誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

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これからの人事労務!

皆さん、おはようございます!
どの様な企業にも一定の企業文化、慣習、物事の考え方の拠り所があるものです。それらに倣って物事を判断することも大切ですが、これだけ社会や価値観の変化が速い時代になってきますと、それらの暗黙の了解に違和感を感じた時にその事実を指摘する勇気も必要です。



中小企業と関りながら仕事をしてますと、必要最低限の労務管理は行ってはいるものの人事の発想を全くもち得ていない企業が多いことに気付かされます。人事と労務はどちらも企業で働く「人」に関わる仕事ですが、それぞれ焦点や範囲が異なります。人事は、従業員の採用、育成、評価、昇進など、組織内の人材を戦略的に管理する業務ということが出来ます。


人材を確保するための採用活動や人材育成、人事評価の策定・運用、人員配置などを行います。これに対して、労務は、主に労働環境や労働条件を整え、従業員の健康や安全を守るための業務です。給与計算や社会保険の手続き、福利厚生の管理など、従業員が入社してから退職するまでの一連の業務を行います。法律や規定に基づき回すのが労務といえそうです。


人事と労務はどちらも企業の財産である「人材」に関わる仕事であるため、企業成長の要だといえるでしょう。人事より労務管理が強い企業は、どちらかと言うとものを生産する企業に多いようで、やはり生産過程で事故などを起されると、それこそ企業の存続に関わる問題となってしまいますので、必要最低限の労務管理を法令に従って行うということでしょう。


しかし、これからの時代の変革期において、新たな価値観に基づく事業展開を行っていくことが喫緊の課題であることを考えますと、生産の三要素の一つである「労働」に最も焦点を充てる必要があるでしょう。人財こそが価値を生み出す源泉と捉える「人的資本経営」が広がりつつある中で、個を生かす経営を追求するのであれば人事に着目する必要があります。


人事部の役割りが守りの労務管理から攻めの人財戦略へと変わる中で、これまでの人事の知識や効率よく運営していく考えよりも、ビジネス感覚や創造性、マーケティングなどの資質もこれからの人事担当者には求められるのではないでしょうか。また、中央集権的な人事を分権化していく方が良いでしょう。人財の適材適所をきめ細かく行うために必要でしょう。


これからの人事に求められる役割は①人事制度全体の設計、②社員と幹部の育成、③データサイエンティスト機能だと言われています。現場のマネジメントが使いやすい人財データベースをつくり、課題の発掘や施策の効果を分析することが重要になるからです。日本企業は人事を管理と位置付けてますが、これからは人財を通じて価値を生み出す視点が必要です。


私は、コーポレートファイナンスの世界からマネジメントに入っていますが、ただ金勘定をするに留まらず、企業価値最大化の為には無形資産の源泉である人財に焦点を充てることの必要性に気付き、その人財のパフォーマンスを発揮させる為にはどうすれば良いかという視点で、人間性心理学の観点から如何に人財に創造力を発揮して貰えるかを探求しています。


人間性心理学とは、人間の肯定的側面を強調した心理学の潮流です。人間の主体性、創造性
、自己実現などを重視し、人間を自由意志をもつ主体的な存在として捉えます。人間性心理学に留まらず、人間が創造性を発揮する過程は、人間の経験としての知識である暗黙知を如何に効果的に形式知に昇華させるかに着目する必要があり、成長過程と同じ意味なのです。


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青梅線沿線のホテル事業!

皆さん、おはようございます!
自分の内なる素直な気持ちに耳を傾けることを大切にしています。一人の時間がとれないとなかなか落ち着いた気持ちになれないと思います。そんな時にそっと寄り添ってくれる人がいると、最初は対話であったものが自然と迸るように言葉が口をついて出て来るものです。



JR東日本と地域振興を手掛ける「さとゆめ」が共同出資した「沿線まるごと」がJR青梅線沿いの無人駅や古民家を活用したホテル事業を2024年度中に始めることを発表してます。確か一昨年であったと思いますが、JR東日本と「さとゆめ」が共同出資でJR青梅線沿いでホテル事業を実証検証する発表があったと思いますが、それが具体化した格好です。


JR東日本も子会社を通じて無人駅の駅舎などを活用した有効活用による収益拡大に着手していることは、以前にも発表されています。なぜその様な取り組みに関心を持ったかといいますと地域振興という理由以外にも、大学院時代の同窓生がその子会社の社長を務めているからです。有効活用のアイディアを公募で募り、素晴らしい取り組みには出資もしてます。


一方の「さとゆめ」も採算性を合せるのが難しい地域振興事業に真正面から取り組む姿は素晴らしいと思います。考えても見れば事業というものは、そんなに馬鹿儲けを考えなければ知恵とアイディアで如何様にも成立させることが可能だと受け止めてます。初期投資を抑えながら、如何に魅力的なソフトウエア(=無形資産)を企画販売できるかに掛かってます。


今般の「沿線まるごと」が取り組むJR青梅線であれば、地域住民をホテルの「コンシェルジュ」として巻き込みつつ、奥多摩地域の宿泊需要を発掘するとしています。宿泊施設の名称は「Satologue(=さとろーぐ)」で、JR青梅線鳩ノ巣駅から車で5分ほどの集落内に客室棟を設ける計画です。無人駅をフロントに見立てた、ホテルの地域展開です。


ツインルーム4室の料金は1泊1人あたり4万円からを予定しています。ホテル事業に先立ち2024年3月にも木造建築を改築したレストランと倉庫を改築したサウナを開業するとしています。「さとゆめ」がホテル事業を手掛ける山梨県小菅村では、クルマでしか行けない僻地であるのに多数の外国人旅行者が訪れ、地方創生の成功例として注目されています。


「沿線まるごと」はローカル沿線活性化に向け、青梅線でのビジネスモデルを元に2040年までにJR東日本管轄エリアで30ヶ所以上の展開を目指しているそうです。この「さとゆめ」や「沿線まるごと」のビジネスモデルは汎用性が高く、新たな観光のあり方として一石を投じることになるのではないでしょうか。日本にはまだまだ観光資源が沢山あります。


地域振興の要点は、その地域に雇用を創ることと有形無形の地域資源を活用して域内に資金を呼び込むことです。その資金が地域内で循環するようになれば持続可能な循環経済を創出することが出来ます。その意味で、地域住民をホテルのコンシェルジュに見立てるなんて粋だと思います。ホテルには、生活に必要な様々な機能を事業として配する必要があります。


私が志向している事も地域振興と括ることが出来ます。里山の天然資源を余すことなく活用して商品を企画販売したり、集客に結びつけています。また、町工場が寄り集まる下町では一芸しか持たない町工場を組み合わせバックオフィスをシェア出来れば、ちょっとしたメーカーと伍することも可能でしょう。その為には地域の人々が理念に共感することでしょう。


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会計情報でAI融資!

皆さん、おはようございます!
仕事柄、お客様に金融機関をご紹介することがあります。とあるメガバンクでのこと、創業4年目の伸び盛りの会社をご紹介しましたが、不意にそのメガバンク担当者から電話があり紹介人である私の審査をしたいとのこと。マネーロンダリングでも疑われたのでしょうか。



インターネット専業のGMOあおぞらネット銀行は、人工知能(=AI)を活用して最短即日で審査結果を通知する融資サービスをはじめるそうです。まるで個人向けノンバンク融資の様な手際の良い審査ですが、これが事業者向けフィンテック(=ファイナンスとテクノロジーの造語)のサービスですので、金融機関も随分と変わり行くものと受け止めています。


その仕組みは、弥生という会計ソフトを利用する企業が対象で、財務諸表ではなく会計データーを分析して与信を判断するそうです。確かに会計データーを活用すれば、財務諸表により一定時点の経営成績や財政状態を判断するより、金融機関にとって大切な資金繰りの推移を日々追いかけることが出来ますので、それだけ精緻な与信判断ができるものと思います。


弥生子会社、アルトアが手掛けるAIを使った会計データ分析システムを利用すれば、1年以上の会計データーを分析することによって、取り引きの日時や売掛金・買掛金などの勘定科目、金額を活用して、時系列で資産の推移やキャッシュフローなどが分かるばかりか、必要運転資金を算出することも訳のないことでしょう。それほど難しい技術ではありません。


融資額は100万円から3000万円の範囲で、金利は0.5から8.5%の固定金利。返済期間は最長3年となっています。資金使途も運転資金にも設備資金にも利用できるそうです。GMOあおぞら銀行としては、比較的規模の大きい企業にも取り引きを広げることを狙いとしている様です。オンラインで申し込み、最短で即日で審査が終わる仕組みなのです。


住信SBIネット銀行もそうですが、GMOあおぞら銀行は法人ネット普通預金口座開設の先駆けでもあります。市中店舗を構える銀行とは異なり、お客様とのやり取り全てをオンラインで行っていますので、ビジネスモデルが全く異なるばかりか、財務構造も店舗やその行員を持たない為に軽投資で済むものと思います。その分のコストをお客様に還元できます。


今回の最もポピュラーで普及してる会計ソフト弥生会計の会計データを活用した与信審査は
、きっと若い世代の経営者のハートを掴むことでしょう。それは合理的で理に適っているからです。GMOあおぞら銀行としては、与信審査によりお客様企業の金利設定をどうするかという格付部分で大いにAIデーターを活用して効率的な運用を図りたいものと思います。


但し、このAI融資が万能かと言えば、お客様の母集団ピラミッドに例えるなら全てのお客様に対応できる訳ではなく、最大公約数的な一般的な企業にしか適用できないという問題もあると思います。それは一般的にあり得るだとうと想定される母集団の会計データーを持つ企業にのみ適用できるのであって、特殊な企業や新興企業の審査は難しいものと思います。


与信審査業務は、その大方をAIによって置き換えることも可能でしょうが、その醍醐味は一般的なら与信供与することが難しいと考えられる企業に対しても、いかに資金を還流させ成長に導くかということにあります。最後は人間による目利き力がものを言います。それは暗黙知の世界であり、AIのような先端の形式知だけでは対応することが難しいものです。


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