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働き方改革と暗黙知!

皆さん、おはようございます!
東京オリンピック・パラリンピックを控え、アジア大会にも熱が入りますね。
この大会での成果がオリンピック出場へのポイントになると考えれば尚更です。
アスリートたちの鍛え抜かれた心技体は見ていても美しいと思います。



企業は、創生期、成長期、成熟期というプロセスを通り、やがて衰退期へと向かいます。成長期の中頃から、企業運営をシステマチックにすべく業務を標準化し、何かと業務マニュアルなるものを作りだします。企業規模も急拡大しはじめ、各自が遣るべきことを整理しておかないと、企業として業務が煩雑になると考えられるからです。


いざ業務マニュアルを作成してしまいますと、今度はそのマニュアルに則って業務を遂行しようという意識が強くなってしまいます。それぞれの社員がマニュアル通りに動いていれば、会社全体としてみた時に互いの歯車が最も効率良く噛み合って、最高のパフォーマンスを発揮できると考えるからであり、現実は随分と異なるのではないでしょうか。


企業の外部環境も技術革新により日進月歩で発展して行きます。外部環境が変容して行けば、当然に企業としての仕事のあり方や進め方をその都度変えて行かなければなりません。ところが、企業内でマニュアル通りに仕事を進めようとする意識が強まっていますと、外部環境が変化していることに気が付かないことが往々にして起こり得ます。


なぜこの様な事を申し上げるかといいますと、一度、業務マニュアルなるものを作成してそれに基づいて企業を運営する様になりますと、絶えず変化し続ける企業であるにも拘わらず、そのマニュアルも内容を修正して行くべきですが、それがタイムリーに行われ得ず、結果として企業としての柔軟性を失わせ硬直化して行くことになるからです。


大方の成熟期末期から衰退期へと差し掛かる企業が抱える課題だということが出来ます。企業としての柔軟性が失われ、時代のスピードに着いて行けなくなることから生じる問題です。ちょうどゆでガエルが想起されます。では、なぜ業務マニュアルなるものが必要なのでしょうか。それは暗黙知の形式知化へのプロセスと深く関わりがあります。


企業の創生期から成長期の前半にかけては企業の運営も制度的に整備されておらず、個々人の経験や勘といった暗黙知に頼って業務運営がなされています。段々と会社の業務が煩雑になって行きますと、暗黙知だけに頼りますと社員間の連携が上手くいかなくなり、ミスや事故に繋がってしまいますので、会社としてそれを未然に防ぐ必要があります。


それで業務標準化やマニュアル化といった暗黙知の形式知化が行われる訳です。企業の成長段階においては、それなりの効果が認められると思いますが、一旦、企業が安定成長期(=成熟期)に入りますと、意思疎通の場面などにおいても、人間の思考の大部分を占める暗黙知が黙殺されるようになり、形式知のみで会社が運営される様になります。


形式知とは個々人の暗黙知の中からコンセンサスを得て一般化された最大公約数的な知識ということが出来ます。個人の内面思考から表出された、外部に存在するものです。その意味では業務マニュアルも形式知であると言えます。暗黙知は人間の内面に宿るものですから、その時々に合わせて変容して行きますが、形式知はそうはいきません。


ある意味、形式知は絶えず暗黙知により変えて行くべきものだと思います。
それにも拘わらず、過去に創出した形式知のみに準拠して企業を運営して行くことは、一見合理的な様に見えますが、非常に危険なことだと思わざるを得ません。企業組織とは、絶えず変容しているからです。


いまの企業を見ていますと、一旦築き上げた形式知である業務マニュアルに準拠することに隔たっており、それを変えることが上手く出来ていない様に思えます。それが企業が衰退に向かわせる一因となっているのではないでしょうか。もっと個人個人の暗黙知の存在を認め、形式知とのバランスをとって行くべきでしょう。


これは、企業内に留まらず、社会システム全体に言えることだと思います。これだけ多くの利害関係が異なる人々が世の中に存在する訳ですから、円滑に物事を進めて行くにはある意味、規律化が不可欠な部分もあります。しかし、それも行き過ぎて暗黙知という個性が押し殺されてしまっては時代の変化について行けなくなってしまいます。


企業組織では働き方改革が推進され、学校教育ではアクティブラーニングへの転換が進められています。いずれにも共通する根底にあるものは、個性を認め自律的に行動する姿だと思います。翻って、それは行き過ぎた旧態依然とした形式知のみに頼るのではなく、もっと暗黙知を大切にした社会を取り戻すということではないでしょうか。


今日もありがとうございます!
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