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サードプレイスが育む知識社会!

皆さん、おはようございます!
穏やかな天気が続いています。時には春の嵐を思わせる雨もありましたが、日々、確実に駆け足で春が訪れて参りました。そのせいか、今年の桜前線は早く、満開の桜が見どころです。新型コロナ問題は予断を許さない状況ですが、早く治まって欲しいものです。



家でも会社でもない「第三の場所(=サードプレイス)」がビジネスや地域振興の起点として注目されている様です。カフェやスナックの様な飲食店、自宅や駅に近く家庭との両立に役立つサテライトオフォス、図書館や公民館などの公共施設といった昔からあたり前にあった場所が、異なる経験や能力を持つ人々を結びつける機能を司っているようです。


米社会学者オルデンバーグは、「ファースト・プレイス」をその人の自宅で生活を営む場所、「セカンド・プレイス」は職場であり、おそらくその人が最も長く時間を過ごす場所としています。そして「サード・プレイス」はコミュニティライフのアンカーともなるべきところで、異業種の人が出会う新しものを生みだす場として革新を期待しています。


このサードプレイスが注目されるのは、いまの社会の枠組みが成熟した管理社会となり、自宅と職場との日常的な往復、しかも人間の感覚として異常な痛勤という繰り返しの中で、職場でも同質な価値観を強制されるヒエラルキー組織の上下関係の中で、精神的に安まることがないからだと思います。人間とはある意味、感性の生き物であるからです。


高度経済成長が終焉した頃までは、路地裏の赤提灯など界隈性のある飲み屋が多く点在したものですが、いまでは再開発によりそれらの場所にも整然と区画整理されたオフィスビルが立ち並び、入居する飲食店といえば全国どこでも標準化された看板やメニューが提供される、チェーン店ばかりです。その様な場所ではコミュニティは育まれないでしょう。


高度に専門化した社会が昔ながらのサードプレイスを失わせてしまったと言えるでしょう。一方、セカンド・スペースでも、今では若い人たちが職場の人たちとアフター5に勤しむことを敬遠するほど、人間関係の伸びやかさが失われてしまい、息苦しさを生んでいるものと思います。その様な時に、新しい場としてのサードプレイスが出現しています。


サードプレイスでは、様々な価値観、考え、能力を持つ人々が、利害関係を度外視して、フランクに会話を楽しみ、共感しあう場だと思います。その様な魅力的で居心地の良い場所に人々は集まるものであり、その様なコミュニティの中から新しいアイディアや考えが生み出されるものです。ネット時代にリアルの場が新たな力を帯びているといえます。


その様な何気ない人々の集いの中から、社会事業を含む広い意味での事業の芽が育ってくるものでしょう。いまの時代にイノベーションが求められていながら、なかなか変革が生まれてこないのは、このサードプレイスが足りないと言っても言い過ぎではないと思います。それは、意識的にその様な場所を創っていく必要があるものではないでしょうか。


そして、その様な場所から生まれた新しい事業の芽を受け止める仕組みも、意識的に用意していく必要があるのかもしれません。カフェのマスターや赤提灯の店主が意識的にさりげなく人と人を繋いでいくように。実際にサードプレイスに集う異業種の方々が力を合わせて一つの目的に向かい、各々の強みを活かして事業にまで至ることも多いようです。


今日もありがとうございます!
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