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まち を経営する!

皆さん、おはようございます!
様々な地域へ訪れると、そのまちの個性を感じることができ好奇心を駆り立てます。
これだけ社会が情報化されても、標準化されない暮しぶりが脈々と受け継がれています。
それは地域が位置する立地特性や自然環境により影響を受けるものなのかもしれません。



今の社会は企業を中心とした社会から、ようやく生活者主体の社会へと変化しつつあるように感じます。明治維新以降、また戦争体験を経て、列強大国の経済力に追いつくべく、モノの豊かさを追い求め政策的に産業育成を行ってきましたが、いまは社会にモノは満ち溢れ、人々は精神的な豊かさを求める様になっています。


その様な社会の転換期に時を合わせた様に情報技術革新が進展し、企業も戦後築きあげて来たビジネスモデルの転換を余儀なくされています。それまでは全て自前主義により垂直方向に経営資源を集中させていましたが、モノの所有から共有への転換、規模の経済から範囲の経済への変容などにより、企業も他社との協働の模索を迫られています。


AIやIoTを抜きに今後の事業を考えることは出来ません。既存の企業と情報通信企業との融合が急速に進むことになります。企業間の融合が進めば、当然に個々の働き手も異業種間での交流が活発になります。それは本来の働き方改革を促がすことにつながり、生活者のライフスタイルをも変え、個々人の価値観を大切にする社会になるでしょう。


情報技術は、企業のみならず生活者の暮らしの中にも入り込んでいます。単にスマホを手にしたコミュニケーションツールとして便利になるのみならず、シェア経済や3Dプリンターといった仕組みが、それまで企業に委ねていた商品の提供という役割りを生活者の手に取り戻すことにもつながります。


今までの企業はマス(=大衆)を前提に商品を提供してきましたが、本当は生活者は自分ならではのパーソナルな商品を欲していると考えれば、大量生産品にしか手に出来ないことに(無意識の)我慢を強いられていたということが出来ると思います。それが情報技術の恩恵で生活者にとってパーソナルな利便性を享受できる社会へと向かい出しています。


150年の間に産業主体の社会を形作ってきた過程の中で、この生活者が意識しない様々な我慢を強いて来たと言うことが出来ると思います。人よりも優先されるクルマ社会、会社勤めにともなう通勤ラッシュ、都会への人口の移動にともなう地方経済の空洞化、新卒一括採用と終身雇用など。何れも生身の人間にとって耐え難いことでしょう。


情報社会は、その様な感じることのない苦痛から生活者を開放する人間中心の社会です。産業中心の社会の枠組みから、生活者中心の社会の枠組みへと変化して行くことでしょう。生活者の暮らしの基本は本来、家庭であり、まちであると思います。その暮らしを充実させて、はじめて精神的な豊かさを手にすることが出来るでしょう。


いまの社会構造は、中央集中的な縦割り社会です。これが生活者中心の社会構造へと変わり行くということは、個々人の生活シーンに合わせて縦割りとなった社会を紡いでいくことだと思います。そうやって縦軸を横軸で紡ぎ直して参りますと、結果、それは「まちづくり」をして行くことだと理解しています。


例えば、自動車業界では自動運転やシェア自動車に経営資源を集中しはじめています。
それらを実現する為には、単に情報武装したクルマを製造すれば良いのではなく、道路、信号、駐車場といった社会インフラを全て情報技術により繋ぎ合せていく必要があります。そしてクルマと社会インフラが統合的に制御されて行く必要があります。


それは飽くまでも人間が主体となった社会の仕組みへの転換であることが不可欠です。
情報化ばかりがまちづくりではありません。会社というコミュニティで仕事をする様になった為に希薄となったまちのコミュニティを再興させて行く必要もあります。人口減少により顕在化する空き家をどの様にすべきかということも考えねばなりません。


この様に考えますと、今まで企業という縦割り主体の経営に重点が置かれて来たことに対して、これからは「まち」という面を経営して行く視点も大切だと思います。
これからの「まち」は、あたかもそれが一つの企業であるかのように、企業の経営手法を用いて運営して行く必要があるのではないでしょうか。


行政は社会福祉の観点から公共の利益を追求して行く存在ですが、「まちの経営」はその地域への来訪者を増やし、得た利潤を再投資してまちの活力を高めて行く必要があると思います。このまちを経営する会社は、情報通信、サービス、商事、不動産など、人々の暮らしに必要な機能をコーディネートする役割りを担うことになるのでしょう。


今日もありがとうございます!
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