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SME丸山学校!

皆さん、おはようございます!
LINEやMessengerなどSNSの登場により、これまでのEmailとは異なる用途でコミュニケーションが出来るようになりとても便利だと思います。ただし、その目的に応じ上手く使い分けることを怠ると誤解を生じる場合があることに留意が必要でしょう。



ソニー・ミュージックエンタテイメント(=SME)の元社長である丸山茂雄さんは、同社社長を退いた後の1年半、取締役として力を注いだのが「丸山学校」という、新たなレーベルを立ち上げられるような人財を社内で育てるための社内起業家育成です。エピック・ソニーやソニー・コンピュータエンタテイメント(=SCE)の実質的な創業者でもあります。


大企業となったSMEの中では、社員も自分が担当する「部分」のことは分かっていても、会社の「全体」を知る機会が少ない弊害が生じており、丸山学校ではアーティストとの契約や著作権の管理、経理、財務などを一通り教えていたそうです。選抜した中堅社員を対象に週1回朝から晩まで各部門の専門家を先生に仕立て、丸山氏自身も授業を行ったそうです。


もちろん校長である丸山氏は、ベンチャー企業の話しをされたそうです。カリキュラムは1年で、2何間で50人ほどが卒業しているとのことです。こうすることにより、急に新しい企画を思いついた時に会社のどこに駆け込めば良いかが分かり、そんなノウハウを授けるのが重要だと考えていたそうです。企業という生態系の一面を良く物語っていると思います。


丸山氏の日本のスタートアップ創出の持論は、社内起業というスタイルで増やしていくことが望ましいとしています。現状、多くの大手企業がCVCという手法によりファンドをつくり外部のスタートアップ企業に出資ていますが、その実はかなりおっかなびっくり手探りで行っているのが正直なところだと指摘されています。横並び意識も働いていると思います。


それより能力や人柄がよくわかる自社社員の創意工夫に賭ける方が合理的だとしています。社員から企画を募り、これはというものを別会社として独立させ、資金も出す。うまく行きそうなら発案者の社員にも株を持たせる。企画募集は継続的に、粘り強く実施するのが大事だと見ています。サラリーマンとして創業業者気分を味わった方ならではのコメントです。


もちろんソニーのブランドや資本力があってこそ、仕事が成立していたのは紛れもない事実であり、そこをわきまえながら子会社、孫会社をどんどん創って繁栄することを日本の産業界はもっと真剣に考えるべきだとしています。大手企業となった企業も、新たな事業を創出しながら事業を継続させて行くことが社会的な使命であることは紛れもない事実でしょう。


現在の大手企業からイノベーションにより新しいスタートアップが生まれて来ないのは、丸山氏の指摘のある通り企業内の業務機能が細分化され専門特化されており全体を客観的に俯瞰できる人財が育っていないことが挙げられます。また、大手企業には創業以来蓄積されてきた企業文化があり、それに洗脳されないと一人前として認めない悪しき慣習もあります。


その様な状況を打開していく為には、生産性や効率性といった規模の経済を追求する常識の中にも、無駄や遊びの部分を残しておかなければいけないと思います。新たな事業を創出するためのアイディアはピラミッド型階層組織の中からは生まれません。企業を形づくっている垣根を度外視して自分の気持ちの趣くまま自律的に行動できる人財育成が必要でしょう。


今日もありがとうございます!
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