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ディベロッパーのスタートアップへの取り組み!

皆さん、おはようございます!
スタートアップ企業に寄り添うベンチャーキャピタル(=VC)という業態があるのなら、中小企業に寄り添う業態があってもいいじゃないか。なにも出資した株式からキャピタルゲインを得ることを目的としなくとも、付加価値を享受する方法はいくらでもあると思うよ。



ディベロッパーがVCと組み、スタートアップ企業向けのオフィスを開設する動きが相次いでいます。森ビルはVCのANRIと連携し、2023年1月をめどに起業支援の受け入れ拠点を開設します。コロナ禍でリモートワークが広がっていますが、創業初期はリアルのコミュニケーションが効果的であり、有望企業が育てばエリアの活性化にも繋がる思惑です。


東京建物はXTechベンチャーズと組み、今年の4月に東京駅八重洲口に起業支援施設を開設しています。半年間は賃料が無料で、ベンチャーキャピタリストに事業計画や資金調達の相談もできるだけでなく、日常的な交流を通じて事業創出支援プログラムに採択されたスタートアップは、将来出資されるばかりか半年間賃料を無料で受け入れる特典があります。


日鉄興和不動産は、クラウド経由でソフトを提供するSaaS(=サーズ)型企業に投資するDNXベンチャーズと2020年からJR品川駅近くで施設を運営しています。共有スペースには入居企業の社員のプロフィールが分かるQRコードを掲示しており、これを切っ掛けに協業が生まれ、企業の垣根を超えて課題を一緒に解決す事例も出てきているそうです。


三井不動産や三菱地所などの名門ディベロッパーも同じ様なスタートアップ専用の施設運営事業に力を入れるばかりか、スタートアップ企業に対する投資ファンドも立上げています。それは施設に入居するスタートアップ企業が有力企業として成長すれば、エリアの活性化につながり、他のスタートアップを呼び込み集積地に発展する可能性を秘めているからです。


ディベロッパー各社に共通するのは、施設に入居するスタートアップ同士がリアルコミュニケーションを図れる仕組みづくりに苦心しているところです。直観的にその必要性を理解できると思いますが、科学的な見地からも業態の異なるスタートアップ同士が言葉に出来ない暗黙知を身振り手振りを織り交ぜながら交流することで新しいアイディアを生み出せます。


それからVCと組むことで、スタートアップが気軽にキャピタリストと交流し経営戦略、財務戦略、人事戦略などの相談が出来る環境を整えていることでしょう。それによりスタートアップも安心して事業に打ち込めるばかりか、VCにとっても新たな投資先の探索につなげること、またスタートアップへの投資後のモニタリングが容易になるメリットがあります。


このディベロッパーの発想は、なにもスタートアップ企業への取り組みに限ることなく、第二創業を目指す中小個人企業に対してもあて嵌まるものと考えてます。旧態依然としたビジネスモデルから脱却し事業再構築していく過程では、自社内のみで仕事を完結させることなく、同業、異業種に拘わらず地域の企業と繋がっていくことが不可欠だと考えるからです。


また、中小企業がそれだけの構造改革を遣り抜くためにはベンチャーキャピタリストならぬ事業再構築の専門家と気軽に相談できるリアルなコミュニケーションの場が必要です。コ・ワーキングスペースというとスタートアップ企業が対象顧客というイメージが強いですが、中小企業の経営者が集い語らい合うコミュニティスペースがあっても良いと考えています。


今日もありがとうございます!
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