誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

これからの資本主義!

皆さん、おはようございます!
週末朝から久し振りに葉山界隈を散策してきました。ちょっとした旅行気分です。葉山マリーナ沖ではヨットやウインドウサーフィンが気持良さそうでした。海産物直売所に立ち寄り干物を買い、お昼はsawviで麹料理を堪能。葉山美術館で写真展を楽しんで来ました。



最近はXXXX経営というように、株主資本経営、企業価値経営、ROIC(=投下資本利益率)経営とかヒューマンキャピタル経営など次から次へと移り変わっている印象があります。段々とその速度が早まりこれも時代の変遷だと思いますが、変わらないその底流に脈々と流れる本質が、企業の経済価値を最大限に高めることにあると受け止めざるを得ません。


しかも各々の経営手法を日本で提唱している人物として、一橋大学CFO教育研究センター長/人的資本経営コンソーシアム会長である伊藤邦雄先生のお顔が見え隠れします。伊藤先生自身も会計やコーポ―レートファイナンスの大家であることから祭り上げられているのかもしれません。そもそも企業の経済価値最大化が唱えられ出したのはこの半世紀でしょう。


企業経営や事業運営において活用する資本の使われ方の良し悪しという資本効率性を問うこと自体は、突き詰めれば働くことによる生産性を追求することにも繋がり、悪いことではないと思います。人間がより良く生きて行くために、知恵を働かせて生産効率を高めることは当然の欲求であり、その結果として社会が進歩して私たちがその富を享受できるからです。


しかし、それが形振り構わない利己的な利益の追求であっては、社会全体の万人の平等な利益の分配を疎外してしまいますので、そこには一定の道徳心といいますか倫理観を働かせる必要があると思います。現在の社会を見渡してみますとそれでも富の格差が生じてしまっていますので、社会システムは完璧ではなくそれに頼り身を委ね過ぎてはいけないでしょう。


必ずしも行き過ぎた利他である必要はありませんが、社会の風潮に寄り掛ることなく社会共通の利益を追求すべく、しなやかに自律する感覚が大切だと思います。その意味では、企業価値を最大限高めることも、企業の所有者たる株主のためやそれから委任を受けた経営者に偏重された仕組みになっている企業の法人としての制度設計が完璧でないからと思います。


今日、ヒューマンキャピタル(=人的資本)経営に注目が集まっています。人類に富をもたらす最大の資本の源泉が「人間」そのものであることを再認識し、企業経営において働く者が生き甲斐をもって仕事に取り組めるようにすることで新たな事業や商品の創出につながり
社会が豊かになり、結果的に企業の経済価値が高まることは良いことだと受け止めてます。


しかし、それは一部株主や経営者に富を偏在させることが目的だととしたら長続きしないでしょう。これまでの産業革命以降の工場や生産設備といった資本集約型産業は、情報社会の進展により知識集約型産業へと移行することにより、膨大な資本を必要としなくなっています。その様に考えますと現在の株式会社という制度も時代とともに変わり行くと思います。


企業が生み出す利益をその利害関係者、特にそこで働く者にも公平に享受できるように、単に持ち株会で株主として名前を連ねるのみならず、その企業に関わるもの全てが株主となっても良いのではないでしょうか。その様に思いを馳せると、既に社会の仕組みとして協同組合なる組織が存在することに気付きます。歴史の通過点として新たな枠組みが望まれます。


今日もありがとうございます!
https://crelife.co.jp

ヒューマンキャピタルについて!

皆さん、おはようございます!
還暦も近づいてきますと流石に自分の責任である男としての顔が完成してる時期だと思います。破天荒に様々な経験を通して自分が何者であるかを理解し、気持ちが円熟してきます。
この穏やかな気持ちを活かして、これからも身体が元気なうちは働き続けたいと考えます。



歴史的な変遷を通して、人間は古代の労働力としての資本から、近代の生産設備などの資本を補助する役割を経て、ポスト近代では再び人間が中心の持てる能力(=知識や技能)を資本とするヒューマンキャピタル(=人的資本)が主役の時代へと向かいつつあるようです。循環メカニズムで育まれる自然界とそれに抱かれる人間しか存在しないのであたり前です。


これから到来する社会の中で、ヒューマンキャピタルをコーポレートファイナンスの観点から迫ってみたいと考えます。それはヒューマンキャピタルを安直に時価評価して財務諸表に描き出すということではなく、これからの社会をより良くしていくためにヒューマンキャピタルの効果を如何にして最大限に引き出していくかを掘り下げて行きたいということです。


それはヒューマンキャピタルを科学するということでしょうか。単に科学するだけでは限界があるため、アートやデザインの観点から捉えてみることも必要でしょう。それは演繹的に形式知を積み上げることに留まらず、暗黙知をも大切にしていきたいということです。具体的には人間科学や心理学の知見を活用しながら人間のメンタルを理解することも必要です。


それを表現する手段として、定性的に表現して行くだけでは限界がありますので、定量的に描き出すことも不可欠だと考えます。科学としての心理学を学んだことがありますが、この分野とファイナンスで使用される数理技術が実は似通っています。だからかもしれませんが
、文学系である心理学出身でありながら違和感なくファイナンスを習得できたのでしょう。


ヒューマンキャピタルの効果を最大限に引き出すことは、多分に人間のメンタルに関わる問題です。直観的にメンタルが満たされている時に、人間は様々な能力を発揮することがご理解頂けると思います。昨今、企業においてウエルビーイングの大切さが再認識されていることなども、ヒューマンキャピタルにマネジメントの軸足が移っていることを表しています。


人間のメンタルを最良の状態に整えるには環境のハード面やソフト面を整えることも大切ですが、一番大切なのは実は人間としての自分自身の中にあると考えてます。米心理学者マズローの人間の欲求5段階説ではありませんが、自己実現の欲求が満たされている時に人間というものは自分の能力を最大限に発揮するものなのです。気持ちがフロー状態にあります。


人間自ら社会との関わりの中で自分の存在を充分に理解し、あるべき将来の姿を描き出すことが必要なのですが、この自己内省が簡単なようでそれなりの訓練をしないとなかなか難しいものかもしれません。特に現代社会においては、社会システムという歯車に人間が嵌め込まれていますので、そのようなことを考える必要がなく自己内省する能力が育ってません。


将来に向けて幸福に生きて行くためにも、その方法を手助けしながら育んでいきたいと思います。人間が生きるということは働くことと同義ですので、折角なら仕事を通して自己実現する手助けをしたいと思います。その結果として、ビジネスにおける無形資産の経済的な価値が最大化することが理想です。その過程と因果関係を明らかにしていきたいと考えます。


今日もありがとうございます!
https://crelife.co.jp

株式型クラウドファンディング!

皆さん、おはようございます!
長男夫婦からプレゼントされた東京湾ランチクルーズに行ってきました。まるでホテルと変わらぬランチを頂きながら海の上から眺める景色は格別です。考えてもみれば、いままで忙しさに感けてプライベートタイムを楽しむことをおろそかにし過ぎてきたように思います。



ファンディーノなど株式型クラウドファンディング(=CF)各社が投資家1人あたり年間50万円を超す資金供給サービスに動くそうです。従来は年間50万円の投資上限がありましたが、規制緩和により年収1千万円以上、有価証券などの資産1億円以上などの3条件のうち1つを満たした上で有価証券の投資歴が1年以上あれば上限が適用されなくなります。


それに伴う対応であり、スタートアップ企業の調達環境が悪化するなか、個人のリスクマネーを供給する役割を担うことが期待されています。株式型CFとは2015年に解禁されたネットを介した少額資金の調達手法です。個人投資家が未上場株を購入し、出資先企業の経営破たんリスクを負う一方、株式を上場する時などに値上がり益を見込むことができます。


これまで50万円の投資上限額では使い勝手が悪いとの声が投資家・調達企業双方から出ていたことに対して、2022年7月にこれに関連する特定投資家制度の規制を緩和した経緯があります。特定投資家とは金融商品の知識や経験を持つプロの投資家のことです。普通の上場株式へ投資する場合よりも、投資リスクが高いことから一部投資家に限定されてます。


購入型CFなら投資の見返りとして商品を手にすることができますが、株式型CFですとあくまでスタートアップ企業などへリスクマネーを提供することになります。投資判断する際の開示情報が上場企業のように充実しておらず、投資家の自己の判断と責任において投資を行うことになりますので、金融市場の秩序維持と健全な発展の為にやむを得ないでしょう。


ただこれからの時代を見越しますと、スタートアップ企業に留まらず地域の第二創業を目指す中小企業などの資金需要が増えて行くことが考えられます。地域性の高い共益目的の事業を営む企業が増えて行くことを考えますと、必ずしも金融機関から融資を受けることのみならず、地域住民やそれを応援する方々が出資を行い株式を持ち合うケースもあるでしょう。


その様な時に株式を公開しているパブリック企業と中小企業のようなプライベート企業の中間に位置する共益企業の資金調達手段を育てて行く必要があると思います。その様な第三の資金調達手段として株式型CFが有効だと思います。ただし、現状はその様な企業への投資は投資リスクが高いことから、プロ投資家に限られてしまっている課題を解決すべきです。


例えば投資信託のように投資顧問会社の様な金融投資のプロを間に入れて一般の投資家にも投資しやすい様にすることも考えられるでしょう。そうすれば地域の共益企業に、その企業が存在する地域住民やその存在意義に共感する他地域の方々が投資することも可能となります。それは地域内で資金循環させることにも繋がりますし、地域内で便益を享受できます。


これまでの金融市場は、マスマーケットに対し商品を提供する資本集約型の規模の経済を追求する製造業に資金を供給することを目的として発展してきた歴史があります。しかし、これからの時代はその様なマス経済ばかりでなく、もっと地域経済を充実させていく必要があることを考慮しますと、株式型CFの様な金融市場をも育てて行く必要があると思います。


今日もありがとうございます!
https://crelife.co.jp