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事業ストラクチャーを考える!

皆さん、おはようございます!
いつもは5時に目覚めるのですが、今日は7時過ぎまで寝ていました。
疲れが溜まっていたのか、気持ち良い睡眠時間でした。
外を見ると柔らかい陽射しの素晴らしい青空が広がっていますね。



事業ストラクチャー(=事業構造)という言葉をお聞きになられたことがありますでしょうか。事業スキームと言われることもあります。事業とは、無数の有形、無形の資産により構成された有機的な構造を持つ集合体として捉えることが出来ます。それらの資産をどの様に組み上げるかにより全く異なる事業になります。


また、事業を営むためには運転資金や設備資金といった資金調達が必要になります。
これら資金調達にも、大きくはその調達する企業の信用力を裏付けとして調達する方法と個別資産や一定の事業を構成する資産の集合を裏付けとして調達する方法があります。
前者をコーポレートファイナンス、後者をストラクチャードファイナンスと言います。


ストラクチャードファイナンス(=仕組み資金調達)とは、会社の信用力と資産の信用力が必ずしもイコールとはならない所に目を付けた資金調達手法です。いずれかの高い信用力を裏付けとした方が有利な条件で資金調達をすることが出来ます。この資金調達の方法をも含めて、事業ストラクチャーを構成すると言うことができます。


経営者を見ていますと、意外に事業ストラクチャーを考えている人が少ない様に見受けます。創業経営者は、自ら事業を組み立てた経験を持ちますので、事業ストラクチャーを大なり小なり考えながら経営を司っています。これに対して、社内から登用された生え抜きの経営者となりますと、企業運営の方法論に偏重しておりその発想が無い様に思います。


これから情報技術革新により社会の仕組みが変わり、消費者心理も商品の生産者も大きく変容して行くことが確実視されるなかで、既存の事業の仕組みを構造的に捉えて、それを改編して行く視点、実行力が不可欠になると思います。事業のストラクチャリングです。新たな事業を創出することも大切ですが、既存の事業をどの様に改編するか。


例えば自動車産業ですが、いままではどのメーカーも自前主義で様々な種類のクルマを世界各国に販売してきましたが、これからの時代は単純に新たなクルマをデザイン、開発、生産、販売という事業の仕組みが採れなくなってきています。それは自動車産業においてCASEを追求することが業界での一致した合言葉になっているからです。


既にご存知の通りCASEとは、情報技術により繋がるクルマ、自動運転のクルマ、所有から利用するクルマ(=カーシェアリング)、電気自動車のことです。各々を実現して行くための要素技術を自動車メーカーが社内で開発していたのでは競合他社、異業界他社からの参入に後れを取ってしまいます。


CASEの何れにも関係する基底にある技術は情報技術です。業界各社は、自らが持ちえない技術力に対して、業界の垣根を越えて連携関係を構築しはじめています。何れもアップル、グーグルといった情報通信の四天王AGFAで総称される企業との連携です。日本を代表する企業としては、これにソフトバンクを加えても良いと思います。


これからの自動車メーカーは、自動車を販売する会社ではなく、人々が物理的な空間を移動する必要性に対して、どの様なサービスを提供できるかという視点を持たなければならないと思います。移動手段としてのクルマです。自らクルマを運転する必要はないと思います。自動運転のカーシェアリングとタクシーが融合して行くかもしれません。


この時に、いままで自動車メーカーが築き上げてきた機構開発技術、販売網といった既存の事業資源は一瞬のうちに陳腐化する恐れがあります。必要なのはメーカーとしてのそれではなく、ユーザーとの関係性が重要視されるようになると思います。その為にはユーザーとの関係性を高める情報ネットワークや道路環境というインフラが大切になります。


その様な意味では、自動車産業も移動に関する一大情報産業と化していく可能性を秘めています。その際に、自動車産業が持つ事業構造の内、何を残し、何を捨て去り、何を付け加えるのかという視点が非常に重要になってきます。何を付け加えるのかについては、情報通信やそのプラットフォームといった部分になるでしょう。


それも、自前主義で全てを揃えるのではなく、AGFAといった企業と協働することが現実的でしょう。インフラという観点からはパーク24の存在が見逃せません。
事業ストラクチャーも、いままでは企業内にのみに目を向けていれば良い時代でしたが、これからは企業という枠組みを越えて捉えていく必要がある様に思えます。


今日もありがとうございます!
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