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中小企業の財務諸表!

皆さん、おはようございます!
昨晩、久しぶりに実兄とお酒を飲みながらの話しをゆっくりと楽しみました。
近くて遠い存在とでもいうのでしょうか、わりと近くに住んでいながら意識的に会わないとなかなか会えるものではありませんね。四方山話に花が咲きました。



企業会計という言葉を聞かれると、何やら損益計算書や貸借対照表といった財務諸表に数字が羅列されていて取っ付きにくいという話しを良く耳にします。
確かに企業の経営状況や財政状態を示しているとはいいましても、なかなか実感が湧くものではありませんよね。


株式公開している大手企業やいつでも株式公開できる様に準備をされている中堅企業以上の会社であれば、対外的な利害関係者が企業の実態を見誤らない様、また他社企業との比較検討に役立つように企業の実態を会計ルールに従って作成することを理解していますが、中小企業になりますと金融機関からの融資に使うものという程度の認識でしょうか。


本来、企業会計には2つの目的があり、株主や債権者などの企業外部の者に対して財務内容を報告する目的と、経営者が会社の経営を管理する為の判断材料にする目的です。
中堅企業以上になりますと企業会計の目的を理解して企業内にその仕組みを取り込み定着させているのですが、中小企業ではそれが上手く機能していないのが残念です。


中小企業で良く見かけるのは、毎月の経理処理がなおざりになり決算月になって大慌てして財務諸表を作成して、予想に反して利益が赤字になってしまい頭を抱えてしまうケース。もう一つは、予想以上に利益が出過ぎてしまい、節税対策で大慌てするケースです。
本来、毎月きちんと月次財務諸表を作成していればこんなことになりません。


最も良いのは、年間の月次予算を作成して、毎月予算と実績を対比しながら事業上の課題を検証し、改善して行くことです。これを良くPDCAを廻すと言います。PはPlanで計画。DはDoで実効。CはCheckで検証。AはActionで改善になります。大切な事なんですが、多くの中小企業で出来ていないといっても過言ではありません。


日々の事業活動の忙しさに感けて、経営管理業務まで手が回らないというのが経営者の正直な意見なのでしょうが、折角、事業活動に打ち込むのなら無駄なく効率的に業務を推進する為にも企業会計の重要さを改めてご認識頂くべきかと思います。経営方針を決めるにあたっても、会社がどの様な状況にあるのかが分からなければ適正な判断が出来ません。


大切なのは、財務諸表から何を読み取り、経営に活かして行くかです。よく売上高利益率とか総資本回転率といった財務指標を重要視する識者もいらっしゃいますが、それよりも企業の経済活動の実態が財務諸表には凝縮されていますので、企業内を循環する血液である資金がどの様な状態にあるかと言う意味でまずは貸借対照表を重視すべきです。


モノを買えば商品や固定資産といった勘定に記載され、それがどの程度有効に活用されて利益に貢献しているかを頭の中でイメージしてみるべきです。そして、その資金をどう捻出したかも貸借対照表から読み取れます。損益計算書は、売上高よりもまずは利益が出ているか否かです。売上総利益に対する販売管理費の多寡を対比して見るべきです。


財務諸表は企業内の資金の運動状況を表現するものという言い方がありますが、正しくその通りで余計なお金を使わずに少しでも多くの利益を獲得することを考えるべきです。
そこまで会社の状況を把握する為には、やはり日々経理処理を行い、毎月きちんと財務諸表に目を通して一ヶ月の活動の成果を思い浮かべてみる必要があります。


長年、経営管理の業務に携わっていますと、貸借対照表と損益計算書を一見しただけで、イレギュラーなお金の流れまでもが見えて来るものです。よく企業とは経営者のご性格の生き写し言われますが、その通りだと思います。経営者の言動が企業活動として現れ、それが経済事象として財務諸表にとり纏められて行きます。


その意味で、企業によって財務諸表は区々で非常に個性的だと思います。財務諸表を見るだけで、その会社の社風や経営者の性格が理解できると謂われる所以です。
中小企業の財務諸表ももっと自信のある男らしい(女性らしい)個性的な顔にして行くべきでしょう。


今日もありがとうございます!
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