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イノベーション!

皆さん、おはようございます!
日本も、もっとイノベーションをという話しを耳にします。本来、イノベーションとは先端技術の中だけから興るのではなく、暮しの中に存在するものだと思います。それを支えるのは個人の創造力といった、より人間的な資質に関わるものだと思います。



いまの日本は、イノベーションや新たな事業の創出といった、日本の将来を左右する大切なことを既存の企業に期待し過ぎている様に思えます。ビジネスモデルを確立してしまった既存企業は、経済が右肩下がりになる中で現状の事業を維持して行くことに手一杯で、硬直した組織風土の中でイノベーションを起こす条件が整っていない様に思えます。


最近では、スタートアップ企業への投資や社員の修業名目派遣に力を入れ、企業外部からイノベーションを起こそうとする取り組みが増えています。しかし、スタートアップ企業と既存企業は似て非なるものであり、スタートアップ企業を呼び水に既存企業の牙城を崩そうにも、既存企業自体の組織風土が変わらなければ難しいのではないしょうか。


既存企業は、事業の運営をロジカルなビジネス言語で社内コンセンサスをとりながら進めて行かなければならない存在となっています。事業に関わる役職員が多ければ多いほどその傾向が強くなるでしょう。その様な組織風土の中で、個人の閃きや直感といった独創的な考えやアイディアがあっても黙殺されてしまうのが世の常でしょう。


一つの事業を運営して行くのに、様々な専門特化した部門が関わっており、利害が対立してしまうのが一般的です。各々の部門間で牽制機能が働き、企業全体として滞りなく円滑に事業が運営されて行く全体最適?のシステムが確立されていると言っても良いと思います。イノベーションには、それらの障壁をブレークスルーすることが求められます。


これに対して、スタートアップ企業というものは、創業者の原体験に基づく直感や経験により試行錯誤しながら事業を形作って行くものです。そこには組織なんていうものは無く、創業者の事業に対する熱い思いが原動力となっています。その意味では、事業として未だ確立しておらず、事業の継続性という点で非常に脆いものだと思います。


今の社会において、事業の種はいたるところに落ちていると思います。既存の産業や企業が担っている財やサービスは、私たちの暮しの中で必要とされているほんの一部を充足しているに過ぎないからです。私たちには、もっと多様な欲求(=ニーズ)がありますが、現存する財やサービスで暮らしをやり繰りしているだけとも言えます。


それだけ豊富な事業の種があるのに、なぜスタートアップに挑もうとする人たちが一握りしか現れないのでしょうか。それは、新卒一括採用で企業に勤めれば、一生生活には困らないだけの生活の糧を得られると考えられているため、わざわざ茨の道を歩む必要はないと考えるからでしょう。


しかし、時代は大きく変わります。寿命が伸び、定年退職を迎える年齢が人生設計に合致しなくなって来ています。一方で、企業もイノベーションを起こせないままでしたら、縮小均衡していくしか手立てが無くなってしまいます。個々人が独創的な考えやアイディアを発揮して行く為には、周囲に迎合しない強さも持ち合わせている必要もあります。


企業も徐々に緩やかな協働組織の態様に移行して行く様になると思います。そうすると、働き手も自らの企業のみでなく、社会一般で通用するスキルを身につけようとすると思います。結果、一つの企業に勤めていなくとも食べて行けるようになりますので、それが更に企業との結びつきを(=雇用慣行)を緩めるでしょう。


スタートアップは、元手0円で起業するのが理想だと思います。私は、それを生業型起業と呼んでいます。まずは自らが食べられるスキルを活用して生活基盤を築き、その上で、それを生かしながら自らの原体験に基づく興味ある事に寄せていけば良いのです。全てを自分で遣ろうとしないで、手かずが足りない所はパートナーに任せる。協働です。


よくスタートアップ企業は、金融機関や機関投資家から資金が調達できた時に成功すると思われがちですが、出来る限り資金調達はしないに越したことはありません。スタートアップ時は、新たな資金調達なくして頭を使ってお金を掛けずに事業を形作って行く、足腰を鍛える大切な期間です。その下積み期間なくしては、成功には覚束ないでしょう。


いまのスタートアップの資金調達環境を見ていますと、安易にお金が付き過ぎているように見えます。お金の出し手も、共に事業リスクを担う意思もないのに、直ぐに創業者の個人保証を求める悪しき慣習があると感じます。そうであれば、他人のお金をあてにせずに、堂々とスタートアップを楽しんでみてはいかがでしょう!


今日もありがとうございます!
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