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安藤忠雄 展!

皆さん、おはようございます!
今日は朝からよい雨が音を立てて降っていますね。
秋も一休みという感じでしょうか。
一週間の疲れを癒すため昨晩は10時には床に入り6時過ぎに起きたところです。。


昨日は新国立美術館へ安藤忠雄展を見に行ってきました。
私が安藤忠雄に関心を持つようになったのは、
2年前のシルバーウイークに瀬戸内海に浮かぶ直島に行った時からです。自然が多く残る小島に、これでもかという位、安藤忠雄の作品が建っている芸術の島です。


ベネッセハウス、地中美術館、南寺、ANDO MUSEUMなどが、自然と調和させるように剥き出しの打ち放しのコンクリートで個性的な形状の外観を引き立たせています。
建物の中に入りますと、屋内の暗さに採光を上手く採り入れて、屋内形状を浮かび上がらせる明暗の使い方が何とも言えません。


東京ですと表参道ヒルズや東急東横線の渋谷駅が安藤忠雄の代表作品であり、随所に同じ様な技法が巧みに採り入れられています。コンクリートというシンプルな素材をモチーフに、その建物が立つ周囲の環境と融合する様な直線美で建物の形状を整えて行く技法は、流石にフランスの建築界の巨匠ル・コルビジェの系譜を継ぐものという感じがします。


ル・コルビジェの作品である建築物の方が大らかなデザインで分かりやすいのに対して、安藤忠雄の作品は尖っている中にも日本の数寄屋造りの繊細な技法の影響を受けているのではないかと思います。光と影の使い方は正しくそれを思わせます。尖らせ方は、ご本人曰く、独学で建築を学んできた経緯から絶えず「挑戦」が必要だったとのことです。


安藤忠雄の建築対する哲学は「人工と自然、個人と社会、現在と過去といった、人間社会にまつわる多様な事象のあいだの関係づくりである。その意味で、人々と共に木を植えて待ちに緑を取り戻す活動も建築である」としています。後段で緑に触れていることは、コルビジェが晩年、コンクリート以外の素材に目を向けたのに似ていると感じました。


よくアートとデザインが同義語の様に考えられることがあります。前者は自分なりの哲学を世に問う姿勢が必要であり、後者は利用者に受け入れらるべく方法を組み立てることです。内発的な表現と受動的な表現という対置が正しいか分かりませんが、建築の場合はこれらに荷重積算の様な技術的な与件も加味しなければなりません。


その意味ではアーティストとデザイナーとしての両面に、実際に建築する上で必要な技術力がなければ建物を建てることが出来ません。その意味では非常に総合力が求められる作品だと思います。4つの象限で整理すると、まずは感性的なアイディア創出する暗黙知の象限と具体的に形づくる形式知の象限に二分できます。


その上で、先ほどのアートとデザインの象限に分けることが出来ます。これを実際に形式知の象限に当て嵌めますと、各々基礎技術とエンジニアリングという象限に分けることが出来ると思います。建築を考える場合、この4つの象限を理解していなければ建物が立ちません。その上で、安藤忠雄の様に暗黙知としてのアートに強い巨匠となると思います。


この様に考えますと、最近、企業の不祥事が取り沙汰されていることに関して、経営者までがその事実に関してあまり危機意識を持っていなかった様に聞こえて来ます。企業文化の同質性が故に陥る集団組織の罠に嵌まった様な感じもしますが、経営者が形式知である技術力を絶対視し過信し過ぎていた為に起こったのではないでしょうか。


その昔、百貨店の店舗開発に携わっていた時に、当時の部長から「トイレは金を生まないから金を使わなくていいんだ」という発言を聞いて、若かりしときに驚いたことがあります。トイレとか台所とはその家の品位を表す所ですので、お金を掛けなくともいつも綺麗にしておくべき所ですよね。。


今でこそ、JRのどこのトイレに行っても、リニューアルにより一定の品質を維持する様になっています。高度経済成長時代の名残でしょうか、採算効率に結び付かない無駄なことは行わないという風潮から世相が変わる迄に20~30年も時間を要するものなのですね。ただ、情報化社会により時代のスピードは速くなると思います。


それと同時に、これからの時代は、先ほどの4つの象限、①形式知としての基礎技術、②形式知としのエンジニアリング、③暗黙知としてのアート性、④暗黙知としてのデザイン性のバランスが大切になるのではないでしょうか。海外のSE教育では、この4つの象限を意識したアーティストの輩出に力を入れ始めているそうですょ!


今日もご覧いただきまして有難うございます!



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