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事業再構築の意義!

皆さん、おはようございます!
今年初めての夕刊の1面に無人駅を有効活用した地域拠点創設の記事が目に飛び込び、興味を持って読み進めれば、取材を受けているのは大学院時代の学友ではないですか。当時は経営企画室で仕事をしてましたが、いまはスタートアップを司る企業の社長となっています。



事業再構築という言葉は、経済産業省が実施している「事業再構築補助金」が話題になったコロナ禍が始まった頃から、にわかに使われはじめています。その意味では、まだ最近の言葉であり、経営者の間での捉え方もそれが意味することより「補助金」に動機づけられてしまっている感じがします。経済産業省が意図している事業再構築の意味は以下の通りです。


事業再構築とは「新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、または事業再編のいずれかを行う計画に基づく中小企業などの事業活動をいう。(事業再構築により提供される)製品
、もしくはサービスの属する市場が、新規性を有するものである」ことです。この補助金が中小企業を対象にしていますが、事業再構築自体は大手企業にもあてはまる概念でしょう。


似た様な概念を持つ言葉として「事業再生」「会社再建」「ビジネスモデル転換」もあります。前の二つの言葉は、どちらかというと破綻した会社を再生したり、再建するというニュアンスが伝わってきますが、破綻や倒産という概念ほど曖昧な定義はなく、事業というものは経営者がギブアップした時がそれに該当し、仮に資金が枯渇しても存続できるものです。


事業再生や会社再建であっても、事業を再構築しながら新しいビジネスモデルを目指すものであり、その意味では「事業再構築」という概念に集約してしまった方が分かり易いと思っています。少し話しが飛躍するかもしれませんが、企業規模の大小に拘わらず多くの(=全ての?!)企業が事業再構築する必要に迫られている時代に差し掛かっていると思います。


これだけ社会の変化スピードが早まり価値観も大きく変わり行く中で、変わらぬは企業ばかりであり、それは企業が安定的な秩序を求める存在であることを考えると、諸刃のことを言う様ですが企業や事業といったものは、絶えずアメーバーの様に社会の変化に合せて変容(
=事業再構築)させていく必要があります。しかし、古き良き時代に浸り過ぎてしまった。


社会の変化を見届けながら、その都度、再構築により事業をマイナーチェンジして行くことが理想なのですが、現時点は旧態依然とした事業のあり方のまま存続している企業が余りにも多く、少し大鉈を振って事業再構築する時期なのでしょう。ただし、その時にこれまで築き上げてきた全てを捨て去り、新しいものを構築することではないことに留意が必要です。


事業再構築とは、これまでの事業を充分に見極め、その事業にとって核となる魂、ノウハウ
、技術にいま一度焦点をあて磨き上げるべく、これまでのビジネスモデルを壊してしまい再編纂するリデザインなのです。例えば、企画開発力が核を為すノウハウであるなら、それをモノに化体すればメーカーであり、コトに化体するならデザイン事業をも行えるでしょう。


事業再構築補助金も、スタートしてから3年目となりますが、コロナ禍対策という色合いが強くなり、事業を再び構築するという本質が形骸化してしまっているように見受けます。形式的な判断の基準として、既存事業と異なる業種や業態に進出するのであればOK!とする現在のあり方は、魂のこもっていない多くの事業を生み出し路頭に迷わせるだけでしょう。


今日もありがとうございます!
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