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日本航空の737MAX!

皆さん、おはようございます!
シャーマンなる人物にお会いしました。私の強みや弱みといった個性を見事に言い当て、思わず舌を巻かざるを得ません。私の他者を支援するという根本原動力が仕事に結びついている様ですが、それを自分のペースで成し遂げないとエネルギーが脚から抜けないようです。



日本航空(=JAL)は、米ボーイングの新型小型機「737MAX」シリーズの「737-8」を2026年から21機導入することを発表しています。カタログ価格は1機あたり1億2160万ドル(=約160億円)であり、単純計算すると投資額は3000億円規模になります。同機は既存737型機と比べて燃料の消費量が約15%少ないとのことです。


JALがボーイングの新型機材を新規発注するのは18年ぶりのことです。737-8型機は、従来の737-800型機の後継機に当たり、新型エンジンや上下に開いた形状の翼端などで燃費性能を向上させています。JALグループでは737-800型機を2022年末時点で56機(=傘下の格安航空会社を除く)使用しており、その更新需要となります。


小型機市場では、ボーイング社の737ー8型機と欧州エアバス社の「A320neo」が競っている形です。737MAXといえば、2018~2019年にわたり海外で2度の墜落事故が発生させおり、一度は米連邦航空局(=FAA)が運航停止としていた経緯があります。ボーイングがシステムを見直して2020年末から辛うじて運行を再開させてます。


その後、これまでに世界50社以上が900機超を運航している実績を持ちます。JALは
、現在737ー800型機を使用しているため、運航、整備面などで非常に馴染みがあり、安全性評価を最優先で実施し、事故原因の対応などがしっかりされていることを確認した上で、燃費効率や二酸化炭素排出量削減の抑制につながることから導入に踏み切っています。


国内ではANAホールディングスやスカイマークも2025年度以降に737ー8型機を導入する計画となってます。同じ機材を使用し、同じ路線を同じような時間帯に飛ばすことが想定されますので、顧客側から見れば機体の塗装デザインが異なるだけで、乗り心地もさして変わらない中で、提供される商品の違いは料金とブランドの好みということになります。


そこが航空事業の難しいところであり、運航や客室の乗務員、そして整備士に係るコストも各社で大きく異ならないでしょう。それに対して機材導入コストが数千億円単位となる明らかな装置産業であるのと同時に、それら機材を運航する為の労務集約型産業であるとも言えると思います。ビジネスモデルとしては路線開拓以外に遣りようのない面白みに欠けます。


最近、JALは国内でもあまり知られていない新明和工業という自衛隊向け航空機を生産している会社と業務提携し、新しい航空機の設計や開発を行っていくことを発表しています。また、大阪万博でJALは空飛ぶクルマの運行を行うとしています。基幹事業である航空機運行事業だけでは、海外航空会社との競争もあり、事業の継続性に課題があるのでしょう。


あと航空会社が行えることと言えば、観光地開発を行うことでしょうか。これまでも行ってきており、機材運航技術とホスピタリティサービスのノウハウだけでは、その様な地域開発を行っていくには限界もあります。しかし、地域経営を行うノウハウを蓄積しながら航空事業を営んだら、機材に制約されないもっと将来的に可能性のある事業展開が出来そうです。


今日もありがとうござます!
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マイパーパス!

皆さん、おはようございます!
「酒の一滴血の一滴」という諺があります。その意味が腹落ちする出来事がありました。それは田んぼを耕し稲という生き物から様々な過程を経てお酒が出来上がる訳です。お酒を醸造するときもそうですが、それが私たちの口に届くまでの過程を知ると無駄にできません。



某会社でビジョン策定にスポットが当たっています。経営者としてもビジョンがないと具体的なビジネスモデルが組み立てられないばかりか、それを事業計画やアクションプランといった事業を企画することが出来ません。また、ビジョンを可視化することにより、5年先や10年先の会社のありたい姿を社員と共有し、全社一丸となって邁進することが出来ます。


ビジョンの前段階として企業理念や事業理念といった理念(=存在意義)がなければビジョンなど描くことも出来ません。企業や事業の理念を可視化するためには、その企業を創業する者や事業を創り上げようとする者が、なぜ事業を営もうとするのか、個人としての夢、志
、意志といった思いが存在し、企業や事業の理念と表裏一体となっている必要があります。


ここで企業や事業の存在意義のことをパーパスといい、事業を営む個人の意志や思いをマイパーパスと言います。昨今、先行き不透明な事業環境の中で、過去の経験知に則し事業を運営することが難しいことを悟った会社の中には、自らのパーパースを再定義して、そこで働く方々のマイパーパースとベクトルを合わせていくことの大切さに気付く所も増えてます。


会社に勤める方々にも、自分の人生をより良く行きたいという自己実現欲求がある訳であり
、でき得るなら人生の大方の時間を費やすことになる自分の仕事を通して理想を現実のものに近づけて行きたいというのが人間の心理だと思います。そして、その様にポジティブな精神状態の時に人間は、最大限に創造力を発揮するものであり、成長が著しいものなのです。


だから、会社にとり心理的安全性を保ちながら、その中での仕事というフィールドを通して自律的に仕事に取り組んでいただくことが何よりも暮らす上での精神的な豊かさを実現する道です。それが、会社組織の一員であろうが個人事業主であろうが同じことだと思います。仕事という人生の事業を通して、なにを社会に対して提供すべきかという意志が必要です。


しかし、マイパーパスを明確にするといっても、自分自身で己をどこまで顕在意識として理解できているかというと、そんなに簡単なことではありません。それは、頭で考えることではなく、この世に生まれてから今に至るまでの人格形成に大きく影響を受けるからです。人間の深層心理ほどアメーバーのようなカオスな世界はなく、独り紐解くのが難しいのです。


もちろん自身で自己内省することも大切ですが、それを紙に書き出したり、他者との対話を通し徐々に可視化しながら明確にしていく性質のものなのです。現代社会は、マイパーパスを気付かせることが難しい枠組みだと思います。それは、社会の仕組みが成熟化し過ぎてしまっていることもありますが、専門分化し社会の構成要素として歯車化しているからです。


経営や事業を大過なく営んでいく為に、まずはマイパーパスを明確にすることであり、その上でなぞその仕事に携わるのかというパーパースを確立させる必要があります。そこまで分かれば、持てるリソースや事業環境を踏まえてビジョンを描き出すことが可能となり、そしてビジネスモデルや具体的な企画が出来ます。このバリューチェーンが何よりも大切です。


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企業財務とはなにか!

皆さん、おはようございます!
昨日は国立の「ビジネス支援プラザ」でお昼を挟んで、1時間の打合せが4つ続いてしまいました。はじめてお会いする方もいれば、既に知る方との具体的な相談であったり。一期一会ではありませんが、その時々の最善を尽くし誠実に向き合うことを心掛けたいものです。



企業財務に37年間向き合ってきましたが、いまという時が一番企業財務とのほど良い距離感を保っているのかもしれません。40歳までの若かりし頃は、企業財務の全てを習得して実践で生かすべく、その中にどっぷりと浸かっていましたが、いまは企業財務を客観的に俯瞰しながら、必要に応じて引き出しから出してくるという感じであり丁度よいのでしょう。


それは、企業財務が目的ではなく方法として捉えることに変わったからだと思います。信用金庫での融資業務を皮切りに、ディベロッパーでの事業企画、その後のM&Aや事業再生、企業価値経営、そしてスタートアップ企業でのIPOなど、企業財務の教科書の章立てに出てくるエッセンスは全て実務として経験しています。もちろん随分と学びもしてきました。


結果として、就社より本当の意味で就職をしてきたことになります。企業財務は企業会計と対を為していて、それぞれに奥深い領域なのですが、企業会計により個々の数字が描き出している意味を知り、それらを活用してどの様に経営判断材料として企業財務により表現して行くかということになります。企業会計は過去の数字を企業財務は将来の数字を扱います。


将来の数字を扱う企業財務ですが、もちろん企業会計の過去の数字を踏まえなければ将来の数字を表現することが出来ません。そこに個人差による曖昧さが出てしまうことが否めませんが、だからこそ数字に対する目利き力が問われ養われていくものと思います。昨日ブログで記事にした大和ハウス工業は、過去の数字に捉われ過ぎているものと受け止めています。


企業会計に拠って立つ相対的真実な数字に基づく経営判断は、分かり易く説明し易いメリットがありますが、それだけで将来のあるべき姿を描き切れないのも事実です。将来の数字を扱う企業財務を深めて行きますと、その事業を将来的にどうしていくべきかということに突き当たります。それは言葉を変えれば事業を計画して行くこと、事業企画に行き着きます。


事業を企画する為には、優れたビジネスモデルを包摂している必要があり、そのビジネスモデルは事業に対するビジョンがあってはじめて描き出されるものなのです。この様にどんどん遡っていきますと、事業ビジョンは事業理念から、事業理念はその事業を営む者の夢がなければ出てくる訳がありません。そこまでを理解してはじめて企業財務に厚みが増します。


最後は事業を営む人に行き着くことはあたり前であり、だからこそ今日においてヒューマンキャピタル(=人的資本)経営に行き着くのです。人間側から企業財務や企業会計といった広義の財務を俯瞰してみますと、それが余りにもモノづくりを前提とした枠組みの中で成り立っていることに気付かされます。あたり前の様に為されている人件費の費用計上ですが。


それは果たして、これからも費消コストなのでしょうか。人間は様々な経験を通じて成長して行く存在であり、労働を消費しても消えてなくなる訳ではありません。むしろ、経験とともにその価値が増していくことを考慮すると、正しく資本と捉えることが出来るのではないかと思います。その様に考えますと、知的資産の取り扱いに関する論点が明確になります。


今日もありがとうございます!
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