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ソーシャル預金!

皆さん、おはようございます!
30代半ばに転職でM&AかVCを選ぶかで迷ったことがあります。最終的にM&Aを選んでいますが、どちらでも結果は同じような人生になっていたのではないかと思います。どちらの道も抽象化すれば似たスキルですし、それ以前に自分の資質が影響しているからです。



コンコルディア・ファイナンシャルグループ傘下の横浜銀行が地域の社会課題解決に挑む企業への融資に資金使途を限定した定期預金の取り扱いを始めています。一般的にソーシャル預金と呼ばれ、横浜市がSDGs(=持続可能な開発目標)達成に向けて活動する企業などを認証する制度の認定事業者などに資金を限定して提供する目的の大口定期預金なのです。


定期預金の名称は「<はまぎん>ソーシャル定期預金~つながり、つむぐ~」です。自治体の認証制度と連動しており、ソーシャル預金を融資に繋げる取組みは地方銀行で初めてのことです。これまでマスマーケットを対象に、どこの銀行も同じ様な預金商品を提供していて
、違いといえば営業担当者のセルフブランドによるお客様との相性だけだったと思います。


また、三井住友銀行が低所得者向住宅の建設や公共インフラの整備などに資金使途を限定したドル建定期預金の提供を始めてます。株式投資などの直接金融ではESG(=環境・社会
・企業統治)投資やSDGs投資が浸透していますが、間接金融でも同様の動きが広まりそうな気配があります。銀行も社会的責任を果たすことを求めらてることが背景にあります。


預金者の視点からも、預金という金融商品に銀行によって異なる資金使途の商品設計が為され選択肢が増えて好ましいことだと思います。金融機関にとっても、自行の強みやマーケット環境を捉えた商品設計が出来ることから、他の銀行との差別化が図れるようになります。
金利を大口定期預金を参考にすることなく、融資対象の実績に基づていれば本物でしょう。


これまでの銀行政策は、戦後の護送船団方式が長らく続いてきた為、銀行同士横並び意識が強く、預金商品に差別化を図ってこなかった経緯があります。銀行間で良い意味での競争意識が芽生え、各行が独自の路線を歩む切っ掛けとなって貰えればと思います。その為には預金商品に集まる資金の運用先である、融資対象企業に対する目利き力も差別化すべきです。


丼ぶり勘定でリスクとリターンをマネジメントするのでなく、どの様な目的意識を持ってその資金を運用しようとするのか、もっと木目細かくマネジメントしていく必要があるでしょう。例えば、地域経済再興に資する活動を行っている企業へ特化した融資であったり、スタートアップ企業に特化した融資などがあっても、説明責任を果たしていれば良いでしょう。


第一勧業信用組合という地域金融機関があります。このリージョナルバンクは、もちろん組合ですから当然でしょうが、地域経済の持続的な発展のために存在することを明確に表明しています。コロナ禍の時には地域内のお客様を一人残さず支援することを標榜して、全てのお客様にスピーディに融資を行ったことで、その名を海外にまで轟かせているくらいです。


それに比べ、現在の多くの金融機関は没個性で特徴に欠けてることが気になります。積極果敢にお客様とリスクを共有しながら、面白い預金商品を開発して行くべきでしょう。その為には、リスクに対する目利き力を鍛えることが大前提となります。あとは資金のポートフォリオによる技術的なマネジメントの強化により、如何様にもリスクコントロールできます。


今日もありがとうございます!
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