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40歳定年制の是非!

皆さん、おはようございます!
幾度となく松本市へお伺いさせて頂いています。
岳都、学都、楽都というシンボリックな言葉がそのまま伝わって来る「まち」です。
人々の日々の自律した生業を手に取るように実感させられるところが魅力的です。



安部首相が生涯現役社会を掲げる、未来投資会議で政策の検討が始まっています。
人生100年時代を迎え、仕事への能力も意欲も高いシニアが増えている中で、シニアが生涯に渡り活躍できる社会を作って行くべきだと思います。生産年齢人口の減少をこのままにしてしまいますと、経済が縮小均衡してしまうという大きな問題もあります。


いま未来投資会議での論調を見ますと、企業での定年を65歳から70歳に引き上げる方向で議論が進められている様ですが、時代の変革期の中でイノベーションを迫られている企業にとっても、シニアにとっても負担となるのではないでしょうか。社会の活力を高めて行くことを考えますと、もっと人財の流動化を図って行くべきでしょう。


新卒一括採用、すなわち終身雇用の考え方にも綻びが見え始めています。この考え方は、企業が右肩上がりに安定成長し続けることを前提とした制度です。どの企業も今まで築き上げてきたビジネスモデルの変革を迫られる中で、活力を高めることが不可欠であり、中途採用をもっと増やして行くべきではないでしょうか。


予てより東京大学の柳川教授が40歳定年制を提唱しています。確かに40歳といえば新卒で社会に出て約20年、企業で一通りの業務経験を積んで、自らの専門性が明確になり、自律的に仕事を作って行かなければならない年齢です。自らの職業人生を確立する時期とも言えます。その年齢で改めて自らが遣るべきことを問い直すことも必要でしょう。


業務を通じて学んだことを改めてリカレント教育によりアカデミックに体系立てて整理をした上で、社会に戻って行くことも必要かもしれません。その際は、就「社」ではなく就「職」であり、企業のブランド力につられて企業に勤めることもなくなっているでしょう。その後は、定年の制限なく働きたい限り働き続けられると思います。


これからの企業は、新たな事業を創出して行くことを迫られています。その為には今までのピラミッド型ヒエラルキー組織からではなく、企業はもっとフラットなプロジェクト型のプラットフォームである必要があります。そこには様々な経験と専門性を持つ人財が必要になります。それを自前主義で自社内の人財だけで充足させるには限界があります。


外部にその力を求めて行く必要に迫られるのではないでしょうか。その為には、新卒採用市場だけではなく、中途採用市場をもっと拡大して行く必要があるでしょう。もっと人財の流動化を促がして行く必要があると思います。多様な人財が交わることにより、はじめて新たなアイディアが創出されて新しい事業や商品が顕在化して行くものです。


その為には個々の企業が必要に応じて中途採用を行うだけでなく、社会の仕組みとして人財が自由に職を変えられる環境を整えることも必要かもしれません。その意味で、40歳を境にフリーエージェント制の様な労働市場があっても良いと思います。働き手個々人が自らの能力を活かして、年齢に関係なく働ける環境づくりが必要でしょう。


いまの65歳定年制でも、長年、同じ会社に働き手が勤め続ける結果、その会社の文化や慣習に染まり過ぎてしまい、本人の潜在的な能力を活かしきれなくなってしまうでしょう。人間は時として環境を変えることにより潜在的な能力を発揮するものだからです。
まして悪戯に70歳まで定年を延長することは、それを助長することになります。


長年に渡り同じ会社で雇用を維持することは、生活も安定して良い様に見えますが、社会全体から見ますと貴重な唯一無二の人財の宝の持ち腐れということも出来ると思います。明治以来のたった150年の期間でこれだけ時代が変わる世の中です。当然に企業も長い歴史の中で栄枯盛衰、時々に応じて必要とされる人財も異なって来ることでしょう。


貴重な人財を社会に必要とされる仕事に再配置し直せるようにするためにも、もっと人財の流動化が不可欠です。40歳定年制も一つの考え方でしょう。企業は変革期の中で、時代に合わせて自らを変革させることが差し迫った状況にあります。企業にそれを促がす為にも、人財の流動化は避けて通れないないでしょう。


その様な企業の動きに合わせて、シニアも含めて人財が流動化できる様な市場を確立していくことが大切だと思います。そして、誰でもリカレント教育を受けられるような社会の仕組みにして行くことが必要でしょう。私たちが将来に渡り生き甲斐を持って働いて行ける様に、未来投資会議でもその様な議論をして頂けたらと思います。


今日もありがとうございます!
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