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明治150年の歴史の転換点!

皆さん、おはようございます!
人間の日々の歩みは、環境との相互作用の中での判断の積み重ねだと言えます。
日々の歩みの中では、自分がどの様な足跡を残しているのか分からないものです。
一定の期間を振り返った時に、はじめて自分が歩いて来た道のりが見えるものでしょう。



慶応から明治に改元したのが1868年10月23日。ちょうど150年前のことです。
この150年を長いと見るか、短いと見るかはさておき、それまで徳川家により統治されていた武家社会が国家として自立し、近代化の道を辿ることになりました。重商主義政策も成功裏に終わり、日本の社会は欧米をも凌ぐ物質的に豊かな国となっています。


日本人のお家を最優先する集団意識と勤勉さが、右肩上がりの経済の中でプラスに作用した結果だと思います。現代の様にインターネットがない社会でしたので、フェーストゥーフェースのコミュニケーションによる連帯感を拠り所に、仕事をすればするほど経済は成長し、会社の売り上げは伸び、自分たちの給料も上がって行く。


なにも迷い疑うことなく、ひたすら走り続けていれば生活が豊かになって行く、そんな時代だったのではないかと思います。全てが予定調和であったが如く、順風満帆に力強く邁進してきたということが出来ます。それに比べ、バブル経済が崩壊してからのこの20年間は、経済も停滞し、生活の豊かさも実感できない混沌とした時期といえます。


少子高齢化、人口減少、情報技術革新、市場飽和など、この20年間に起きたことを挙げたら切りがありませんが、そこから読み取れるのは右肩上がりの経済から右肩下がりの経済に転換しているということが出来ます。情報技術革新なども、マクロ的にみれば生産の効率化や最適化に向かわせますので、産業全体でみればデフレ要因だと思います。


社会の仕組みはこの150年間の間に築き上げてきた右肩上がりを前提としたシステムとなっています。それが実体経済が右肩下がりとなれば、至るところに矛盾が生じて来るのはあたり前の話しだと思います。一番分かりやすい事例が、社会保険財政や累積国債残高ではないでしょうか。制度設計上の矛盾を抱えてしまっているといえます。


この様な混沌とした中での情報技術革新でもあります。この150年間は一部の中枢が経済や社会を司っていたと思いますが、いまの世の中は各国での出来事が瞬く間に世界中に拡散する時代です。情報格差により主従関係ができる二重構造の社会とは明らかに異なっています。生活者個々人があらゆる情報を得て、自ら判断する時代です。


企業も従来のビジネスモデルを前提に事業を続けられなくなってきています。トヨタ自動車とソフトバンクの提携の様に、これからは単にモノを作って販売することに留まらず、
シェアリングビジネスの様に製造業であってもサービスを販売する時代です。効率的といわれて来た、ピラミッド型のヒエラルキー組織をも見直しが迫られるでしょう。


そうすると企業と社員との関係も変わって行かざるを得ないでしょう。その一端が、経団連による新卒一括採用に係る就活協定の廃止にも現れています。新卒一括採用は、日本で長らく続いている終身雇用制度と対を為すものです。早晩、企業は終身雇用の見直し着手すると思います。企業と働き手との関係が柔軟になってくると思います。


この様に考えますと、働き手でもある生活者個々人の価値観はますます多様化して行くことになるのではないでしょうか。自らライフスタイルをどの様に考えるかが大切になって来ると思います。働き方も企業の価値観と共有できるかどうかが重要になって来るでしょう。同じ様な価値観を持つ仲間と価値を共有しながら自律的に働く姿が思い浮かびます。


生活者個々人の意識面で働き方の分水嶺となりそうなのが、ライフスタイルを楽しむためだけに働くのか、それだけではなく社会の課題を解決する為に自ら率先して働くのかという選択を迫られると思います。いま訪れている社会の変化は、今までの社会の仕組みを是正していく必要に迫られています。それも、従者として待っていても何も変わりません。


社会に参加する私たちが、身の回りの出来ることから一つずつ社会を変えて行く、そんな時代だと思います。その為には、自らが培ってきた専門性を活かして行くことは勿論ですが、それに加えて従来の価値観では判断できない社会の課題を如何に変えて行くかを考える拠り所、自分なりの物事の良し悪しを判断する物差しを持つ必要があります。


一言でいうと審美眼が必要だと思います。審美眼を養うためには、ある特定の分野における課題を掘り下げて深く考える力と、リベラルアーツやアートといった学問を拠り所として行くことが大切だと思います。明治150年という時代の節目にあって、模倣すべき先行者がいないなかで思考錯誤しながら、新たな国を考えて行く時でしょう。


今日もありがとうございます!
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