資本の論理で規模を大きくすることなく、何でその事業を創業するに至ったかというDNAを理解することが、その企業としての存在意義であり、未来永劫守り抜いていかなければならない理念なのでしょう。その意味でいいますと、今日の企業の多くはその事を忘れ去ってしまっており、規模が大きくても中身のない質実剛健な企業が少ないと思います。


この地方銀行の例では、そのことの大切さを教えてくれます。某地方銀行にとっても提携ローンや提携リースの告知が出来れば、新しい活用例としての販促の意味がありメリットがない訳ではありません。でも、これからの経済というものは、企業がなんでも自前主義で営むのではなく、他の企業と手を携えて効率良く付加価値を高めて行く時代なんだと思います。


限りある資源を分かち合う経営こそが、これからの時代に望まれる持続可能循環経済ではないでしょうか。その意味では、企業同士の合従連衡であるM&Aよりもアライアンスの方が時の流れに叶っているでしょう。その方が、新しい社会に必要とされている商品を生み出し易いと思います。M&Aとは、結局は規模の論理による効率性を求めることに留まります。


実はこの某地方銀行とは、私が司る「ビジネス支援プラザ」という中小企業やスタートアップ企業にハンズオンでサポートするエキスパート集団について、提携関係を結びたいという話しがあります。経営者のメンタリングから、マーケティング、DX、各種専門士業までの経営に必要な機能を包括的にバックアップする体制を整えていることに着目されています。


私としては、このエキスパート集団を率いて、アライアンス関係を広げる事によりジレンマに陥っている地域企業を再構築する起爆剤にしていきたいと考えています。この地方銀行にとっても、日々のお客様との渉外活動に終始してしまう状況を打破する切っ掛けにしたいという思いがあるようです。タイミングがありますので、この流れを見守りたいと思います。


ものごとを大局的に俯瞰しながら、その本質を抽象化する能力に恵まれているようです。だから企業のビジネスモデルを財務数値という裏付けを持ってデザインすることが好きなのでしょう。企業が持つ資源を見極めて、それを企業間に横たわる垣根を度外視して、有機的に結び付け、社会にとって必要と考えられる付加価値を見出して行くことが楽しく思えます。


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