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北国FHD!

皆さん、おはようございます!
久し振りに中期経営計画を作成してみました。持てる経営資源を核として、市場環境を踏まえつつ、どの様なビジネスモデルを描き出せるか創造力を発揮することが楽しくあります。
その上で、どの様に資本がビジネスモデルを駆け巡るかを財務計画に落し切って完成です。



これからの銀行は、世界中を駆け巡る資本をマクロ的に追い求めて仲介するグローバルバンクと地域のミクロ経済を支える主体の事業を支えるリレーションシップバンクに二分し、益
々その違いが明確になって行くことでしょう。数多の金融機関は、その中間でどっち着かずの状況に位置しており、旧態依然とした十羽ひとからげの銀行ビジネスモデルのままです。


政界や行政の圧力で地方銀行同士の地域を超えた合従連衡が歓迎されている様に見えますが
、それはただ単に合併する地方銀行同士の重複する店舗網や本部機能などを統合することによる規模の経済を追求することによりコストを削減することにしかなりません。その様な中途半端な業界再編をおこなって行っても、グローバルバンクにはなり得ないことでしょう。


その様な中で金沢市を本拠地とする北国ファイナンシャルホールディングス(=FHD)が独自性のある面白いビジネスモデルを描こうとしています。預金総額5兆円足らずのどこにでもある地方銀行ではありますが、地域経済に根差したリレーションシップバンクのあるべき金融ビジネスのあり方として、そのビジネスモデルを少し掘り下げてみたいと思います。


一般的にファイナンシャルグループとして持ち株会社制を採っている地方銀行の多くは、地方銀行業界各行の再編により単純に銀行同士を合併させ組織統合することに対するアレルギー反応から、各々の銀行が共同持株会社の下、営業地域別に地方銀行がぶら下がる形を採ることが多いと思います。それにより各地域の地方銀行は銀行名を継続させる事が出来ます。


それに対して北国FHDのそれは、元々、北国銀行が行内で司ってきたお客様に対する支援サービス機能を外出しし、持ち株会社にぶら下げる形を採っています。例えば金融子会社としては、投資会社のQRインベストメント、リースの北国総合リース、カード事業を司る北国クレジットサービスがありますが、これは元々銀行業務とは業態が異なるからでしょう。


次にお客様に対する支援サービス機能として、ECサイトを運営するCOREZO、システム開発運営を行うデジタルバリュー、そしてコンサルティング事業を営むCCイノベーションなど意志を込めたユニークな社名が続きます。これら事業は、昨年に銀行法改正によって銀行が非銀行事業を直接営むことが出来るようになったことから生まれた事業といえます。


そして、今般、北国銀行の運用業務を営む市場部門を銀行から切り離し、北国銀行や個人や法人向けに投資助言業務を行う新たな事業として別会社化する(=運用資産は引き続き北国銀行が保有し続けます)そうです。なぜ、グループ従業員数が1500名程度の金融機関が北国ファイナンシャルホーディングスの下で、それぞれの機能を別会社化するのでしょう。


その理由は、銀行本体がこれら機能を持ちますと、3年程度の定期異動でローテーションを行う必要から、専門特化した機能を担う人財を育てられないことにあるようです。やはりその道のプロと呼ばれる迄に人財を育てるには5~10年のキャリア形成をする必要があるでしょう。事業を知りお客様を知ってはじめて、バンカーとしての目利き力が育つものです。


今日もありがとうございます!
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