誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

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未来思考の自然財務!

皆さん、おはようございます!
CFOの立場とは未来の姿を語りながら、現実を直視し盤石な財務基盤をつくり、企業を成長軌道に乗せて行くことだと思います。この様に言うは易し行うは難しなのですが、それを乗り越えた先に面白い世界が開けてくるのではないでしょうか。論語と算盤の精神ですね。



財務の仕事は、もちろん会計にも精通していなければなりません。よく一般的に言われることは、財務は未来のお金計算であり、会計は過去のお金計算であることです。それを財務思考とか会計思考という言い方で表すこともあります。その両方を使い分けるのは、意外に簡単そうに見えて難しいものです。一個人の中で両方を同時に使い分けることが出来るのか。


最近、こんなことがありました。20年間に渡る将来の事業計画を描くと同時に、1年間の予算を立てることです。将来の事業計画を描くためには、その事業を営む方の思いや意志に基づくビジョンが必要であり、そこから事業計画に落とし込んで行かなければ描き切れるものではありません。ところが1年分の予算となりますと、将来計画でも意味が異なります。


どんなに将来の計画とはいいましても、向こう1年となりますとそれは計画でも可成り現実に近い計画となってしまいます。その財務数字が表象する経済事象についても確実性や実行可能性が問われることになるからです。将来の事業計画でも全く根も葉もないことを表現する訳には参りませんが、予算に比べれば表現する自由度が高いのは言うまでもありません。


同じ事業に関する事業計画と予算でも、その事業に対する捉え方が異なってくるものであり
予算を事業計画の様に表現しようにもやはり限界があると思います。やはり予算の方が短期的な視点で表現をせざるを得ないので、その帳尻を合わせるには事業を担っている方々との利害関係も絡んできますので、生々しく成りがちでしょう。そこをどう乗り越えるかです。


その為には未来に向けた夢を持つことが不可欠です。事業を営む方の思いや意志をビジョンい結び付けるだけでなく、その事業を担う方々個々人の思い思いの夢をそのビジョンに重ね合わせて事業計画を描き出し、その事業計画の1年目を予算として落とし込んで行けば、経営者も働き手もモチベーションを高めて、予算達成に向けて楽しく仕事が出来るでしょう。


そんなプロセスを未だ模索している状況ではありますが、それを「自然(=じねん)財務」と名付けてみたいと思います。自然とは、「しぜん」が客観的に存在する自然そのものを指し示す言葉であるのに対して、「じねん」は人間の主観的視点から自然を見ることにより、自然とのつながりを理解し自然を守ることが重要であるという考え方を表す言葉なのです。


また、「しぜん」は物質的な自然現象や生物の生命力を含むが、「じねん」はそれらの現象や力を人間が感じ取り、自分たちと関わることによって自然とのつながりを深め、自然と調和しながら生きていくことが重要であるという考え方を含んでいます。人間が自然界を客体化するか、人間が自然界に包摂された状態であると捉えるかという大きな違いがあります。


なぜ、この自然を持ち出したかと言いますと、財務という仕事も会計など様々な文明の利器を用いて思考を回して取り組むものだと思います。しかし、自分が自然界と同化する様に主観で事業という人々の営みを捉えてみれば、自ずと思考を働かせる前に自分の感情をその事業に同化させ、経営者と働き手と同様の思いを持ちながら事業計画を描き出せるからです。


今日もありがとうござます!
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自分の出来ることに立ち返る!

皆さん、おはようございます!
若い頃、人生は自分の意志と思いで如何様にも描き出せると考えてました。勿論、それ自体は大切なことですが、大局的に受け止めると人生はこの自然界やもっと銀河系の中に包摂されて生かされていると考えると、生まれ持った星の下で運命が左右されるかもしれません。



上場化学メーカーを最後にサラリーマン生活に別れを告げてます。年齢にして40代前半です。財務のスペシャリストとして、同社の株価を高める命題に対し、株主資本コスト概念を用いて全ての事業をポートフォリオにプロットし、資源の集中と選択をすべくM&Aにより買収と売却を大胆に行う中期経営戦略を打ち立て、それを実行し株価を3倍に上げました。


その他にも低稼働不動産の有効活用を促進したことも、資本の効率的な運用に貢献するものであったと思います。ただし、それをやり切った後にポッかりと空虚な気持になったのも事実です。それは、きっと自分の仕事の目的が企業の経済価値を最大化することにあり、事業を通しどの様に社会に関わっていくかという視点が全くなかったからだと受け止めてます。


その後、自分はどの様な事業を為すべきかを考え続け、紆余曲折がありながらも現在の中小経営者と事業再構築を一緒になって行う支援ビジネスに落ち着いています。頭で様々な事業を構想してみたものの、自らの経験値や人との出会いなど巡り合わせも必要であり、自分の意志や思いのみで力づくで事業を起しても上手くいかず、自然体の大切さを学んでいます。


将来に向けて何をするかばかり考え続けて来た為に、少しばかり頭でっかちになってしまいましたが、いまの行き過ぎた資本主義を前提とする企業中心社会を個々人の手の中に戻したいと思っています。それを実現する為に、中小企業と歩みを供にするという選択をしている訳です。個人と経営が表裏一体である中小企業に対して面白みを見出したということです。


これからの時代、マスマーケットを対象に大量生産供給する企業のビジネスモデルは過去のものになると考えてます。もっと個人に目を向けてオンデマンドで商品を供給する枠組みが不可欠となる中では、企業の規模はあまり関係なく、それよりも企業の質が求められる社会になると思います。それは、企業の存在意義であり、どの様な商品を提供するかでしょう。


また、全ての事業資源を自前主義で取り揃えるのではなく、必要に応じてそれを持つ企業と連携し合うことが大切になりますので、企業は小回りが利いた方が良いので、やはり小振りな中小企業の方が環境の変化に対応しやすいでしょう。現在の中小企業に欠けているのは、将来に対する経営者の意志、思いであり、事業構想を一緒になって考える必要があります。


その上でビジネスプランを描き出し、それを実現していくプロセスの中で軌道修正を行いながら盤石な経営基盤を整えて行く必要があります。その時に大切なのが、ビジネスモデルを財務数値により変換しながら中小企業を成長させて行くことでしょう。それが私に出来ることであり、様々な中小企業を連携させながら社会の期待に応える事業を創出することです。


その様なビジネスの定義はありませんが、自らが持つ力を生かし中小企業と供に新しいビジネスを創出するオーガナイザーとしての役割を担えれば良いと思っています。現在は20年前とは異なり、財務数値が持つ個々の数字の意味を深く知りつくしており、それらを媒介として如何に事業の本質を描写し、社会の発展のために貢献していくかに傾注しております。


今日もありがとうございます!
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ニデック「空飛ぶクルマ」市場参入!

皆さん、おはようございます!
財務とは会計数値を活用してビジネスモデルを計数で翻訳しながら、事業の構造的な課題を見出し、絶えずそれを改善しながら再構築していくプロセスだと理解してます。事業を構想し事業計画に落し込み、その事業のキャッシュポイントを把握することが両輪となります。



ニデック(=旧日本電産)が「空飛ぶクルマ」の部品事業に参入します。リージョナルジェット機最大手のエンブラエル(=ブラジル)と合弁会社を設立し、空飛ぶクルマ向けに電動モーターを開発・生産するそうです。2028年までに合弁会社を通じ約200億円を投資し、9月にも「ニデック・エアロスペース」を米ミズーリ州に設立する合意をしています。


電動化が進む航空機向けの部品を新たな事業の柱に育て、今後5年間に設備投資と研究開発に約200億円を投じ、メキシコにモーターの生産拠点を置く計画を持ちます。ニデックの高出力モーターと、エンブラエルのモーター制御技術を生かして、空飛ぶクルマメーカーにモーターと制御システムを提供し、7年後には1500億円の売上規模を見込むそうです。


第1弾として、空飛ぶクルマを開発するエンブラエルの子会社「イブ・ホールディングス」に供給します。イブ・ホールディングスは2026年に自社開発した機体の商用飛行を始める計画で、世界12ヶ国から2700台以上受注実績を持ち、ニデック・エアロスペースはイブの機体の大半にモーターを納め、他の空飛ぶクルマメーカーからも受注を目指します。


いよいよ空飛ぶクルマ市場が離陸し浮上するタイミングが来たようです。ニデックは、世界中の小型モーターから産業用超大型モーターまで生産する世界No.1のモーターメーカーといって良いでしょう。創業者である永守会長の経営手法は、時間を掛けて世界中のモーター事業を買収に次ぐ買収により事業拡大してきた積極果敢な敏腕経営者だと知られてます。


モーターに関わり続けて来たからこそ、電動自動車や空飛ぶクルマという新しい市場において重要なポジションを手中に収める好機に恵まれたということが出来るでしょう。これまでのガソリン車と機構が全く異なる電動自動車市場では、電動自動車そのものの開発生産することまで表明している位であり、これからのニデックの躍進が期待される所だと思います。


順風満帆に見えるニデックですが、永守会長は創業者らしい大胆さと同じくらいの慎重さを持ち合せているものと思います。それは、これまでの成長過程がM&Aを多用していることにあるからです。本来なら自前主義の発想によって、買収を行わずに新製品開発をしても良いのですが、そのプロセスのリスクを勘案してより安全な買収手法を選択したのでしょう。


今般のエンブラエルとの合弁事業化についても、もっと早く空飛ぶクルマのスタートアップと連携することも考えられたと思います。しかしながら、航空機メーカーとして信頼性あるエンブラエルを合弁先と選ぶあたり、より確実に技術と販路を獲得しようとする堅実性を感じます。ここでの成功体験をもとに欧州エアバス社との連携も視野に入れているでしょう。


新規事業をゼロからスクラッチで創っていくことは、どんなにリスクヘッジを図ったところでリスクを制御することは出来ません。例え上手く事業が立ち上がっても、当初3年間は赤字を覚悟する必要があり、開業5年程度で累損一掃出来たら素晴らしい事業だと思います。
それは財務上課せられるハードルというより、人間の営みとして不可欠な時間軸でしょう。


今日もありがとうございます!
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