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イノベーションの条件!

皆さん、おはようございます!
先日、旧知の司法書士の先生と久しぶりにお目にかかりました。とてもビジネスセンスのある方で、司法書士業務に飽き足らずに知人とIT関連事業まで興されています。目指すところは、人間の本質に迫る部分とITの融合。とても面白い話しでした。



いまイノベーションの必要性が希求の課題として取り沙汰されています。イノベーションといいますと、新しく生み出される先端技術により起ると思われがちですが、それを具体的にどの様な用途で活用して行くかがなければ、それは単なる宝の持ち腐れで終わってしまいます。技術革新だけではイノベーションは起きません。


大切なのは、いま手掛けているビジネスを基盤にして、それを充分な経験知で理解した上で、それを新たな概念に置き換えてやることにより、いままで不便であったことを飛躍的に便利にして行く弛みない努力だと思います。いまの時代であれば、生活シーンの至るところに情報技術を適用することが可能だと思います。


例えば、クルマひとつを取り上げてみましても、いままでは人間が運転するのがあたり前でしたが、自動運転という新しいアイディアを採り入れることにより、自走するモビリティ(=移動手段)という概念に変容します。移動手段というプラットフォームになれば、そこに様々なサービスの機会が生じて来ます。


イノベーションを考える時に必要なのは、その事業に対する個人の原体験といった部分をしっかり持っていることだと思います。頭で考えるのではなく、経験知としての揺るぎない思いが根底にあること。そして、その特定の分野に対する深い理解があること。
それにより、何をどの様に変革すべきかが明確となります。


私は、学生時代より日本全国を自転車で津々浦々廻ってきた経験を持ちます。また、社会に出て始めて携わった仕事が地域金融機関であったこともあり、地域ちいきで織り成される人々の営みが、総体として地域の経済や文化を育んでいることを身をもって経験してきました。その時の原体験が今でも身体に染み付いています。


だからかもしりませんが、人々が溌剌とした笑顔で行き交う街の姿に今でも惹かれます。情報技術革新により人々の行動パターンが大きく変容していますが、いまの街の機能は従来の工業化社会に適応したデザインのまま留まっています。それを時代にあわせて変えていく必要があるものと受け止めています。


事業を通してイノベーションを起こす場合、①既存事業のビジネスモデルを改編する、②いくつかの既存事業をつなぎ合せて連携させる、③ゼロから新たなビジネスを立ち上げるの3つのパターンに類型されると思います。これから一番必要となって来るのが、②のパターンだと思います。


今の事業は、供給者の論理で製品やサービスを提供していますが、これからの時代は生活者の論理でそれらを意味あることに編纂し直す必要があります。その為には、いくつかの製品やサービスをつなぎ合せて生活に必要な意味を持たせることが不可欠でしょう。生活者は穴を開けたいからドリルを購入するのであって、ドリルが欲しい訳ではありません。


ゼロから新たなビジネスを立ち上げる場合、創業者の原体験と経験知を基礎において立ち上げる必要があります。その場合に、最初から金融機関から資金調達をしようなどとは考えずに、お金をかけずに出来る所から個人の労力を最大の資本として捉え、小さく事業を生んで、創業者の成長とともに徐々に事業を大きく成長させていくべきでしょう。


先回り営業、逆算事業開発という考え方があります。ゼロからビジネスを立ち上げる時に、一般的に売上が見込めるのかどうか分からないというリスクが付き纏います。
そのリスクを少しでも軽減するために、事業を開始する前に売上の予約を獲ったり、見込める売上から逆算してビジネスモデルを考える方法です。


既存事業のビジネスモデルの改編は、社内外の利害関係者により既存の事業は支えられていますので、現在の安定した均衡のとれてい状況から大きく変化をさせていく為には、それなりの暗黙の抵抗が付き纏うものです。その様な利害関係者のコンセンサスを取って改編は出来ません。それなりのカリスマによりリーダーシップの発揮が不可欠でしょう。


各々のパターンにより難易度が異なります。②が最も難易度が低く、①が最も高いと言えると思います。イノベーションは、①から③までの各々のパターンの何れかに該当すると思います。これからの時代のイノベーションは、既存事業を活かしつつ生活者にとって意味のあるサービスを提供すべく企業同士が連携して行くことが合理的だと思います。


今日もありがとうございます!
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