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中小事業承継!

皆さん、おはようございます!
事業を行うにはビジョンが大切ですが、ビジョンばかりを語っていても、それを実現するには現実的で堅実な発想が不可欠です。一方、直面する事業のことばかりを考えてもビジョンがなければ進むべき道を誤ってしまいます。このバランスが経営の醍醐味でしょう。



実に中小企業の過半数にあたる127万社もの企業に後継者がおらず、このままでは廃業に追い込まれてしまうという社会問題が顕在化しています。経営者の親族や従業員から後継者が出てくればそれに越したことはないのですが、経営が不安定なことや銀行からの借入金に対する連帯保証を引き継がなければならないことが障壁となっているようです。


いまの社会、大手企業を中心として経済が成り立っている様な錯覚を持たれがちですが、その大手企業も中小企業の存在なくしては事業が成り立ちません。また、大手企業に雇用されている生活者よりも、生産労働人口の大方は中小企業に雇用されているという現実に目を向けなければなりません。中小企業の活路を見出していく必要に迫られています。


政府も、その様な状況の中で親族や従業員への承継ではなく、外部の第三者に企業を承継して貰う施策をこの春に打ち出してくる予定です。事業承継型M&Aと言われるものですが、実効性を考えると課題がない訳ではありません。M&Aを行うためには、仲介を行う専門業者が必要ですが、彼らも商売で行う以上、どうしても採算性が前提となります。


業況おもわしくない中小企業を牽制し、比較的規模の大きい安定した中小企業に傾注する為、規模の小さな中小企業が取り残されてしまいます。また、仲介業者の報酬も決して安くは無い為、多額な報酬を支払える中小企業も自ずと限られてしまいます。必要なのは、中小企業のM&A以前に、その企業の事業を立て直すことではないかと考えます。


社会の変革期にあたり、ビジネスモデルの改編に迫られているのは大手企業ばかりではなく、中小企業も同じだと思います。どの様な業態の中小企業であっても、長らく事業を営んできた中で、その企業固有の技術、ノウハウといった資源が蓄積されています。市場環境が大きく変化していく過程で、その固有資源が活かせなくなっている現実があります。


事業というものは、市場環境の変化に従って、絶えずビジネスモデルを変えて行かなければなりません。図体の大きい大手企業とは異なり、中小企業は変革を遂げ易い小回りの良さがありますが、高齢化した経営者の意欲が欠けていたり、それを成し遂げるのに必要な人財が不足しているといった課題があります。そこを補ってあげられればいい訳です。


これからは、規模の経済を追求することばかりが競争優位になる時代ではありません。中小企業であっても、グローバルニッチトップという選択肢もある訳です。必ずしもグローバル展開せずとも、自らの事業が立地するマーケットで一定のシェアを取れる商品を提供出来れば良いと思います。後は、きちんと経営管理を行う体制を整えることでしょうか。


構造不況に陥った中小企業が再び成長軌道に乗れば、親族や従業員の中から事業を承継しようとする動きも出て来ると思います。また、巷では大手企業の副業人材が増えることが見込まれます。これら自律的に行動する人財が中小企業の後継者として経営に携わることも考えられます。何れにしても、必要なのは中小企業の経営を立て直すことでしょう。


今日もありがとうございます。
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