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シニアへの複業!

皆さん、おはようございます!
歩きながら街路樹を見上げますと、ところどころ葉が黄色くなりだしています。
まだ残暑が厳しい日が続くと思いますが、確実に秋が訪れているようです。
日照時間も、随分と短くなっていることが感じ取れます。



総務省の発表によりますと、2017年に副業を持っていたり、副業を持つことを希望する副業人口が690万人と、はじめて就業者の1割を超えたようです。
大企業が副業解禁に動いている大都市だけでなく、沖縄をはじめとする全国の観光地を中心に増えているとのことです。


大都市の副業人口が増えているのは、大手企業が働き方改革の一環として副業を解禁する企業が増えている為です。同じ企業文化の中で育ってきた仲間と協働するだけでは、新しい発想が生まれ難い。自らが培ってきたスキルを社外で活用することにより、新たな知見を得て視野を広げ、その経験を社内で活かせるというメリットが考えられるからです。


一方、全国の観光地において副業を容認する企業が増えているのは、深刻な人手不足が背景にある様です。沖縄、京都、奈良などの副業人口の割合が高く、特に沖縄では2017年に観光客数が930万人となって、ハワイを抜く増加ぶりであるようです。総じて平均年収が低い同県では、文字通りの副業の意味合いが大きいと言えるでしょう。


いずれにしても、企業側も副業を認めることにより、社内活性化や人手不足対策といったメリットを享受できることになります。組織としての閉塞感を拭い去れない大手企業の打開策として、また、少子高齢化で労働力不足が顕在化する中での解決策として、この副業制度なるものは、ますます拡大して行くことが予想できるでしょう。


働き手側からみましても、自己のキャリア形成の観点からも望ましいことだと思います。
大学を卒業して入社した会社に定年退職まで勤めていましたら、そうでなくとも業務が専門分化し標準化された仕事ばかりを日々手掛けていますと、仕事が煮詰まって生産性も低下しようものだと思います。


そもそも、現代の様に人材の流動性が低下している社会というのは、過去を遡っても特異な現象であるということが出来るのではないでしょうか。それだけ、いまの企業は安定性が高いので、働き手も現在の身分を捨ててまで他の会社に移る必要がないのかもしれません。結果として、社会的にも活力が失われつつあるように見えます。


人生100年時代を迎えて、大学を卒業してから定年退職までの期間が40年。そして、それから人生を終えるまでの期間も同じ位あるとすれば、定年退職後も悠々自適な隠居生活を送るというのでは、当事者本人にとりましても生き甲斐が失われてしまいます。それまでの職業人生経験を活かせないのでは社会的な損失だと思います。


転職などの人材流動化が一昔前に比べて高まっているとは言いましても、それは20才代、30才代の若い世代であり、40歳代後半からの転職は間口が狭いといわざるを得ません。企業側も、その年代は取締役まで昇り詰める人選が為される時期ですから、それ以外の人材は後進に道を譲らねばならないのが暗黙の制度といっても良いでしょう。


このシニア予備軍やシニアが社会の中で生き生きと活躍して貰うためには、まだまだ越えなければならない幾つかのハードルがあるようです。企業内で培ったキャリアといいましても、その経験を直ちに活かせる場というものは社会広しといえども、そう簡単に見い出せるものではありません。


社会には様々なニーズがありますが、それに応えるためにはシニアも自らの経験をチューニングし直す(=柔軟性)ことが必要だと思います。企業での仕事は、歯車とも言われる通り、ひとつの型に嵌まった仕事となってしまいますので、身体に染まったその枠組みを取り払ってあげる必要があると思います。


ここにリカレント教育の必要性があると思います。新たなキャリアを形成するというよりも、いままでの経験の柔軟性を高めるという感じでしょうか。その意味で、窓際に近くなったシニア予備軍に副業ならぬ、複業を積極的に認め、企業を離れた後の準備期間として後押ししても良いものと思います。


社会、特に地域社会には、企業には手の届かない課題が沢山あります。それらの課題をシニアが自らの経験を通して事業として解決していくような活力ある社会の到来が望まれます。それを実現して行くためには、社会の枠組みとして定年退職後のシニアを転身支援することも、これからの精神的に豊かな社会を創造する為に必要でしょう。


今日もありがとうございます!
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