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CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

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豊かな社会を目指して!

皆さん、おはようございます!
日本だけのことではないかもしれませんが、やはり調和のとれた社会が望ましいと思います
。ヒト、モノ、カネといった資源が地域内で循環し、完結していることが基本になるでしょう。それを全体最適を目指して野放図に地域間で役割分担するところに無理がたたります。



中小企業の支援をさせて頂いておりますと、地域との関わりというものを考えざるを得なくなります。元々、若い時から地域社会や地域経済といったものに関心を持っていたからかもしれませんが、現代の首都東京に象徴されるように、東京はヒト、モノといった資源を後背にある地方地域から供給を受けなければ、その社会・経済を存続させることが出来ません。


それは日本という国をマスで捉え産業経済を発展させてきた結果であり、社会の危機管理という観点からも望ましいものではないと思います。明治維新以降の産業の近代化は、確かに人々に安価に多様なモノを提供することを実現しましたが、その標準化とスケールメリットにより地域間で役割を分担する枠組みは、不均衡な格差を助長させる結果となっています。


日本の社会や経済をより良くしていくためには、国土全体で全体最適のシステムを目指すことではなく、部分最適の集合体として国力を高めることが私たちに豊かな社会を享受するものだと思うに至っています。やはり部分としての地域が、全体を成り立たせるための犠牲になることなく、まずは地域が部分最適として循環しながら成り立っていることが大切です。


ディベロッパー出身で土地=国土をどう有効活用すべきかという視点で物事を見ているせいか、その地域の土地=場の付加価値をどう高めるかを考えることは楽しいものです。それは場の立地に適した営み=事業を行うことにでその地域のポテンシャルを最大限に高めることなのですが、現在の場と事業の状況を見ると必ずしもそれを引き出すことが出来てません。


場の立地や形状によって適した産業=事業があるものです。町工場なら町工場の集積に適した場があるでしょうし、店舗なら店舗が集積すべき場があります。農業なら農業に適した場があるのです。また、その様な場を見極め人間が営み=事業を行い生計を立てることが大切なのですが、その「場×人」の人の部分も企業という文明の利器に捕われてしまってます。


近代産業における企業が大量の人を必要とした結果、日本の国土の中で大量の人の移動が起き、場が荒廃してしまったと言えます。これからの社会では企業は大量の人を必要としなくなっていることに留意が必要です。それは情報技術の進展によって、人に負っていた業務がITという機械により置き換えられつつあることもありますが、それだけではありません。


これからの社会は、企業という組織の歯車の如く人が遣われることなく、新しい事業や商品を創出する側にシフトしつつしますので、これまでのように人という資源を企業内に雇用という形式で囲い込む必要が薄れていると言えるでしょう。これからの人はノマド=遊牧民の如く企業間を渡り歩くようになると思います。一つの企業に固定される必要がありません。


そうなると、人は好きな場に拠点を構え糧を得ようとすると思います。企業と関わりを持ちながら糧を得る場合もありますし、自ら場を活かして糧を得る人も出てくるでしょう。1億総個人事業主の様な社会になるかもしれません。私にとって中小企業も法人形態をとっていますが、個人事業とあまり変わりません。その様な個人事業主の役に立てればと思います。


今日もありがとうございます!
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三菱地所の新しい取り組み!

皆さん、おはようございます!
水面に映る逆さ富士を見るため、久し振りに真夜中の中央道を大月から富士五湖方面に車を走らせました。ご来光とともに少しずつ辺りが白み出し、映し出された富士山の雄姿を全身で受け止めて来ました。自らも自然に抱かれ一体となり出る言葉もなく感動するのみです。



三菱地所は「リージャース」ブランドで展開するシェアオフィスの日本事業を貸会議室大手ティーケーピー(=TKP)から380億円で買収することを明らかにしてます。思わず三菱地所以前に、TKPが2019年にスイスIWGより日本事業を約500億円で買収してから2年余りしか経っておらず、約120億円の売却損を計上することに疑問が湧きます。


きっとTKPはコロナ禍の影響により、本業である貸会議室事業が顧客企業の研修や会議などを手控えていることにより業績が悪化しており、手元資金が厳しいことから虎の子を売却することにより資金化を図ったのでしょうか。もちろん、新しい事業に進出したばかりで、まだ事業基盤を上手く確立できていないといった与件もあるものと推測できると思います。


コロナ禍で柔軟な働き方が広がり、テナント企業の獲得競争が厳しくなっている中で、新たな働き方の提案やオフィスビルの競争力強化を目指す必要に迫られている三菱地所にとっては、手薄なシェアオフィス事業を廉価で強化できるメリットがあると思います。この柔軟な働き方が広がる中で新しい働き方を提案することはオフィスビルの用途開発に繋がります。


このことは三菱地所というディベロッパー固有の課題ではなく、最近、12年振りに社長交代に及んだ三井不動産をはじめとした他のディベロッパーにとっても共通の課題だと思います。三菱地所は、シェアオフィスを自社が所有するオフィスビルに入居させるほか、リージャースが持つ会員企業のネットワークをも活用し入居企業の獲得に繋げる考えを持ちます。


一方、三菱地所はプロ野球日本ハムが北海道北広島市に2023年開業するボールパーク(
=BP)「北海道ボールパークFビレッジ」内に、ワーケーション施設を設置することも表明しています。差し詰め、仕事をしながら野球観戦も出来るワーケーション施設として、野球ファンにとって魅力的でしょう。サッカーでも同じような施設を用途開発出来そうです。


そもそも働き方の多様化は、確かにコロナ禍を契機として始まっていると考えられますが、その本質を見極めてみるとこれまでの社会の枠組み、特に企業セクターにおける働き方の捉え方が変化しつつあるものと受け止めることが出来るでしょう。それは経済が右肩上がりの線形を描いていれば、事業や業務を標準化して効率性を高めることに傾注すれば良かった。


しかし、これだけ将来の見通しを立て難い経済下において、企業に課せられているのは新しい事業や商品を創出することであり、それは機械的に事業や業務を営むことでは果実を得られず、もっと働き手の創造力に着目する必要に迫られていることにあります。その為には画一的な働き方を見直し、もっと働き方を多様にして人間の創造力に迫る必要があるのです。


その様な需要の変化を捉え、オフィスビルの用途開発をすることはディベロッパーにとっての責務だと思います。それは、その様な多様な働き方に応える空間を提供することが人間の創造力に密接に関わっているからです。人間はフレキシブルで柔軟な環境に身を置くとき創造力を発揮するものです。それを極めることで新しい事業が形づくられるかもしれません。


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利他の心!

皆さん、おはようございます!
工業製品に対して天然製品というものがあります。主に農林水産業で産出される製品ですがこれら天然製品にまで手を加え見てくれを良くするという風潮に閉口します。管理社会の中で、どこまでも標準化された製品をあたり前と思う消費者行動とは滑稽でもあるでしょう。



人間とは本来、生まれながらにして利他の心を持っているものであり、その気持ちがあって初めて社会が希望に満ちて円滑に回るものだと思います。古来日本人は、自然を慈しみ自然に包摂される存在として自然界のメカニズムと共生しています。その日本人が持っていた心が、万物について生命が宿っていると受け止め、それを慈しむ利他に他ならないでしょう。


利他とは「他人の利益となるように図ること」「自分のことよりも他人の幸福を願うこと」を意味します。勿論、自分を犠牲にしていては心のバランスを崩してしまい、他人の利益や幸福を考える余裕がなくなってしまいます。自分あっての利他であることは疑う余地もないでしょう。要は利己的に自分のことだけを考え過ぎず、利他とのバランスが肝要なのです。


ところが、現代社会においては根深く競争心が植え付けられている為、他人は競争相手であり、他人を蹴落としてまで自分の利益を追求することがまかり通ってしまっているのではないでしょうか。産業革命以降の工業社会や資本主義社会がその様な競争心を煽るばかりか、高度経済成長期の教育制度まで受験戦争と揶揄されるように人々の心に刻みこまれてます。


ただし、それは本来人間が持つ生得的な心とは異なるため、頭に植え付けることによって人間の行動を変えていますので、心の中の葛藤としてバランスを崩す一因となってしまっています。その結果、精神疾患へと陥ったりする訳ですが、やはり必要なことは自分自身の素の気持ちに耳を傾けて、ありのままの自分でいることが利他の為にも大切なんだと思います。


最近のZ世代といわれる若者たちには、その様な利己的な競争心というものを感じません。最も利己的競争心が強いと感じられるのは団塊の世代かもしれません。受験戦争の洗礼を真面に受けた方々だと思います。その後の世代からZ世代に至るまでは徐々に薄らいでいます
。競争心というものは、他人に向けるものではなく自分に向けるものではないでしょうか。


経営者で利他といえば「利他の経営」を唱える故稲盛和夫氏だと思います。「利他の心とは
周囲や相手に善かれかしと思う心であり、利他の経営とは自分のことだけを考えるのではなく、自分が豊かになりたいと思うなら、周囲も豊かにするように考え会社を経営する」ということです。非常に含蓄ある言葉であり、事業は社会との関りの中で生かされるものです。


事業を営むことは、現代社会の枠組みの中で自己実現していくことに他なりません。ただし
それが自分の利益の為だけであるのなら、経済合理性や競合他社といった渦の中に埋没してしまい、何のために事業を営んでいるのかが分からなくなってしまうものです。それが仮に必要以上の競争心を持ち得ていなくとも、利他を明確に意識していることが大切なんです。


米心理学者マズローの5段階の欲求説に、実は6段階目の欲求があることが最近分かっています。5段階目が自己実現欲求、そしてその先に利他の欲求があります。米アップルの故ビルゲイツ氏が日本の「禅」に造詣が深かったことが知られています。人間が持つ利他精神を呼び覚ますためには、自分自身の素のありのままの姿に耳を傾けることが必要なんですね。


今日もありがとうござます!
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