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知識集約型事業!

皆さん、おはようございます!
これからジョブ型雇用制度や副業兼業制度が広まって人財流動化が顕著になってきますと、もしかしたら新しくドラフト制度の様な仕組を導入する企業も出現するのではないかと思います。やはり有能な人財というものは希少性が高く、効率よく囲い込みたいものでしょう。



目鼻の利く企業は、これからの経営の活路を切り開くのが人財であることに、ようやく気が付き始めたように感じます。これまでは、メーカーをはじめとする、所謂、工場や生産装置といったものを効率的に活用する機械集約型事業構造(=資本集約型事業構造)は、経済が右肩上がりの時には威力を発揮してきましたが、必ずしもその様な時代ではないでしょう。


これからは、社会の課題を見出し新たな事業を創出したり、消費者のニーズを踏まえて新しい商品を開発する知識集約型事業構造へと、大きく舵を切る必要があると思います。歴史的変遷を見れば、企業利益の源泉が人間の肉体に依拠する労働集約型から機械集約型へと移り変わり、そしてまた知識集約型という人間を主体とする社会に戻ることを意味しています。


りそな銀行では、後継者のいない中小企業に対し、事業承継ファンドを立ち上げ自ら直接に中小企業を買収することに乗り出しています。これまでの銀行であれば、資本仲介業として預金を融資することを本業としていますが、社会構造の変化にともない資本に対する需要が減少していることを捉えて、新たな活路を見い出すべく新天地を模索しているのでしょう。


銀行の最大の資源は、融資業務により培ってきた事業に対する目利き力であり、その資源を事業承継の分野に再配分しようということです。りそな銀行としては、中小企業の悩みを解決するコンサルティング業務に注力する方針を鮮明にしてます。中小企業の困りごとに着目し、融資以外の資産や経営の観点で総合的なコンサルティングが出来る様にする計画です。


事業承継ファンドであれば、買収した中小企業の経営課題を解決しながら企業の経済的な価値を高めて行くことが求められ、そこに事業の目利き力に基づくコンサルティングノウハウを活かすことになります。りそな銀行では、企業投資のほかデジタルトランスフォーメーション(=DX)を支援する事業にも力を入れており、専門人財の育成に力を入れています。


一方、NTTデータでは、企業のDXを支援する社内人財の育成方法を開発しているようです。社員の性格や興味を分析して「起業型」「適応型」など4タイプに分け、資質に応じた育成計画をつくり、職務経験を積ませています。DXのなかでも特に難しいとされる事業開発を担える人財(=この職種を「ビジネスディベロッパ=BD」)の育成を目指してます。


事業開発は実務経験を積む機会が少ないため、効率の良い育成が必要であることから、事業開発の経験などが豊富でBDとして社内で認定されている60人にインタビューなどを実施し、価値観や性格、仕事の動機、興味などを分析して人財育成に活かしているようです。BDに向く人財には、若いうちから新規事業を担当させる等して起業型人財を育成してます。


これらの企業の動向から見て取れるように、そもそもこれからの新しい事業が人財という知識に依拠したものであり、そのノウハウを活用して如何に糧に結び付けるかが問われています。その為には、単に新しい事業に人財をあてがうだけでなく、その事業に相応しい人財を育成していくことも必要でしょう。知識集約型事業構造への転換は緒についたばかりです。


今日もありがとうござます!
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