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スキルシェアリング!

皆さん、おはようございます!
シェアリングエコノミー(=共有経済)も、生活の中の身近な存在となりはじめています。カーシェアリングなどは、バスやタクシーに乗るのと同じ様な感覚で、手軽に、しかも安く、自分の都合に合わせて利用できるメリットがあります。



個人の知識や技術のシェアリングエコノミーであるスキルシェアリングが、次なるステージに向かっているようです。ビジネス相談のプラットフォームを提供するビザスク(=東京)などスタートアップ企業が、今までの単なるマッチングサイトという「場」の枠組みを越え、もう一歩踏み込んだ企業の求めに合うスキルの提案を始めています。


企業において、社外の知恵を使って開発や研修を進めるニーズが高まっていることが、これらスキルシェアリングを手掛けるスタートアップ企業のサービスを進化させています。
世界のスキルシェア市場の規模は、現在約2兆円ですが2030年には6兆円(=国内で9700億円)に及ぶと見られています。


企業の人手不足が深刻になる一方、研修や開発のために雇用を増やして人件費を抱えるのはリスクであることから、スポット的に社外の知恵を生かす流れが続いています。日本では2010年頃からスキルシェアが始まっていますが、スキルシェアのマッチングを行う企業にとって登録する個人のスキルが競争の軸となりはじめています。


シェアリングエコノミーは、自動車や部屋など個人の持ち物を他の個人が利用する経済の形です。その一つにスキルシェアが位置づけられ、家事やレッスンなどのほか、知人間で用事を預けあうケースなどもあります。いずれもインターネット上でマッチングするところに特徴があります。


シェアリングエコノミーの考え方は、昔からあった地域での相互扶助的な考えに近いと思います。相互扶助の場合、金銭のやり取りはしませんが、金銭に現れない経済的な効果としては、計りしれないものがあると思います。それが、今では広くインターネットを使いモノやサービスのスポット的な遣り取りが有償で行われています。


個人が個人にスキルを提供するCtoC市場だけではなく、個人から企業へ提供するCtoB市場も伸びていると言えます。当初は、データ入力やイラスト作成といった簡単なスキル提供に留まっていましたが、最近ではロボット向け部品でどの様な需要があるかについて助言を貰うなど、より専門的な能力が求められる様になっています。


ある企業で米マイクロソフトのメールソフト「アウトルック」の研修講座を開催します。
1年間や半年間にわたり月1回、講師を送りこむ需要がありますが、登録されている必要なスキルを持つ人財の中から相応しい人を選び、1回8万円で全12回などのコースを設けることも可能です。この講師は勤める企業で副業が認められているそうです。


これまででしたら、講師役の個人が講座を開く場所や日程をネットに上げて、それを見た個人が参加を申し込む仕組みが通常であったかと思います。それが、企業側のニッチな需要に対してスキルシェアすることにより、新たな形の研修を成り立たせることが出来ます。企業には、雇い入れるまでもない人財ニーズは多岐に渡ると思います。


スタートアップ企業は、創業当初より管理業務を担う人財を雇い入れることはないと思います。もちろん、IPO(=株式公開)を目指す段階になりますとCFO(=財務責任者)を置く必要がありますが、それまでの間はスキルシェアの発想でスポット的に1週間に数日、経営管理系の人財に業務を司って貰えば済む話しです。


同じ中小企業でも売上高1~30億円位の会社は、意外に自社内で管理業務などが出来ていません。それまでの経営者による感覚的な経営から、計画的に経営を行っていく時期ですが、日々の業務の忙しさに感けて管理体制の整備が出来ないでいます。この様な場合に、スポット的に管理系人財を起用することが考えられます。


必ずしもインターネット上でスキルを持つ人財のマッチングを行わなくとも、アナログで企業の需要を捉え、必要な人財をマッチングしていくことは可能です。むしろ、企業側にいままでの様に全ての業務を内製化する発想から、外部に発注できるところは発注して人財を雇い入れる負担を軽減するという需要が高まっている様に感じます。


トヨタ自動車などでも、新たなCASEの取り組みにおいて、全てを内製化することなく様々なスタートアップ企業と連携した実現して行こうとしています。これなども考え方としてはスキルシェアと同様であり、自らが持たざる経営資源は外に求めてい行く時代だと思います。この様にして人財の流動化が少しずつ進んで行くのでしょう。


今日もありがとうございます!
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