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皆さん、おはようございます!
人はとかく社会に受け入れられた慣習や概念に従って物事を捉えるものでしょう。ただし、それを鵜呑みにしていては、なんの進歩もないと思います。時代とともに社会も移り行きますので、先を見越し新しい概念を自ら構成して行くことが必要なんだとつくづく思います。



大手地銀が小規模地銀と経営統合を進める動きが増えてます。この2年間で、同一県内における地銀再編の動きは全国で7件です。背景には、何よりも2020年に首相が地方銀行の数が多過ぎると言及したことに始まりますが、構造的経営環境の悪化に直面していることが上げられるでしょう。だからといって再編により統合すれば問題が解決するのでしょうか。


人口減少を背景とした地方経済の低迷に加え、日本銀行の金利政策により主要な事業である融資業務の収益が大きく悪化し、更には有価証券投資でも大きな痛手を被っています。また
、日銀による再編支援策である特別付利制度の期限が迫ってきていることも大きいと思います。月並みな営業収益拡大とコスト削減で、早急な再編効果が求められているのでしょう。


私は、この規模拡大型地銀再編は上手くいかないものと思います。同一県内の競合する地銀同士が統合したところで、それは束の間の施策であり今度は地域越え再編する必要が出てくるでしょう。いま一番問題なのは、地方銀行がスケールメリットを追求することではなく、真摯に地域経済やお客様と向き合うことでしょう。それが出来れば規模は関係ありません。


これまでの金融機関は、融資による預金金利と貸出金利の利鞘により安定的な収益基盤を築いて来ましたが、それは経済が右肩上がりに成長している時に成り立つビジネスモデルであり、現在の社会の枠組みや価値観が問われている中では、これまでの慣習や概念は参考になりません。しかも担保主義を背景とした金融事業では一番大切な目利き力が育ってません。


いつも持ち出す事業の目利き力とは、ただ外形的に財務数値の帳尻が合うかどうかということでなく、社会動向を背景にそこから社会に求められていることを読み解いた上で、それをどの様な課題解決策でビジネスモデルを構築しているかを見極める目ということになります
。あまり複雑過ぎずに分かり易いビジネスであることも肝要なことを忘れてはなりません。


事業を安定的に持続させて行くためには、その事業を営もうとしている方の志や意志に裏付けられている必要もあるでしょう。それがなければ、紆余曲折ある事業に魂を込めて継続して行くことが難しくなるからです。その意味では、事業そのものだけではなく、その事業を営もうとする人の人間力を受け止めながら事業を見極めて行く目利き力も必要となります。


これからの時代を考慮しますと、新しいビジネスを創出したり、これまでのビジネスを再構築し新しい形に変えることが必要であり、それを自前主義の考えで企業が独自に成し遂げようと考えるのは一昔前の考え方でしょう。これからは一つのビジネスアイディアを形にして行くために、そこに必要な事業資源を持つ企業が寄り添い地域で共創することが大切です。


こんなのがあったらいい、あんなのがあったらいい、というアイディアは人々が集えば色々と出て来るものです。しかし、現実にそれを形にし実現して行くノウハウが欠けていると思います。本来、そこに地銀が関わり取り纏めることが求められているのですが、それすらノウハウ不足が否めません。地銀も自前主義から脱し、共創することが求められるでしょう。


今日もありがとうございます!
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