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増えるスタートアップの倒産!

皆さん、おはようございます!
購入型クラウドファンディング(=CF)が中小製造業などでも広がりを見せてます。これまでB2B取引に慣れてしまった企業にとって、CF手数料が余分なコストである様に映ってしまう様ですが、一般的に製造原価を市場販売価格の3~4割に抑える必要があります。



国内のスタートアップ企業の倒産が増えているようです。業歴10年未満の倒産件数は2022年に前年比20%増の1875件となり、3年ぶりに増えています。倒産件数全体に占めるそれらの割合は約3割と27年ぶりの高水準になっています。日本でも政策的に起業件数を増やそうとしていますが、コロナ禍の影響もあり市場環境は厳しくなっている様です。


倒産件数全体の増加率は6%増の6376件であり、それよりもスタートアップ企業の増加率が多いことが分かります。業種別でみるとITを含むサービス業、小売業が多くを占めています。大手証券会社が出資していた農業関連企業などが破産手続開始決定を受けた例もあるようです。スタートアップの倒産が増えたのは起業が活発になった影響もあるでしょう。


2021年の新設法人数が約14万4600社(2011年比で1.4倍)であることを考慮すると、むしろスタートアップの倒産件数は思いのほか少ない印象があります。倒産にまで至らなくとも、業績がじり貧で実質的な倒産状態で休眠している企業まで含めますと、相当な数に登るものと思います。一定の淘汰が出るのはやむを得ない側面もあると思います。


政策的には、起業者数を増やすために経営者の個人保証に頼らない融資の拡大や新産業を生み出すルール整備などに着手し、起業の姿勢を阻害しないようにする対策が目立ちますが、倒産したスタートアップ企業など経営者の再起に向けたプログラムを用意することも不可欠だと感じています。倒産というけじめを付けられる経営者は多くないものと考えています。


その多くは、事業が立ち行かなくなってしまい、経営者が途方に暮れて夜逃げ同然となってしまう場合が決して少なくないからです。考えてもみれば、経営や財務の教科書には、起業の仕方なる書籍は沢山出版されていますが、会社の畳み方なる書籍など見掛けたことがありません。普通は会社の整理の仕方が分からずに、その恐怖心から逃げることが多いのです。


一般的に会社の資金が途絶えた時点が倒産だと受け止められてますが、利害関係者への迷惑を考えなければ資金が途絶えても事業を生きながらせることは可能ですが、良識ある腹の据わった経営者ならその利害関係者への損害を最小限に抑えようという意識が働きます。あとは、目に見えない恐怖心との戦いであり、それに立ち向かう勇気があるか否かになります。


経営者として倒産を宣言することは死をも覚悟する思いです。その意味で、経営者の個人保証に頼らない融資を拡大することは歓迎です。会社倒産後も債権者たる銀行に追いかけられ続けては、精神的に屈強に立たされ続けるばかりか、経済的にも大きなダメージを負ってしまい、人間個人としての尊厳が保たれないでしょう。その位、社会から遠ざかることです。


起業する者にとって精神的拠り所となる、経営者の心理を理解したメンターの存在が不可欠だと思います。もっと人間科学や精神科学の分野でも、経営者をはじめとす事業主体を対象とした研究の積み重ねがあっても良いと思います。それが経営科学との学際的な領域であるせいか、その研究成果が見当たりません。これも持続可能な社会の一つのテーマでしょう。


今日もありがとうございます!
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