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共創資本の社会へ!

皆さん、おはようございます!
いまの実体経済や金融経済は、科学により解き明かされた概念により理解されています。
その科学とは、それら経済の一側面を人間は合理的な行動をとるという前提の下、捉えているに過ぎません。私たちはもっと人間的な側面に目を向けなければいけないでしょう。



産業革命以降の近代工業社会は、資本主義と上手く組み合わさり世界の経済を急速に発展させたと言えます。規模の経済を追求する大量生産大量消費型の企業体制は、生産設備拡大の一途を辿り、巨額の資本を必要としたからです。やがて資本市場の整備も進み、1990年代後半には金融市場のグローバル化が完成したと言えるでしょう。


しかし、その間、日本においては1980年代には、実物経済に変調を来します。
それまでのモノをつくれば売れた時代から、社会の隅々にまでモノが行き渡った中での金融緩和政策によりバブル経済を惹き起しています。この時には既に、実物経済と金融経済が乖離をはじめていたということが出来ると思います。


バブル経済崩壊後は、失われた20年と言われたように、行き過ぎたバブルによる物価上昇を修正(=デフレ)するため、行き場を失った資本が海外へと向かいます。
超低金利に誘導された資本市場であるにも拘わらず、企業の設備投資や個人の消費は活発になることなく、現在に至っています。


資本市場のグローバル化とも相俟って、金融政策によっても実物経済が反応しなくなっているという意味においては、実物経済と金融経済が乖離しているということが出来ると思います。世の中にはモノが満ち溢れ、少子高齢化であるが為に人口も減少が予測され、経済成長を前提に物事を考えることが難しくなっています。


一方、金融経済は、本来、実物経済からの利潤を源泉に利子を享受すべきところですが、それが叶わない為にマネーゲームの様相を呈していると言っていいでしょう。
リーマンショックにより反省をするかに見えた金融経済ですが、資本それ自体が目的化してしまっているのが現在の姿ではないでしょうか。


実体経済を司る企業までが潤沢な内部留保を裏付けとして、ホールディングカンパニー制を採り、国内外のM&A戦略を強化し、まるで金融投資会社の様に振る舞っている姿を目にすることが多くなってきました。見た目には格好の良い経営戦略の様に見えますが、どれだけ付加価値を生み出す(=相互補完効果)のか疑わしき部分も多分にあります。


この様な状況がいつまでも続いていては、生活者は暮しの豊かさを実感できず、疲弊するばかりではないでしょうか。いまという時代は、長らく続いた資本主義経済の踊り場に差し掛かっているのではないかと思います。資本主義を突き詰めた結果、金融経済が突出する形となっていますので、是正していかねばならないでしょう。


この次の社会がどの様な形態になるのかは誰も答えを持ち合わせていないと思います。
今までは、一つの社会の枠組みの中で、人々が効率的に行動していれば良かったのですが、これからはその枠組み自体を考えて行かなければならない時に差し掛かっているのだと思います。効率よりも創造力が必要とされている理由がここにあります。


次なる社会を考える上での要点は、やはり人々の暮しが豊かになることを第一義に考える必要があると思います。今までは物質的な豊かさに重点が置かれていましたが、モノが満ち溢れている今日においては、やはり精神的な豊かさに目を向ける必要があると思います。自らの生き甲斐という様なものではないでしょうか。


その様な折に情報技術革新が進展しています。情報技術は、人間が今まで携わってきた定型的な反復作業を代替してくれるのみならず、シェアリングエコノミー(=共有経済)やMaas(=モビリティ・アズ・ア・サービス)の様に社会に今までなかった新たな仕組みを提供してくれ、私たちを様々な制約から解放してくれます。


どの様な場面で情報技術を活用して行くかを考えるのは私たちのアイディアや考え方次第だと思います。新たな豊かな暮らしを実現して行く為に、各々個々人が周囲の人々と交わりながら共感を得て行く必要があると思います。その様な中から新たなアイディア、考え、知識が創造され、結果として社会イノベーションに繋がるのではないでしょうか。


その意味では、少しばかり活力が失われてしまった実体経済ではありますが、情報技術と私たちの「共感に基づく創造力」により新たな社会の仕組みを作って行くことにより、改めて活力を取り戻すことが出来るでしょう。その時に行き過ぎた金融経済も、再度、持続可能な社会づくりのためにバランス良く循環するでしょう。


今日もありがとうございました!
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