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時代が求める人財!

皆さん、おはようございます!
日本企業の雄、トヨタ自動車の話題が持ちきりでこと欠きません。グループ従業員数37万人を擁するあれだけの規模の会社にも拘わらず、将来に向けた施策を矢継ぎ早に打って来ます。9兆円にものぼる資金量を持つトヨタ自動車はどこへ向かうのでしょう。



トヨタ自動車は、クルマを生産し売り切る今までのビジネスモデルを転換して、カーシェアリングやサブスプリクションサービスによる、お客様にクルマを利用して頂くビジネスモデルへの転換を打ち出しています。いままでの常識でしたら、メーカーがモノを製造したら「販売」すると決め込んでいた考え方を改める必要がありそうです。


カーシェアリングは既に皆さまもご存じだと思います。クルマを複数の個人会員や法人会員で共有し、互いに利用する仕組みです。日本でも普及し始めており、駐車場シェアビジネスを営むタイムズ24や東京の丸の内地域に行きますとシェアリングカーを良く見かけることが出来ます。レンタカーよりも手軽に利用できる仕組みです。


また、サブスプリクションサービスとは、企業が製品を売り切るのではなく、消費者へ定額料金で貸し出す方法です。企業にとっては利用しやすい金額で消費者にまずは使って頂き、将来の顧客を囲い込むメリットがあります。近年、クルマのみならず、家電製品や衣料品などでも定額利用モデルを導入する動きが広がっています。


最近、若年層のクルマ離れが著しく、また人口減少が現実のものとなる中で、売り切り販売に頼らない新たに売上を享受する方法を考えた末の結果だと思います。このカーシェアリングとサブスプリクションサービスは日本だけではなく、世界の潮流となりつつあります。消費者が不用不急の買い物をしなくなっていることを物語る現象だといえます。


一方、トヨタ自動車は国内に系列販売店を500店舗強を擁していますが、これらの拠点を維持して行く方策を考えて行く必要があったのだと思います。このカーシェアリングやサブスプリクションサービスの拠点として、この系列販売店を改編していくことを打ち出しています。クルマが自動運転、電気自動車化して行くと販売店の役割も変わります。


今までのメーカーは規模の経済を追求していれば良かったのですが、これからの時代は「範囲の経済」を追求する時代に入ったことを如実に示していると思います。範囲の経済とは「単一商品の量を増やすだけではなく、既存の経営資源を生かして、取扱い商品の種類を増やすことによって、共有コストが薄まり競争力をが高めるビジネスモデル」です。


例えば「ネットで本しか売っていなかった会社が服などを販売するケース。ビール会社が技術を生かして医薬に進出するケース」が考えられます。これからの時代は、この範囲の経済を自前主義で独自に行うことなく、業界を越えた他社企業と連携(=統合)しながら行っていく時代であると言う意味では、範囲の経済であり共有経済と言えると思います。


今までのビジネスでは、効率性を追求するにあたり専門分化させて一つの課題を深く掘り下げて解決して行くことが大切だったと思います。そこで必要なのは分析思考です。トヨタ自動車の「カイゼン」が有名で、製造現場で作業効率を向上していく為に、現場の作業者が中心となって知恵を出し合い、ボトムアップで問題解決を図って行く方法です。


この効率性を追求して行く為にはピラミッド型の組織形態が適していると言うことが出来ます。組織の末端に至るまで働き手の全てが専門性を持ち、自らの職務を自主的に司っていれば組織としての全体最適が図れます。しかし、これからの時代は、時代の変革期の中で、今まで完成させていたビジネスモデルとは異なる視点が必要になってきます。


トヨタ自動車の事例で見る様にビジネスモデルを大きく変えて行く必要があります。規模の経済から範囲の経済や供給の経済への転換を迫られます。その時に必要な視点は、専門的な分析思考で物事を突き詰めるだけではなく、今まで持ち得てきた個々の経営資源を一旦、抽象化して新たに概念形成を行っていく必要があります。


いい方を変えますと、今のビジネスモデルは様々な経営資源により構成され形づくられていますが、それを一旦分解し、必要な部分だけに着目して再構成することにより新たなビジネスモデルへ改編する視点です。これがイノベーションだと思います。新たなビジネスモデルへ再構成する際に、新しい技術などのエッセンスを少しだけ付加する。


2020年より学校の教育指導要領が大幅に見直されます。新たにプログラミング教育が施されます。情報化社会だからIT技術を身につけるのは勿論、プログラミングには分析力、論理力、抽象化力といった思考力を高めることが出来ます。これも時代の流れだと思います。その時代時代に求められる思考力も変容していくものでしょう。


今日もありがとうございます!
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