誰にも聞けない経営財務戦略!

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より良い暮らしを創造しよう!

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情報技術と心の調和!

皆さん、おはようございます!
最近のカラオケシステムは自動採点するのみならず、寸評までしてくれるのですね。
AI技術が活用されているのか分かりませんが、何年振りかで訪れたカラオケの音楽配信システムの機能向上に驚くとともに、時には腹から声を出すことも必要だと感じました。



JR東日本はSuicaの用途を拡大し、イベント会場や観光名所の入場にも使えるようにするそうです。今までもビルの入退館などで使われていましたが、例えば観光地で複数の名所を回る周遊切符の料金をSuicaで支払い、各々の名所で入場券を買うための行列に並ばなくとも、入場口の端末にかざすだけで本人かどうかを確認できるそうです。


JR東日本では、Suicaのサービスを2001年に開始して以来、2018年3月末時点で6942万枚を発行しています。発行当初は、電車に乗るためのプリペイドカードに過ぎなかったSuicaですが、最近ではクレジットカードと一体となったオートチャージ機能やスマートフォンでも使用できるようになり便利になっています。


また、使用できる場所が駅ナカだけではなく、コンビニやタクシーなど駅ソトでも使用できる様になり用途が広がっています。いまキャッシュレス決済の分野では、様々な新興企業が事業化をスタートさせ凌ぎを削っていますが、利用者と使用できる加盟店舗を劇的に増やす奇策が見当たらず苦戦しているようです。


米アマゾンも日本国内でAmazonPayを開始していますが、アマゾンを利用する年間ユーザー数が4000万人であることを考えますと、このJR東日本のSuicaの発行枚数は桁違いの優位性を持っていると言えます。他のJR各社が発行しているカードと合わせると圧倒的なユーザー数と言わざるを得ません。


ユーザーの側からしますと、小銭を持ち歩き、その都度支払いをする煩わしさから解放されるメリットがあると思います。これからの課題は、いかに駅ソトで使用できる場所を増やすかということになると思います。先行き、他の新興キャッシュレス決済企業と連携して行くことも考えられると思います。


従来、キャッシュレス決済の分野はクレジットカード会社の独壇場であったと思います。そのカード会社が、なぜ小口現金決済の分野まで領域を伸ばさなかったのか。それは、アメックス、VISA、マスターが各々覇権争いに凌ぎを削っていたが為に、一度確立した事業モデルに疑いもしなかったから、成長性の乏しい事業となってしまったのでしょう。


逆にいうと、JR東日本は本業の事業効率化のためにSuicaという電子切符を開始したと思うのですが、これがユーザーの利便性の向上という心理と噛み合い、新たな需要を創造したということが出来ます。個人認証という情報技術を駆使出来たことも成功要因だと思います。「情報技術×既存事業×人間の心」がこれからの事業の切り口だと思います。


どれだけ情報技術が発展しようとも、それにより人間の心を捉えられなければ、事業として成功しないということです。しかも既存の事業に情報技術が融合した延長線上に新たな事業の可能性が広がる。新たな事業をゼロからスタートさせるというよりも、既存の事業がそれにより変容して行くというのが正しいと思います。


その時に忘れてはならないのが人間の心だと思います。ユーザーが便利だと感じる方向に事業は流れ吸い寄せられて行くものです。事業とは、自らの事業に固定観念を持ち過ぎると、その流れを見失ってしまいます。これから暫くの間、情報技術の活用が進んで行くと思いますが、それは人間の心が受け止められる範疇に留まるでしょう。


いま工場の生産現場や定型標準化された事務的仕事を人口知能により機械化して効率を図ろうという議論が盛んに為されています。それにより業務が自動で為されて行くようになりますが、それは飽くまでも定型化された情報の解析とそれに基づく判断に限りますので、必ず人工知能を管理する人間が必要なことを忘れてはなりません。


その意味では、人工知能による業務の機械化においても、働く者の人間らしさとの調和が図られなければならないと思います。情報化がどんなに進展しても技術と人間の調和の上に社会が創られて行くものだからです。人間が技術を使いこなして行く為には、今後、ますます人間は芸術性やアート性に磨きをかけて行かなければならないでしょう。


技術が急速に進歩する中で、人間の持つ審美眼を高めて行かなければ、人間が技術を制御することが出来なくなってしまうからです。今までの社会は、規模の経済を追い求めるあまり、人間のスキルも専門分化したテクニカルな部分ばかりが研ぎ澄まされています。
その技術をどの様に社会に活かして行くかは、人間の「心」次第ではないでしょうか。


今日もありがとうございます!
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NTTのスマートシティ!

皆さん、おはようございます!
これからの企業は消費者ニーズを探るのではなく需要創造すべきだと言われています。
生活をする上で実は不便だが、それが日常となっているため不便と感ずることなく受け入れてしまっていること。それを改善することがイノベーションだと言われています。



先日、KDDIとソフトバンクの今後の事業展開についてお伝えさせて頂きました。
KDDIは自社の携帯電話のサービスを向上させるため、語学専門学校のイーオンや子供の就業体験施設であるキッザニアの運営会社など、いわゆる通信ネットワークおけるコンテンツ企業を買収により傘下に納めることを急いでいます。


ソフトバンクは、トヨタ自動車との提携関係で見て取れるように、クルマを情報端末と見立て、自らの通信ネットワーク、AI、半導体といった経営資源を活用して、自動車版IoTを目指しています。クルマというインフラとインターネットが繋がることにより、移動手段をサービスとして提供するMaaS(=マース)が実現可能となります。


MaaSとはモビリティ・アズ・ア・サービスの略で、スマホなどを通じて、配車サービス、カーシェアリング、ライドシェアリングといった移動関連サービスを提供することを指します。世界中のスタートアップ企業がこのMaaSに参入していますが、そのサービスの為に必要なインフラを提供しようというのがソフトバンクの狙いです。


そして、ここに来てNTTがNTT都市開発を完全子会社にすると発表しています。
NTT都市開発はNTTグループの不動産開発会社であり、情報技術とは最も縁遠い存在に見えますが、ビルエネルギー管理の最適化やIoTを活用した災害に強い安心・安全なまちづくりを推し進めることが目的であるとしています。


具体的には、エネルギー事業を推進するNTTファシリティーズなどとの連携を強化していくそうです。NTTグループには保有する不動産が多く、グループ一体で有効活用することにより新たな収益の柱とする意向を持っています。内需産業であるNTTグループとしては、人口減少を背景として減少が予測される売上の強化が急務なのでしょう。


NTT都市開発としても、東京五輪を控え不動産開発業界は活況となっていますが、その反動で地価が高騰し新たな採算の取れる開発用地の取得が難しくなっています。一方で、東京五輪後は地価の下落が予測されるだけに、他の不動産会社とは異なる特色をもった独自の新たな事業軸が不可欠なのでしょう。


最近、情報革新もより本格化して、IT企業と既存企業が連携する形で新たな事業を生み出しはじめています。具体的な取り組みとして、世界中の自動車産業や自動車関連産業が業界の垣根を越えて、クルマのIoT化で凌ぎを削りはじめています。消費者にとっても身近な存在であるクルマは世界的な巨大産業であるからでしょう。


もう一つ、生活者に身近な存在として、建物や街といったものがあります。
今までは、なかなかスケールメリットが働き難い立地産業であるため、生活基盤でもある街や建物のIoT化を事業構想として描く企業が殆どありませんでしたが、今回のNTTとNTT都市開発の取り組みは新たな街づくりの試金石になるかもしれません。


以前、日本郵政が野村不動産を買収する構想が明らかになったことがあります。この時も、日本郵政として新たな事業の柱を打ち立てる為、グループが所有する不動産を有効活用することが目的とされていました。ただし、この時はただ単に不動産開発のみが合従連衡の目的となっていたため、将来の展望に新規性が欠けていたと思います。


それに比べて、今般のNTTとNTT都市開発の取り組みは、IoTという切り口があります。建物のエネルギーをコントロールするのみならず、その建物が立地する地域で連携してエネルギーを制御(=マイクログリッド)出来る様になれば、しかも建物の外壁を意匠性に優れたソーラーパネルで覆うことが出来れば、環境に優しい街づくりも可能です。


いまの都市は、事業者のエゴにより無秩序に建物が乱立している感があり、必ずしも主体であるはずの人間に優しい街づくりとはなっていない様に思えます。単にIoTにより効率的な街や建物の運営を目指すだけに留まらず、街や建物のIoT化にともない人間の心理や感情にも優しい空間を提供して行くことが必要だと思います。


新たな事業を生み出す人間の創造力は、人々が互いに交り合うコミュニティの中から育まれるものです。コミュニティには、自然と人々が集まって来る何気ない空間という枠が必要です。不動産開発会社とは、様々な事業者をコーディネートして街空間を創ることが持ち味であるはずです。その様な視点で人々に優しい街を創って行って頂きたいものです。


今日もありがとうございます!
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低くなる業界の垣根!

皆さん、おはようございます!
財務コンサルとして一人でお客様の支援をさせて頂いています。アドバイスをするのみならず、直接社員の方にお願いして業務を動かさなければならない場面が多々あります。
その会社の人間ではありませんので、最も神経を使う瞬間かもしれません。



前世紀、世界の経済は製造業により一国を興隆してきたといえます。
その中でも日本は、トヨタ自動車をはじめとする製造業が、生産現場における製造工程の不具合や生産ロスを減らすカイゼンにより製品の品質を高め、規模の経済を追求した大量生産により、飛躍的な成長を遂げて来たといえます。


そこには技術者による弛まぬ改善努力の末、世界一の生産効率を誇る迄になっています。
そんな製造業のノウハウも情報技術の進展により、根本から変容しようとしています。
膨大な生産データを人口知能で解析すれば、技術者が担ってきたこの分野を自動化することができ、どの製造業も採り入れることが出来るようになり格差がなくなります。


また、電子商取引や電子決済により集められた消費者のあらゆる購買情報を解析すれば、どの様な商品が売れて、売れない商品がどの様なものかが分かる様になります。今までは、これら人間の知見として蓄積されたノウハウが利益の源泉として他社との差別化を図る大きな要因となってきましたが、それが人口知能により汎用化されようとしています。


その様な中で、製造業は単にモノを製造するだけに留まらず、自動車産業におけるCASEやMaaS(=モビリティ・アズ・ア・サービス)のようにクルマを情報武装化させて、より移動手段としてどう消費者の利便性を高めるかというサービスに事業の重点を置き直しはじめています。これは自動車産業に限ってのことではありません。


一方、サービス業などの非製造業も、例えばタクシー会社がオリジナルのタクシー車輛を委託生産し、MaaSに参入するなど、サービス事業でありながら製造業と同じ様なことを行っています。その意味では、これからの時代、業界の垣根が低くなって行くことが予想され、如何に消費者の利便性向上に近付くかが重要な要素となる様に思われます。


第三次産業革命以前の工業化社会では、人間が機械に足りないところを補っていた社会ということが出来ますが、これからの社会は人口知能による機械のオートメーション化が進み、人間がより開放される様になると思います。それは、人口知能が人間を超えるという意味ではなく、人間はより共感力や創造力といった部分が大切になって来るでしょう。


いまの社会を見ていますと、時代の流れにそぐわない新たな部分が見受けられるようになっています。それは人間が日々の生活をして行く上で、苦痛と感じる部分です。
例えば、会社までの往復の通勤時間は苦痛以外になにものでもありません。また、宅配荷物の急増にともなう運転手需給ひっ迫は、運転者にも会社にとっても苦痛でしょう。


そういった苦痛と感じる部分が情報技術などによって変革されて行くものと思います。
テレワークによって自宅やサテライトオフィスで仕事をすることを可能としたり、自動運転を利用した宅配便の検討をはじめるなど。空を飛ぶ宅配便などというものも、急に現実味を帯びてきています。


技術の進歩は早まっています。それにともない人間は叡智を振り絞って生活が豊かになることを追い求めて来ました。歴史を振り返れば三種の神器と言われる、冷蔵庫、洗濯機、テレビの製品化は、私たちの生活様式まで変えています。自動車の発達は、産業のあり方まで変革しています。


そして、情報や通信といった技術革新により、再び時代が大きく変わろうとしています。
今までは物質的な豊かさを追求する時代であったと思いますが、モノが満たされたいま人間の精神的な豊かさを追求する時代になるのでしょう。人々が日々の生活の中で苦痛と思われる点については、私たちが自らの手で是正して行く時代でしょう。


私たちは社会の枠組みの中で生活をしていますが、現在の枠組みに捉われることなく、個々人が良いと思う方向へ一歩ずつ時代に合わなくなった部分を直して行けば良いのではないでしょうか。その結果として、確実に世の中は変わり行くものだと思います。
私たち一人一人の気付きや、ほんの少しの行動が大切なんだと思います。


その際に、各々の人が社会がどの様にあるべきかの夢を描き、そして、それを実現して行く為に自らがどの様な役割を担うのかという自問自答は必要だと思います。
それでこそ、この社会を私たちが主体となって創り上げていると言えるのではないでしょうか。時代が大きく動く、素晴らしい時期に差し掛かっていると思います。


今日もありがとうございました!
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