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これからの時代の組織!

皆さん、おはようございます!
最近、企業の不祥事、特に有能な経営者による不祥事が後を絶ちません。社会が共生の時代へと向かっている中で、経営者が自己中心的に私利私欲を優先させてしまうのは、ピラミッド型の階層組織に問題があるように思えます。



経済や社会が変化する中で、組織論研究の世界でも、従来の有能な個人が組織の頂点から一方的に指導するリーダーシップのスタイルから、社員の経営参加や部下の支援を求める
参加型・支援型リーダーシップへの注目が高まっているそうです。背景には、経済が大量生産型から知識集約型へ転換する中で、企業組織も構造転換を迫られているからです。


最近の企業内で行われる業務が、従来の分業型からプロジェクトチームで行う業務が増えており、チームとして業績を上げる仕組みが重要になってきていること。また、それにともない事業もピラミッド型階層組織ではなく、プロジェクト組織で行われるようになり、必ずしも社員に限定されない専門的関係者の関与が重要になって来ていること。


そして、メーカーにおけるサービス化やコンサルティング化が進んでいるように、従来の分業化による標準的な能力を持つ社員よりも、専門能力の高い社員を活用する知識生産型の事業が増えていることが挙げられます。結果、企業で働く社員たちが創造性や専門性を発揮できる、柔軟で自律的な組織が求められていると言えます。


従来の企業組織では、有能な個人の特性や能力、個人の価値観での意思決定、上意下達型の指示命令など、利己的な動機に基づくリーダーシップが為されて来たと言えます。リーダーは目的達成のために組織を統制する役割りを担っていますが、あまりにも利己主義に走りますと、社員が着いてこれなくなってしまいます。


これに対して、これからの企業では、プロジェクトチームによる社員の自律的な創造性や専門性を活かしたティール組織(=組織内における階層的な上下関係などの組織構造を撤廃し、意思決定に関する権限や責任のほぼ全てを経営者や管理者から個々の従業員に委譲すること)によって、組織や人材に革新的変化を起こすことが期待されています。


その様な企業組織でのリーダーに求められるのは、社員の意見に耳を傾け、共感、配慮するだけではなく、社員の能力や精神的な豊かさの実現に向けて支援し、社会や会社のコミュニティづくりに貢献する、利他的で調整型の能力が不可欠だと言えます。これは、企業組織に留まらず、社会の枠組みとしても言えることだと思います。


今までの社会は、企業という枠組みにヒト、モノ、カネという資源を集中させて、規模のメリットを追求して右肩上がりの大量生産を行う必要から、一糸乱れぬピラミッド型階層組織が必要とされて来ました。しかし、時代は決まり切ったモノを作り続けることから、社会に貢献する世の中にないコトを創り出すことを求めています。


その様な時代に必要なのは、労力というよりも創造的なアイディアや考え方といった知力です。それは、単に知識量が豊富であるということではなく、新たな知識を生み出して行く力です。言葉に出来ない暗黙の五感で受け止めた経験知が、他の人々とコミュニケーションを通して、誰しもが認識する新たな知識概念へと昇華させる力です。


その様な知識社会を定着させるためには、人々が健全なコミュニティの中で共感し合いながら自律的に行動して行くことが必要です。社会の課題を解決する商品を提供する組織、地域の課題を解決することを目的とする任意団体など、企業に留まることのない人々が主体的に行動できる組織が求められています。


組織のあり方が変われば、当然に私たちの働き方も変わって来ます。企業と社員の関係を例にしてみれば、企業に雇用される以前に、企業のサブシステムである各々のプロジェクトチームに所属して、自らの能力や専門性を如何に発揮するかということの方が重視されます。そうすると企業という枠組みの意味性が薄らいでくるでしょう。


企業の垣根を越えたプロジェクトチームに所属したり、自らの能力や専門性を活かせる他の企業のプロジェクトチームに同時に所属することもあり得ると思います。人財が一つの企業に雇用されることの意味性が薄らぎ、流動的になってくるでしょう。その様な柔軟な組織(≒ティール組織)においては、従来のリーダーシップのあり方とは異なります。


あくまでも事業の主体は社員であり、経営の役割りは主に社員の成長を支援することを通して、組織やチームの業績を上げることになると思います。この様に考えますと、経営という職位も一つの専門的な能力に裏打ちされた職業なのかもしれません。社会の枠組みが変化すれば、今までの常識や固定観念に捉われずに変えて行く必要があるのでしょう。


今日もありがとうございます!
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