誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

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事業価値の追求とは!

皆さん、おはようございます!
人生の目的はと聞かれれば、中小企業の事業再構築を通して地域、更にその先には社会を豊かにすることだと答えます。それがこれまでに紆余曲折あった人生経験を通して導き出された最終的に手掛けたいことです。その為には、一般化した働き方を変える必要もあります。



多くの中小個人事業の価値が高まった結果として、地域や社会の価値が最大限に高まるものと思います。それは、事業を取り巻くステークホルダー(=とりわけ事業に関わり働く者)に精神的豊かさを享受して始めて実現できるものでしょう。その結果として、事業の経済的な価値も最大化するものであり、事業の目的は社会に様々な便益をもたらすことでしょう。


企業や事業の経済価値を最大化することを専門にしてきた者にとって、社会との関わりを通して感じるのは、なぜそれを最大化することを目的化してしまった時期があったのか分かりません。欧米流のファイナンス工学を身に付け様々な企業や事業の経済価値を高めてきましたが、これも社会の枠組みの中でしか物事を捉えていない井の中の蛙だったからでしょう。


大学で心理学を学んでいながらお恥ずかしいのは、人間の存在以前に企業や事業を目的化してしまい、現在の社会の枠組みの中で企業や事業という客体に対し人間が依存しているとでも思っていたのでしょうか。自分自身のものの見方が偏っていたのか、非常に視野が狭かったものと思います。人間として不自然な生き方をしていると、やがて心身を蝕むものです。


それから10年近く自分探しの旅を始めるわけですが、行き着いた先が人間を主体とした中小個人の企業や事業の再構築を進め付加価値を高めることを通して、その企業や事業が存在する地域の活力を高めること、更には社会を豊かにすることです。様々な方々との良縁に恵まれながら、自分自身の内面にある考えや精神構造をリストラクチャリングした感じです。


いま現在その様な境地に立ち、広く社会を俯瞰してみますと、大手企業をはじめとする社会の風潮は正に株価経営が真っ盛りで、経営の目的と目標を履き違えており、とても違和感を感じます。考えてもみれば、私と同世代の方々が経営を担っている訳ですから、同じ時代の社会を生きてきた人間として、社会によって人格形成が為されてしまう好例だと思います。


株価(=企業や事業の経済価値)経営というものは、事業を営んできた結果である主に利益やキャッシュフローを源泉として規定されるものです。事業というものは、もちろんその戦略やビジネスモデルの良し悪しで業績が異なってくるものですが、それは多分に事業に携わる人のモチベーションに大きく左右されるものです。それ次第で様々な発想が生まれます。


その意味では、そこで働く方々の働きがいに注視した事業運営を行っていくことが望まれます。働きがいこそ、企業や事業とそこで働く人々とのベクトルが一致する、両者にとっての連接点だと思います。だからこそ企業や事業の社会的な存在意義を明確にし、またそこで働く者の志や意志との接点を見出して行くことがパフォーマンスを高めることに繋がります。


株価や企業や事業の経済価値を最大化する財務数字に囚われた事業運営は、人間が生きていく為の目的を忘れ去った本末転倒な考えであり、目的と目標を履き違えていると言えるでしょう。本来、仕事というものはワクワク楽しく働いてこそ、精神的な豊かさを感じるものだと思います。あくまで財務数字は後から付いてくる結果であり参考にする程度のものです。


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サッポロが米クラフトビール買収!

皆さん、おはようございます!
リモートワークがすっかり定着している様に思います。私も用が足るのであれば、なるべくWeb会議を多用してます。しかし、流石にリアル会議でないとコミュニケーションが図れない場合もあります。信頼関係を築くにはリアルに顔を合わせる回数に比例するでしょう。



サッポロホールディングス(=HD)が、米クラフトビールメーカーのストーンブリューイングを1億6800万ドル(=約226億円)で買収しています。米国などで人気が高まっているクラフト市場を開拓するほか、自社ビールの製造拠点として活用することを狙いとしています。キリンやサントリーに比べて後塵を拝している企業がようやく動き出しました。


ストーンブリューイングは1996年にカリフォルニア州で創業した企業であり「ストーンIPA」というクラフトビールブランドで知られています。カリフォルニア州とバージニア州に醸造所を2ヶ所構え米国を中心に40ヶ国以上でクラフトビールを販売しています。2021年の米クラフトビール市場でシェア9位の実績を持つ比較的新しい企業と言えます。


今般、ストーンブリューイングの酒類卸事業は切り離し、クラフトビール類の製造販売事業と飲食店事業のみを取得する計画です。ストーンブリューイングから見れば、ビール類の製造販売事業は祖業である酒類卸事業と比べ、事業を拡大再生産していくのにブランド維持など手間ばかりが掛り、持て余していたから本業回帰し経営資源を集中させたいのでしょう。


サッポロHDとしては、ストーンブリューイングのクラフトビールを米国で販売するのと同時に、現地で販売が好調な「サッポロプレミアム」の製造拠点として活用したい考えで、流通はストーンブリューイングの酒類卸事業に任せ拡販を目指すものと思います。M&A戦略としては、単に市場を取得するのとは異なり、機能を獲得する玄人受けする案件でしょう。


同社が戦略地域と位置付けるカリフォルニア州など米西海岸には大規模な生産拠点がなく、サッポロベトナムから輸入したビールなどを販売していたそうです。輸送コストの負担が大きく、北米での生産拠点の確保がかねてからの課題になっていたそうです。国内ビール大手御三家に比べれば取得金額的にも地味なM&Aですが、その堅実さが返って目を引きます。


サッポロHDの連結売上高は5千億円に満たないですが、恵比寿や札幌の持てる好立地不動産のポテンシャルを背景に華々しく不動産事業を安定収益基盤として経営のバランスを取って来たという印象が拭い去れません。そんなサッポロHDが祖業である酒類事業で渋く打って出てきたという感じがします。地域を限定して生産拠点とブランドと市場を獲得します。


資本力にものを言わせグローバル市場を制覇する拝金主義的なM&Aよりも、自分たちで掌握できる範疇で事業成長に必要な事業資源を獲得していくというM&A戦略の方が地に足が付いている様に感じてしまうのは、結果的に必要最低限の買収価額で事業に必要な機能を取得して、それを礎として事業を成長させることで事業の経済価値を最大化できるからです。


本来M&Aには、投資目的と事業目的の二つがあると思っています。仮に事業会社であってもグローバル市場を獲りにいく様なM&Aは投資目的と私の目に映ります。それは、世界の競合企業との間で競り落とすプロセスの中で買収価額が吊り上げってしまいますし、シナジー効果があるとはいっても、それは所詮後付けのコンサバな理由づけに過ぎないからです。


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社長という働き方!

皆さん、おはようございます!
最近、愛車のN-WGNを運転している時が唯一の息抜きとなっています。車の運転をしていると、集中し他のことを考えないからかもしれません。スピードメーターやタコメーター
、そしてカーナビへと視線を移しながら、目的地に向かい走っている時の感覚が好きです。



同じ経営者でも社長とその他経営者では、置かれた立場や精神的な負担に雲泥の差があると思います。こればかりは社長になってみなければ分からないことなのですが、頭の先まで全身に鉛のスーツを身に纏っている感覚で、その重圧から頭の回転が落ちるばかりか、身体の動きもスローとなってしまい、本来の自分なら容易くできることも出来なくなるものです。


夜寝ていても頭の中は事業をどうするかということばかりを考えてしまい、寝ているのか起きているのか分からない状態です。その様な睡眠状態ですから、朝の目覚めも良いわけがありません。疲れた身体に鞭を打ちながら起き出すという感じでしょう。傍から見ていますと
、会社の全権を采配できる自由があるように見えますが、それより責任の重圧が勝ります。


会社の規模が大きくなり、背負う責任が大きくなればなるほど、その重圧も高まるものです
。思わずその重圧から逃れたくなるものですが、四六時中自分の時間を持てることはありません。社員や会社のことを考えればこそのことですが、その様な重圧を背負っているため小気味良くエッジを利かせることも叶わず、周囲からの理解を得難い仕事と言えるでしょう。


目を瞑ってても出来るはずのM&A、事業再構築、資金調達といった実務にさえ集中できなくなってしまい、精神的な拠り所を見失って嫌気がさしてしまうという気持ちになったこともあります。その様な精神的な負荷を軽減する為には、喉から手が出るほど相談相手が欲しくなるものかもしれません。しかし、それは相談相手に頼るということとは違うものです。


これが社長の精神構造なのですが、いったい社長のエネルギーの源となる拠り所がどこにあるかと言いますと、売上や利益といったお金を得ることでなく、それは事業を通して社会に還元していく利他的な境地になることだと考えます。お金を得ることは目標にはなりますが
、それは結果であり事業を営んで行く目的にはなり得ないことに気付かされる時が来ます。


その境地に達すると、社長が身に纏っている重圧や負荷を自分でコントロールできる様になります。その様に考えますと、社長というものは公僕の身なのかもしれません。よく大手企業では、滅私奉公の身から出世という階段を掛け抜けて社長の座を手に入れるものと考えられますが、専務や副社長から社長になった途端にその重圧から逃げ出したくなるでしょう。


だからサラリーマン社長というものは、大概は1~2の任期で後継者にバトンタッチするものなのです。時として長期政権をひくサラリーマン社長も居ますが、それはサラリーマン時代から自律的かつ能動的に事業に取り組んできた猛者だからです。事業を行うということは例え個人事業者であっても、大なり小なり社長としての重圧や負荷を感じるものなのです。


だからといって恐れ戦くことはないと思います。生き糧を得ることが、その様なものだとしたらどうでしょう。現代の仕事観は、少しばかりの能力を活かし時間の切り売りをする、楽な稼業だと思いませんか。それが現代社会の病理ではないかとすら思えてきます。副業でも構わないので、誰しもが自分で夢を描きそれを実現する過程を経験することが望まれます。


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