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社長の役割り

皆さん、こんにちは!
今日の東京の地域的な集中豪雨は凄かったですね。
急に雨雲が張り出してきて、こりゃ降るなって思いきややはり。。
昨年もそうだったと記憶しているのですが、昔はこんなこと無かったと思います。


今日、以前勤めていた企業の40代半ば過ぎの後輩が、
事業部長の職を辞めて、中堅の建設会社の代取社長に就任したというので、
表敬訪問にお伺いしてきました。
サラリーマンの世界では、だれしもが羨む理想的な職業人生ではないでしょうか。


まだ就任して4ヶ月目ということで、
企業文化の違いもあり、結構大変ではないかと思いましたが、
ご本人と顔を合わせれば、水を得た魚のように伸び伸びと元気な表情でした。
そう言えば、前職の時も人一倍、個性が強いタイプだったと記憶しています。


社員数が200名くらいで、
事業部長時代の部員数と同数のようで、
あまり違和感を感じていないのも功を奏しているのではないでしょうか。
それ以上に業績好調で、業界内でも高い利益率をキープしていることが何よりだと思います。


彼が、現在取り組んでいるのが、社員のモチベーションを高めること。
その様な業績ですから、決して低い訳ではないのですが、
もっと自発的に伸び伸びと仕事に取り組んで貰い、
業界内で異彩を放つ専門性高い事業を更に強固なものにして行きたいとの思いからです。


また、中堅建設業でありながら様々な特許技術を保有しており、
かつ元請事業者としての機能に着目しているところに前職でのメーカー発想を融合させ、
技術供与+部材販売+施工監理という従来の業態の枠組みに囚われない、新たなパッケージとしてのビジネスモデル思考を持っているところが素晴らしいと感じました。


中小企業にも、規模や業績により様々だと思います。
今回、彼にお会いして羨ましいと思ったのは、
社長自ら実務に目を光らせて手を染めなくとも、きちんと会社が回って行く①実務基盤が整っていること、②積極投資に廻せるほどの潤沢な利潤があることです。


私も、それほど経営の経験がある訳では有りませんが、
一般的な中小企業では社員が精一杯努力しても隙間からはみ出てしまう業務を
トップ営業の傍ら拾って歩かなければならず、
落ち着いて物事を考えている余裕がないと言うのが正直なところではないでしょうか。


企業の成長段階によっても異なると思いますが、
企業の置かれたステージによって望まれる経営者というのも自ずと異なるものでしょう。
一方、経営者として求められる資質も千差万別。企業集団×経営者資質と考えると、このベストフィットする組み合わせは、なかなか難しいものがあります。


その意味では、大手企業の生え抜きトップというのは、それこそ実務経験を長年積んで、ある時から突然にマネジメント職に携わり、段階的にトップマネジメントを昇り詰めて行く。企業も時代とともに変容して行くので、その時代のトップを時間を掛けて育成していけないので、結果的に柔軟な幅の広いタイプが適任者という事になるのでしょう。


私の現在の企業トップ像は、社員のモチベーションを引き出し、ベクトルを一つに向ける技術に優れた方というイメージです。ある意味、象徴でなければならない。企業トップにとっての最大の仕事が後継者を作ることと言われる理由が良く分かります。今日お会いした彼は、中堅企業と言いながらも今おかれた段階において適役だと思います。


一方、中小企業やベンチャー企業は、事業のノウハウが企業の知的財産として定着していない為、どうしてもトップ経営者が売上の源泉とならざるを得ないと思います。トップ経営者が社員のだれよりも事業の事を熟知しており、そのノウハウを段階的に社員に委譲して行く過程にあるとも言えます。言い方を変えれば職人の親方と言えるかもしれません。


経営にこれと言ったスタンダードはないと思います。
同じ銀行でも、会社が異なれば、与えられた環境も異なれば、文化も言語も異なる。
必要なのは、その企業が置かれた状況を客観的に俯瞰し、適切な判断を下せるか否か。これすらも標準化は難しいと思います。経営学を修めてもそれで足る訳ではない。


与えられた環境の中でベストを尽くす柔軟さ、洞察力。それから、知り合いの地方の中小企業の社長を思い出したのですが、社会正義とでもいいますか、審美眼といった資質の方が、知識よりも大切だと思います。その為には、何かの道を極め、一芸に秀でている「禅」の様な奥深さを持ち合わせていることが大切なように思います。




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