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知識集約型経営!

皆さん、おはようございます!
トヨタ自動車が新春の新聞広告やテレビコマーシャルで「トヨタイムズ」なる企業広告を行っています。自動車メーカーからモビリティカンパニーという未だ概念が確立していない事業軸へ転換して行くという。いよいよ日本の企業も変わるべき時が来たのでしょう。



いままでメーカーをはじめとする企業は、産業分野ごとに商品として確立したものを効率良く生産し、供給して行くことが事業の目的となっていました。自動車、家、家電製品など、誰しもが商品イメージを共有できる定型のものを規模の論理を働かせ、間違いなく確実に供給することが、あるべき企業の姿であったと思います。


ところが、世の中にモノが溢れ、それら商品の概念が過去の一時点における考え方であり、情報技術革新により、まだ見ることのない新しい未知の商品提供が求められる中では、固定観念に捉われることのない自由で独創的な発想力が企業に求められます。
これが世間一般で言われているイノベーションというものでしょう。


その様なイノベーションが企業に求められている中で、従来から企業が行っているピラミッド型階層組織というものが、工業社会のものづくりには適しているが、イノベーション社会では適さないことは誰しもが経験的な直感として理解できるものと思います。
労働集約型の組織体制は商品を大量生産するときは効果的でも、独創性は生まれません。


もともと従来の組織体制というものは、働き手が増え拡大する企業において、経営幹部が情報収集や情報共有するのに、いまの様に情報技術革新が進んでいなかったため、ピラミッド型の階層組織とすることが合理的であったと言えます。現場から情報を吸い上げて戦略を練り、再び上司が部下に対して指示を出すのに適していたと言えるでしょう。


しかし、情報技術の進展により、その様な組織形態を採らなくとも情報共有が簡単に出来る様になっています。一方で、企業がイノベーションを図る為には、従来の組織形態は不都合な点が多いと言えます。創造性や革新性が求められる知識集約型の仕事は、現場に裁量と責任を任せて、組織体制自体をフラットにして行く必要があります。


組織の上下関係を出来る限り無くし、自律的に遣り甲斐を持って活き活きと働く環境を整えることが大切であると思います。会社が目指すべき方向性と実現するための活動方針が明確になっていれば、ピラミッドの上層部に偏っていた判断する機能を現場に権限委譲しても、委譲された側は自律的に自己の裁量で行動することでしょう。


歴史を振り返れば、その様な大企業の課題を克服しようと、稲森和夫氏が京セラにアメーバー経営を導入したことは、示唆に富んでいると思います。会社のビジョンや経営目標を社員間で共有した上で、出来る限り小さな部門やチーム単位で自らの計画、目標を立て、メンバー全員が主体性を持ってその目標に向かっていく全員経営の思想です。


いまの時代でいえば、ホラクラシー経営に近い考え方だと思います。ホラクラシー経営は、働き手に肩書もなく上司もいない、名実ともにフラットな経営組織ということが出来ます。いま、人事大手のアトラエ、面白法人カヤック、チームラボなどが、このホラクラシー経営的なものを実際の組織運営に適用しています。


いずれの企業も、知識集約型の非常にユニークな事業展開を行っています。やはり、現場に裁量を渡し自律的な行動を促がす方が、組織に活力が生まれて来ると思います。労働集約型の機械生産の時代には、人間と機械が協調して行く為にも、ある意味、人間も歯車として組み込まれる必要がありましたが、いまは情報と協調していく時代でもあります。


企業がイノベーションを起こして行く様な独創性を持ち得る為には、ホラクラシー経営の様な自律性にアイディアが生まれやすい仕掛けも必要でしょう。創造力というものは、既知となっている蓄積された知識(=形式知)に、新たな未だ既知となっていない経験知や感覚知(=暗黙知)を掛け合わせることにより創出されるものです。


その為には、ホラクラシー経営であっても企業文化が同質化(=形式知化)しないように、絶えず新しい知識に触発される環境を整える必要があると思います。企業を形作っている枠組み自体を明確に線引きをせずに、オープンプラットフォームにすることが必要でしょう。それは、社内と社外の垣根を低くするということになると思います。


それは、現在の正社員、非正社員、業務委託社員の様な雇用形態を度外視して、独創性という知識生産の為に貢献してくれる人財を柔軟にプロジェクトチームに登用していく柔軟な組織にしていく必要があるでしょう。必ずしも雇用形態が仕事の質を規定するものではなく、企業にとってパートナーと捉えた方がしっくり来るように思えます。


今日もありがとうございます!
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