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地域金融機関のこれから!

皆さん、おはようございます!
経営管理、財務および会計という3つの領域が重なり合った部分に私本来の基底を為す専門性があると思います。その専門性を生かしてM&Aなどを活用しながら事業開発につなげ、
企業価値を最大化させる経営戦略を描き出し実現してきたノウハウが息づいているのです。



気になる目ぼしい地域金融機関を見出しますと、PCで事業概況を調べながら地域金融事業への取り組みを調べるのが習慣となっています。その中でも、最近とても気になるのが預貸率という、お客様から預っている預金のうち何%を融資として拠出しているのかを表す比率です。これまでの地域金融機関なら、預貸率70%前後はあたり前だった筈だと思います。


ろころが、最近の地域金融機関の預貸率は50%を割り込んでいる所が非常に多く、融資からの収益が低下しており国内外の債券で運用していることを考えますと、恐ろしくなってきます。特に国内ではゼロ金利政策により債券価額が高止まりしていますが、近い将来に価額急落の煽りを受ける地域金融機関が増え、その影響で破綻するところが続出するでしょう。


本業である融資事業では稼げなくなっているとは良く聞く言葉ですが、果たしてだからといって事業承継などの手数料ビジネスを強化した所で、地域金融機関本来の目的を達成できるとは到底考えられません。もっと地域金融機関としての地域社会や経済における存在意義を改めて見つめ直してみる必要があるでしょう。地域金融機関の最大資源は行員にあります。


その行員が、金融機関の経営方針がブレまくっていることから育ってないことに最大の課題があると思います。だから収益の柱である筈の融資事業において、御用聞き営業に終始してしまっており、中小経営者から軽んじて見られてしまいます。本来は中小経営者のパートナーとして様々な経営課題の相談に乗り、メンター的な立場で孤独感を埋めるべきでしょう。


その様な悪循環に陥っている地域金融機関への処方箋として、無数に存在する業績悪化で資金繰りに窮している中小企業に対して経営力向上伴走支援型事業再構築により、新たなお客様を開拓すべきだと思います。また、創業期のスタートアップ企業への資金対応に焦点を充てても良いでしょう。事業再構築も事業立上げも同じ支援プロセスを踏むことになります。


そして、その様な事業に対する目利き力を持たない行員の育成方法として、経営力向上伴走支援型事業再構築ノウハウを持つ専門家の力を借りるべきだと思います。融資業務自体を外部専門家に業務委託しても良いでしょうし、逆に金融機関内に常駐して貰っても良いと思います。融資先の経営に深く関与するハンズオン機能を担う専門知見を蓄積すべきでしょう。


これまでの地域金融機関は、融資業務の効率性を重視し業務の標準化と担当するお客様の件数を増やす方向に進んで来ましたが、これではハンズオンどころか真逆のお座なりの形式的な中小経営者への対応となってしまい、中小経営者だって本気で行員に対して経営課題を相談しようとは思わないでしょう。だから逆にもっとハンズオン営業を行っていくべきです。


考えてもみれば、融資という商品を販売する視点で営業活動を行っていても、経済が成長している時代では運転資金を必要とする中小企業は多く存在していたでしょう。しかし、現在は時代の過渡期ですので旧態依然とした事業構造を再構築することに主眼が移っている訳ですから、その部分のノウハウを提供する場合には、別途報酬を得ても良いものと考えます。


今日もありがとうございます!
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