皆さん、おはようございます！
最近は夜は１０時頃に床に就き、朝５時過ぎには起きる生活リズムが習慣化しています。
もともとは夜型だったのですが歳ですかね。。
でも、１２時前に寝ますと、翌日は朝から頭がすっきりです。

最近、一般社団法人の設立の話しをよく聞きます。
今まで振り返りますと、あまり馴染みのない組織形態で
イメージとして株式会社の様に営利を主目的とはしないが
組織としての意思決定を通して社会に何らかの行為を及ぼす非営利団体と捉えています。

一つ、非常に分かり易い事例がありました。
九州大学の倶楽部活動が一般社団法人を設立し、広く企業から寄付金を募ります。
その募った資金は倶楽部活動に所属する学生が起業する際の新製品やサービスの試作品開発に際して、この寄付金を活用できるそうです。

そして、この一般社団法人の役割は、寄付金を拠出した企業らとともに起業する事業の審査を業務を司るそうです。
なるほど、一般社団法人自体が起業する訳ではなく、寄付金を募る事務や拠出する起業者に対する審査という事務を執り行うには確かに何らかの組織が必要ですね。

これを株式会社で行っては、営利を追求している訳ではないので、株主が出資する妙味に欠ける訳です。また、協同組合組織もありますが、こちらは複数の営利目的の組織が協同の目的に向かって営利を追求して行く訳ですから、これも組織体として持つ目的が異なっている訳です。確かに営利を目的としない非営利団体というのは不可欠ですね。

この九州大学の話しを聞いて、派生的にインスピレーションが湧いて来ました。
起業を目指す学生達も「寄付金」として資金を享受できるなら、
最初から無理して株式会社を作ることもなく、
個人として起業しても良いですし、複数人ならＬＬＰにすれば良い訳です。

最近、長野方面で里山の活性化を使命とする任意団体の法人化の話しがあります。代表者の方は非常に地域を活性化させる「暮しごと」をイメージすることに長けた方で、その法人を通して様々な事業運営を行いたい様なのですが、一般社団法人という組織形態をとると潤沢な利益を生まないにしても営利が主目的となってしまうので異和感がありました。

そこで、この九州大学の事例を見て気が付いたのが、
一般社団法人が地域のシンボリックな存在となり、地域の暮らしごとの方向性を指し示し、寄付金を募れば良いのだと。そして、その暮しごとを運営する人にＬＬＰを設立して貰い、そこに一般社団法人として資金を拠出し、その後の事業モニタリングを行う。

実際には、その暮しごとを営むＬＬＰにあまり好き勝手に事業を営んで貰っては困ることもあるので、寄付金拠出する際に契約書で運営上の制約条件を付帯すれば良く、その上で事業が適正に運営されているかを管理すれば良い。
見方を変えれば、これも「市民ファンド」の一形態かもしれません。

市民ファンドとして資金を拠出する市民からすれば、
必ずしも株式投資の様に配当のような金銭によるリターンを求めている訳ではなく、
「暮しごと」事業を通して日常生活を営んで行く上で必要なサービスを享受できれば良い訳です。

ですから、一般社団法人が資金をＬＬＰ等に拠出する際に付与しなければならない制約として、「市民のために寄与するサービスを提供することを事業目的とする」という様な文言を契約書に記載すれば良いですね。そして、そのＬＬＰを管理し支援する機能も一般社団法人にとって、重要な役割となります。

今までの市民ファンドといいますと、
市民から拠出して貰った資金をＳＰＣという特別目的会社（=合同会社、株式会社等）を設立してプールし、そしてそのＳＰＣが必要な対象となる事業に資金投資を行っていました。

また、ＳＰＣ設立時募集人数が５０人以上となると金融商品取引法の制約を受ける為、
第二種金融取引業者によるＳＰＣという名のファンド管理が必要となっていました。
設立やその後の運営に対する手間や費用を考えますと非常に煩雑であったことが、市民ファンドが広がらなかった理由でもあると思います。

市民の目的が地域の利便性の向上である限り、
一般社団法人による寄付金を通した市民ファンドというのはあり得る話だと思います。
もう少し制度設計を研究して、
実際に手掛けてみたいと思った次第です。

今日もここまでお読み頂きまして有難うございます。
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