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中小企業と範囲の経済!

皆さん、おはようございます!
今日から4月、新たな生活をスタートされる方々も多いのではないでしょうか。
新しい期待に胸を膨らませ、溌剌とした気持ちになるのがこの4月です。
季節も春が本番となり、装いも新たなに気持ちを切り替えて参りたいと思います。



最近、中小企業のM&A事業を強化しようとするコンサルティング会社等の動きが目に留まります。今をときめく日本M&Aセンターでは、日本政策投資銀行と合弁で中小企業の買収ファンドを設立したり、PMI(=ポスト・マージャー・インテグレーション)というM&A後の事業統合を支援する子会社を矢継ぎ早に設立しています。


中小企業の経営コンサルティングを営むタナベ経営では大和総研と業務提携を行い、中小企業の海外進出やM&A、人材育成などの分野で相互に顧客紹介やセミナー共同開催を行っていくそうです。人手不足の中小企業から専門的なコンサルティングを求めており、大和総研の持つサービスなども取り込んで行くのでしょう。


これらの背景にありますのは、後継者難の中小オーナーの引退時期に差し掛かっており、廃業問題が現実のものとして顕在化していることにあります。また、市場が飽和している国内だけでなく、広く海外にマーケットを求めたり、やはり事業の礎である人材の能力を引き出す必要に迫られてのことだと思います。


今の時代を見渡しますと、情報化社会が進展してきており、モノからコトに消費動向が大きく変容しており、いままでの様にモノを作れば売れるという時代ではなくなっています。それは、中小企業も大手メーカーを頂点とする下請けのモノづくり構造が成り立たなくなっていることを意味します。


外部環境を見渡せば、人口減少、少子高齢化をはじめとする社会問題が現在化しており、それにともなって新たな社会的なニーズが生まれます。
わが国では明治維新から150年を経過しますが、その時以来の大きな時代の変革期におかれているといって良いと思います。


その様な時代的な背景の中で、企業の規模に関わらず、中小企業も新たなビジネスチャンスに恵まれているということが出来ると思います。自らが蓄積してきた経験やノウハウに焦点をあて、それを研ぎ澄ませて社会の新たな需要に応えることができれば、全く新しい事業を創出して行くことも可能です。


その時にキーワードとして上がって来るのが情報技術だと思います。一つの方向性として、既存の社会に受け入れられた商品にどう情報、コミュニケーションといった視点を絡めていくかということが大切だと思います。一つの代表例でいえば自動車のIT化です。ネットワーク化により自動運転のみならず、様々なサービスが考えられます。


スマートキーやカーシェアリング、ライドシェアリングなどは分かり易いと思います。
これらのビジネスの根底にあるビジネスモデルを概念化してみますと、販売ビジネスから課金ビジネスへの変化。産業構造面から言い方を変えて表現してみますと、「規模の経済」から「範囲の経済(=シェア経済)」への変容ということが出来ます。


それから、今までの日本の企業は自前主義を美徳としてきましたが、これからの時代は「事業連携」の時代だということが出来ます。一番分かり易いのは、リアル(=実物)な商品を提供してきた企業とIT事業を営む企業との連携です。お客様とのインターフェースであるプラットフォームを構築する為の同業者同士の連携も大切だと思います。


これらの事象は、大手企業だけのものではなく、中小企業にも等しくその機会が与えられているということが出来ます。企業の大小は組織の大きさ、すなわち事業に関わっている従業員数の多寡に過ぎないと思います。メーカーであれば必然的に組織が大きくなるのは当然ですが、これからの時代は資本力ではなく知恵力が最大の資源となります。


中小企業は、むしろカテゴリーキラーとして、自らが持つ強みに特化して最大限に活かして行くことを考えるべきだと思います。大手企業のように豊富な人材を擁しているわけでなく、日々の業務に追われてしまい、なかなか体制を転換することが難しいのは良く理解できます。それでも大手企業よりも小回りが利くというメリットもあると思います。


オーナー経営者も業界を熟知し、素晴らしい事業構想をお持ちなのですが、良い意味で忙しさに感けてしまって、それを実現出来ないでいるというのが正直なところだと思います。その様な経営者の構想を見える化する為には、経営者の参謀役を司る「経営企画室」という機能がこれからの時代、必要となるのではないでしょうか。


今日もご覧いただきましてありがとうございます。
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