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知識社会!

皆さん、おはようございます!
トヨタ自動車が考える「モビリティ社会」ではありませんが、これから到来する時代を見据えて多くの個人、企業が大きな夢を持たなければならないと思います。足下の現実から踏み出すことにより、一歩ずつ夢が叶えられていくものでしょう。



高度経済成長、オイルショック、バブル経済、バブル経済崩壊、そしてその後の30年あまりのデフレ経済を経て、私たちは必要と考えるモノを創り出し、手に入れることにより物質的に満ち足りた豊かさを実現して来たと思います。産業革命以降、工業化社会を突き進むことにより、モノづくりの近代化を現実のものとした時代であったと思います。


その時代を支えた最大の経営資源が資本であり、その資本力を背景として各々の事業主体はスケールメリットを追い求めることにより、大量生産大量消費型のビジネスを確立して来たということが出来ます。留まることを知らない右肩上がりの大きな消費市場が存在していたことから、資本力のある企業は規模を拡大し続けてきたと言えます。


これが資本主義社会の成り立ちですが、資本を持つ者と持たざる者の所得格差が広がり過ぎている点が問題視されるに至っています。しかし、いま情報技術革新によるデジタル化社会が、これまで築き上げてきた社会や産業の仕組みを根底から覆そうとしています。
資本力よりも、独創的なアイディア、知恵といった知識力が大切になると考えられます。


未だ情報技術の進展が今ほどなかった時代の社会の枠組みは、産業や企業は大衆を相手(=マスマーケット)に事業を行ってこざるを得なかったと言えます。大衆社会を支える個々人の最大公約数としての需要に応えることにより、できるだけスケールメリットが働くように全体最適を目指していました。


ところが、デジタル社会では、あらゆるヒトやモノがネットワークに繋がり、個々人の需要までをも捕捉できる様になります。また生活者の価値観も大衆商品では飽き足らなく自分ならではのお気に入りを自ら探し求める様になっています。いままでの資本力でものを言わせる力任せの社会から、個々人の価値観を重視する社会へと変容しつつあります。


生活者個々人は、様々な情報を知識として蓄えながら、自らの個性を生かせる精神的に豊かな暮らしを実現しようという行動様式に変わりつつあると言えます。産業や企業側も、いままでの顔の見えない個人のお客様から、明確に個人個人異なる価値観を持ったお客様が存在していることに気付きはじめています。


それも情報技術の進展によるネットワーク社会の到来により、お客様一人ひとりの購買履歴などの情報を活用してAI(=人工知能)により行動パターンを予測できる様になっているからです。その意味では、これからの時代、ネットワーク社会が進展することがあっても、それが後退することはありませんので価値観ががますます多様化して行きます。


これからの社会、それら多様な人々がお互いの価値観を認め合い、刺激し合うことにより人間はまた創造力を働かせて新たなアイディアや知恵を生み出して行く連鎖が起き続けることになります。それはオンラインの上ばかりではなく、オフラインでの人々の交流が活発になって行くことでしょう。


それは、暮らしのアイディアや知恵ばかりではなく、窮屈に感じはじめた社会の仕組みをも少しずつ変えていくことに通じます。日々の暮らしの中で、私たちが考えるあるべき姿へと、社会は速度を上げながら間違いなく動き出して行きます。それは、生活者個々人が精神的な豊かさを享受できる、生活者が主体の社会でしょう。


資本の論理は既知の社会の枠組みの中では有効に機能してきましたが、未知のこれからの
精神社会においては、必ずしも万能である保証はありません。スケールメリット追求という直線的な経済の流れの中では資本は不可欠なものでしたが、これからの個性的なパーソナル社会の下では、必ずしも規模が社会の優劣を左右するものではありません。


むしろ、資本力以上に未だ見えないこれからを創造していくアイディアや知恵といった知識の方が資本よりも大切になるものと考えます。これからの見えないものを思い描いて行く力があって初めて、様々な事象が現実のものとして創り出されて行く源になると考えられるからです。資本それ自体には、将来を見渡す力はありません。


産業は、労働資本からはじまり、幾重の技術革新を経て、貨幣(=設備)資本へと軸足を移し、そしてまた改めて人間の手へと戻りつつあります。ただし、今回の人間への回帰は、労力としてのそれではなく、考える力としての人間の知識ということになります。
モノに資本が集まるのではなく、知識としての資本に貨幣が集まる時代でしょう。


今日もありがとうございます!
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