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対立構造と協調構造!

価値創造

皆さん、おはようございます!

交渉の場面では、欧米流ディベートによる対立構造を模倣する、研ぎ澄まされたビジネスの世界に身を置くビジネスマンも多いことでしょう。相手を威嚇して有利に交渉を進め少しでも多くのパイを奪い取ろうという考えも理解できますが、果たして生産的なのでしょうか。



私が利害関係者による対立構造を持った交渉が生産的ではないと考える理由として、対立構造ではその交渉に関わる人々が創造力を発揮して新たなパイを生み出そうというインセンティブが働かず、結果的に目の前にぶら下がっている既定のパイを利害関係者間で奪い合う構造になってしまうからです。その意味でM&Aの世界における敵対的買収にも閉口します。


株式を公開している企業であれば、対象企業の経営陣が買収提案に反対しようと、株式市場で強引に株式を取得してその企業を掌握することが可能です。確かに買収先企業の株主に対して提示する株価にメリットがあるかどうかに拘わらず、その買収によって互いの企業にシナジー効果(=相互補完効果)が見出せることについての合理的な理由が不可欠でしょう。


シナジー効果を現実のものとして発揮する為には、先ずは買収企業と被買収企業の経営陣が協調構造を持ってコンセンサスを得ながら、それを実現して行くことが不可欠であることは誰にでも理解できる事でしょう。それを資本の論理で買収企業が強引に敵対的買収を進める事は、エゴ以外の何ものでもないと映ります。それが現代の資本主義社会の弊害でしょう。


特に先進諸国で経済成長が鈍化しているのなら、先ずは目の前にある市場というパイを奪い合うのではなく、新たなパイを創出したり、そのパイを大きくしていく思考を働かせるべきでしょう。その為には、この地球上で暮らす人々が利己的ではなく利他的な視点を持って、共創関係を築きながら自律的かつ自由にアイディアを創出していく協調構造が不可欠です。


私自身、1990年代中頃よりM&Aやアライアンスを手掛けて来ていますが、お恥ずかしながら若かりし頃は、必ずしも資本の論理に対してここまで疑問視していた訳ではありません。その社会の枠組みの中でしか視点を持っていなかったのでしょう。その後、大学院で企業の経済価値の源泉について研究をしていた頃から、少しずつその枠が外れて来ています。


ビジネスというものは、決まりきった事を間違いなく従順にこなす事だけではなく、アイディアや構想力といった人間の創造力を発揮して行きながら、新しいビジネスの価値を創出していくものであると気づいたのです。そしてそれ以来、どうすれば人間が創造力を発揮できるかについて探求を深めていますが、人間が協調関係で暗黙知を形式知化して行く事です。


それは、人間が報酬やポジションといった外発的動機づけでビジネスに関わる事ではなく、自分自身の自由で自律的な内発的動機づけによってビジネスに関わっていることが前提となります。言い方を変えれば、自分の内側にある本当に遣りたい事に気づきを得たビジネスを行っている時でしょう。それは、決して対立構造からは生まれず協調構造が必要なのです。


良くビジネスと私生活を完全に分けて捉えている方々が居ますが、それはビジネスの世界が余りにも実生活から掛け離れてしまっているせいなのか、そこまで自らを奮い立たせなければビジネスを行っていけない社会を変えて行くべきだと思います。現代社会の枠組みに何時までも捉われることなく、本当の意味で人間が主役の社会にするにはそこに気づく事です。


今日もありがとうございます!

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