誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

新しい観光名所、呉服商「パルコ ヤ」!

皆さん、おはようございます!
11月も中旬が近づいてきますと、都会の街路樹の紅葉も見頃を過ぎると、
いよいよ冬支度を思わせる、陽射しとなってきます。
日本は四季があるから、そんな季節の移り変わりを感じることが出来るのですね。


今月、上野松坂屋の別館跡地にPARCOの新店舗「パルコヤ」がオープンしました。
とても和テーストの呉服商をイメージした建物入り口、店内装飾となっており、
無垢の木を多用してます。きっと、上野駅から近いこともあり、インバウンドのお客様の来店を強く意識したコンセプトなのでしょう。


入居するテナントも、どちらかと言えば従来のPARCOの標準的なテナントと言うよりも、素材感をイメージしたテナントのコンプレックスになっています。
全体としてみれば、PARCOの中では中規模の店舗になるのでしょうか、
規模の割合に比べて小気味よくシンプルにお店を纏め上げているという感じです。


30年前のPARCOと言えば、商業施設運営の時代の寵児、泣く子も黙るほどの勢いがありました。時代の先端情報を発信する、日本の商業文化を売る企業などとも言われた時期がありました。商業施設をアートするという感じですが、子会社にアクロスというマーケティング会社を持ち、日本の街の至る所で行き交う人を定点観測していました。


その中から流行や世相を心理的に解釈して、そこで得た知見をPARCOの店づくりに活かして行く。30年前はちょうどバブル経済が絶頂期であったこともあり、カオス(=様々な事象が入り混じって混沌としていること)の中に、人間の欲望とか個性を見い出し、その変化から時代がどの様に移り行くのかを研究していました。


その時に比べますと、日本の世相は何事にも綺麗に理路整然と整理されており、効率良く無駄な部分がなくなり洗練されている様に思えます。
人付き合いもそうですし、街中を歩いていて特に感じますのが景観や建物のデザインが洗練され過ぎていて、遠目で見て機能美を感じるのですが近づき難い圧迫感もあります。


何かの本で読んだのですが、人が交差点で信号を待っている時、今の街角ではひたすら信号が変わる瞬間をスマホでも身ながら待ち続けるだけですが、一昔前は街角にタバコ屋があったり、新聞を販売する露店や靴磨きをしているおじさんがいたりしたものです。その様な何気ない営みの中から会話が生まれたり、その会話の様子を垣間見たりします。


その様な中から、人は無意識のうちに五感で様々な感性情報を受止める。
これは街角に限らず、軒下や縁側などは、路面と建物の間にある空間は人間にとって何となく心地よい場所だと感じませんか。パブリックとプライベートの中間的なグレーゾーンの空間です。実は、この様な空間でコミュニティが生じやすいのですね。


ところが今のオフィス街も居住地も、妙にきちんとし過ぎてしまい人間にとっての安らぎの場所が見当たりません。これが効率的な機能美なのでしょうが。戦後の資本主義経済においては、資本財を所有することにより規模の効率を求めるが故、私権(=自己と他人の線引き)を明確にする必要があったことが影響しているのではないでしょうか。


それは、企業の組織内にも言えることで、ピラミッド型のヒエラルキー構造はトップダウンで仕事を進める上では非常に効率が良い機能ではあるのですが、自分が所属する部門を超えた他部門との連携関係が全くなくなってしまうという弊害もあります。自分の業務範囲と他者との業務範囲は重複しない、むしろさせない様にデザインされています。


今では逆にこのピラミッド型ヒエラルキー構造の弊害ばかりが指摘されるようになっています。企業内で様々な社員が思い思いの必要な社員とネットワークをつくり、中央集権型意思決定から自律分散型意思決定によって全員経営を目指そうという動きです。
一言でいうとフラットな組織で、全員が自らの領域で経営判断するということです。


私は、このこと中に都市のランドスケープと企業組織の運営体制の両方に共通する本質が潜んでいるように思えます。人間とは論理的に経済合理性だけで活動している存在ではなく、もっと感性豊かな遊びの部分、界隈性の部分をも持って潜在意識下で知識活動を行う存在であると思います。その為には人々が集い行われる雑談も大切です。


人間の思考は、通常の会話時に使用する顕在思考の他に、絶えず潜在意識化では過去・現在・未来という時間軸の中で様々なコトを行きつ帰りつしながら無意識に頭を駆け巡っています。情報技術により個人が手にしたスマートフォンは、失われたコミュニティを埋めてくれる、本能が必要とするアイテムであったから受け入れられたのでしょう。


これからの時代、古き良き地縁型のコミュニティが復活するのかは分かりません。
ただ、スマートフォンを手にした人々は、SNSを通して様々な考えを持つ人との繋がりを求めており、その繋がりがリアルのコミュニティに発展して行く様な予兆があります。
人と繋がって、実際に話しをすることほど生産的なことはありませんから。


これから、街並みも、企業組織も今までの固定観念では語れないほど、大きく変容して行くのでしょう。それは個々人の欲望の結果として形づくられて行くものなのでしょう。
より良い暮らしを創造しましょう!
今日も、ありがとうございます。


CREATE LIFE!
http://crelife.co.jp




×

非ログインユーザーとして返信する