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リ・ストラクチャリング!

皆さん、おはようございます!
組織運営について、効率を求めてピラミッド型階層組織にしますと、業務を標準化し専門特化することが合理的だと考えられています。しかし、それも行き過ぎると全体を客観的に俯瞰できなくなり、個々の部分と部分の間が希薄となってしまい返って効率が悪くなります。



リ・ストラクチャリングは、事業を再構築することを意味します。一般的にリストラといいますと、企業が人員を整理して身軽にしつつ、不採算事業から撤退して、いかに債務を圧縮するかというイメージが付きまといます。その様なリストラは財務リストラと言った方が良いかもしれません。一時凌ぎで事業を切り張りしていくので、結果、企業力が弱体します。


本来のリ・ストラクチャリングは、事業を「再」「構築」していくことに尽きるでしょう。どの様な事業にも、それを構成する数多の資源があるもので、それら一旦分解してどう再編纂していくかが腕の見せ所なのです。それは、その固有の強みである事業資源に焦点をあて
、それを核として活かしながらどう社内外の資源を組み合わせ新しい事業を考えるかです。


わかりやすい事例として、化学メーカに在職してた時に手掛けた時価総額200億円もの大規模工場予定地を転用して、物流拠点として事業を再構築して物流ファンドに売却した時の話しを記したいと思います。この事例は、私の持ち得るノウハウを最大限出し切り、同社の株価を3倍につなげた好例であり、部分最適を目指してたら結果を出せなかったでしょう。


そもそも東京近県と10年戦争で懸案となっていた工場用地であり、同社が工場進出するから工業団地として造成された経緯があり、バブル崩壊後の景気の悪化があったにせよ購入を白紙撤回されて土地を返すと言われても、県にしたら県議会や県民感情がありそう易々と受け入れる訳にはいきません。同社ときたら弁護士任せにして本気の解決意思がありません。


そんな案件のお鉢が回って来たのは、ディベロッパーでリストラクチャリングを手掛けてきた経験を見込まれてのことかもしれません。本来、同社に雇われたのはM&Aノウハウが欲しかったからなのですが、入社して見れば1兆円もの売上にも拘わらず、旧態依然とした硬直組織構造で株価も最低価格を更新、為す術も分からないプライドばかりの官僚組織です。


まずはその工業団地を宛がわれた社用車?!に乗って視察にいき、土地のロケーションを充分に見極め工場として使用することばかり考えずに、物流施設にすることをインスピレーションで思いつきました。化学メーカーが物流施設の運営を行っても本業ではありませんし、
物流事業として売却することにより換金して企業価値を高めることも考慮に入れています。


それが構想の骨子ですが、その様な前向きな解決を見出そうと考えた背景に、1部上場たる企業が県や市民を敵に回して良いはずがありません。会社からは土地を200億円以上で売却する制約を設けられる始末です。不動産所有者としての専業ファンド、物流施設の運営企業、同社関東物流網を集約すべく、各利害関係者のメリットを引き出し調整を行ってます。


この時は、M&Aやアライアンススキルやディベロッパー時代のノウハウがあったから、各利害関係者の採算性を考慮に入れながら、交渉に挑み、自ら契約書を作成し完結することが出来たと思います。株価まで上昇するというおまけつきです。これが職人技としての私の出来ることであり、事業資源に対する目利き力を活かしたリ・ストラクチャリングなのです。


今日もありがとうございます!
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