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ヒューマンキャピタル!

皆さん、おはようございます!
トヨタ自動車とソフトバンクの提携がトップニュースを飾っています。
この業界の垣根を越えた連携関係が新しい時代の幕開けを予感させます。
企業の規模に拘わらず、これからの時代は「協働」がキーワードになるのでしょう。



官民ファンドの地域経済活性化支援機構(=REVIC)をご存知でしょうか。事業再生と地域活性化を目的に地域企業に対する資金提供を行っています。
官民ファンドと言いますと、資金提供の条件に大義名分が必要だったり、資金提供後の制約が何かと多く、使い勝手が悪いという印象を持たれがちです。


しかし、そんなREVICが企業への支援の軸足を資金提供から専門人材の派遣に移しつつあるそうです。象徴するのが、9月に福井銀行と連携して、同行の取引先企業にREVICが直接経営に精通した専門家を派遣し、業務改善に向けた取り組みを後押しているそうです。いま事業再生の分野でも本当に必要なのは資金ではなく人財だと思います。


今後3年間のREVICの主眼は、専門家の派遣や事業再生の知見やノウハウをいかに地域金融機関に移転するかにあるといいます。その背景には、融資審査が財務一本やりの審査から、金融庁の指導によりその企業の将来性を見極める「事業性評価」に変化していますが、未だ地域金融機関のノウハウ不足により実効性に限りがあるからです。


例えば企業全体としては破綻している中小企業であっても、優良事業を持っている企業の場合、売上の7割をカットして優良な3割に経営資源を集中する画を描けば、5年後、10年後には、その3割が10割に引き上げることも可能となります。従来の担保主義に浸っているうちは、決して生まれてこない発想です。


REVICは時限的に設立された会社である為、3年後には消滅する予定です。それがいずれ消えてしまう資金に傾注することなく、人財を通じたノウハウの移転に舵を切ることにより事業再生の知見やノウハウを持続的に定着させたいとの考えがあるようです。REVICでは専門家派遣と並行して、金融機関から110人もの研修生を受け入れてます。


先日も、総合商社の丸紅が静岡銀行、常陽銀行をはじめとする地方銀行8行に対して、海外進出やM&A支援のために、10月より社員を派遣するということが発表されたばかりです。企業から地方銀行に人財を派遣するケースは珍しく、地域活性化に向けた新たな事業連携のモデルとして広がる可能性が示唆されていたばかりです。


総合商社の業績は足元では資源価格の上昇などで好調ですが、5~10年先を見据えた新たなビジネスの発掘が急務になっており、各社とも国内市場を含む新規市場の開拓を急いでいます。その様な地域金融機関と総合商社の利害が一致し、連携関係を築くに至った訳です。これもREVICと同様に、今後の事業連携の一つのあり方だと思います。


REVICは半官半民企業であるため、自らの利益追求だけではなく半分は公共的な観点からの取り組みですが、この総合商社と地域金融機関の取り組みは両者にとってメリットを見い出すことが出来ます。今までの地域活性化策でしたら、公共にしろ民間にしろ地方にお金を落とす形のそれが多かったと思います。


今回のそれはお金としてのキャピタルではなく、人的資本(=ヒューマンキャピタル)を地域金融機関に投入するという点において興味深いと思います。そこで人と人が交われば、当然に知識の融合が図られる訳です。活きた投資が行われるという意味において、いま地域金融機関が抱える問題の本質を突いていると言えるでしょう。


地方都市を活性化させて行くためには、まずは地域経済圏の中で財貨や資本が循環している必要があります。その上で、地域の資本が地域外に流出しない様に財貨を地域外に販売していくか、人をその地域内に呼び込んで行く必要があります。その為には、その地域が持ち得る有形、無形の資源を充分に見極めてアピールしていく必要があるでしょう。


その為には、地域内の人たちばかりではなく、地域外の人たちと大胆に交流することにより、新たな着眼点や考え方といった知識の融合を図っていく必要があると思うのです。
人間が異国の地を旅することによって、新たな知見を得て知的好奇心を満足させるのと同じ様に、日常生活の繰り返しでは良いアイディアも生まれて来るものではありません。


このことは、多くの大手企業が官僚的な組織となってしまい、将来に向けた新たな構想を描き切れずに閉塞感が漂っているのと同じことを意味していると思います。組織のヒエラルキーによって人々がフランクに知識交流できないのと本質は同じだと思います。今、私たちに必要なのは、コミュニティを通じた協働の精神を取り戻すことでしょう。


今日もありがとうございます!
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