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地域経営と達成感

皆さん、おはようございます!
今日もご覧頂きましてありがとうございます。
10月も3日、年末まで90日足らずと考えるのは少し気が早いでしょうか。
光陰矢のごとし、毎日毎日を大切に一歩づつ歩みを進めて行きたいものです。


先日、はじめて小石川後楽園に行ってみたのですが、
都会にこの様な明光風靡な庭園があるとは、長年、東京に暮しているとはいえ、まだまだ知らない名所があるものです。訪問者の約2割は外国人個人旅行者で、国内へのインバウンド旅行者が2千万人を超えていることを実感します。


2年前に民事再生した元祖LCCのスカイマークも
インバウンド旅行者の国内利用が好調なことと、
国内消費者のライフスタイルがモノからコトへ変化していることを受けて、
利用者が急増し業績が大幅に改善しているようです。


国内の不動産業界は、最近のホテルはオフィスビルと比べて収益力に遜色がない為、どの不動産事業者も挙って新たなホテル事業への参入や新ブランド立ち上げに邁進している他、官民ファンドのクールジャパン機構は英国の外食産業と合弁で体験型の日本食店を展開し、本格的な日本食を紹介して行くとのことです。


来るべきインバウンド旅行者4千万人時代に向けて、着々と布石が打たれているようで、足、寝床、食べ物のインフラが確保できれば、来日する旅行者も安心ですね。
インバウンド旅行者の来日する楽しみはどの様な所にあるのでしょうか。東洋の異文化に触れる、特に日本の明光風靡な景観や四季折々を慈しむ精神に触れることなのでしょう。


そうやって考えてい見ますと、確かに旅行時のインフラは整いつつあると思いますが、各々の機能や施設については各事業者が堅実に業績を伸ばせばよいのですが、
観光地として受け入れる地域での対応は如何なものなのでしょう。最近はインターネットにより来日前に自ら目的地を調べ、個人旅行として長期滞在する旅行者が増えています。


地域の観光資源として、国内旅行で行く様なティディベア博物館やお土産物屋さんではなく、その地域の文化を感じられるものでなければならないと思います。
地域の文化性といいますと、その地域で長年、脈々と息づいて来た伝統工芸であったり、郷土料理であったり、酒蔵であったりするのではないでしょうか。


伝統というのは、人々の暮らしの中に息づいて後世に教え伝えられるもの、歴史性の中にその地域の特性や、日本の良さを発見できるものでなければなりません。先日、テレビで欧州の大工さんが日本建築の様式を視察に来るドキュメンタリーがありました。障子一つ見ても、その格子の組み方に奥深い含蓄があり、感嘆されていたものです。


私は、観光地だからといって、観光受けする様な施設を新たに設置することではなく、その地域の素の営み(=文化)に体験的に触れて頂く仕組みづくりだと考えています。その為に、観光協会が単にプロモーション情報を発信するに留まらずに、地域資源を有機的に結び付けて、全体としての付加価値を如何に高めるかという地域経営視点が不可欠です。


観光地の各事業主体者の利害を超えて、不動産デベロッパーの様に街を経営して行くノウハウが必要です。GINZA6の様な建物内で完結する街もあれば、建物外に面として展開した街づくり視点もあります。そうそう、田園調布や国立はその典型ですよね。もう少し、地域内の事業者と連携を深めて運営に手を染めても良いと思いますが。


事業というのは、法人格という枠組みの中で語られがちですが、その法人格を度外視した横断的な事業というものもある訳です。地域の資源を活用した仕組み作りですね。その地域資源の中でも着目したいのが、先日のエルメスの様な伝統的なクラフト生産を営む事業者です。日本でも伝統家具、建物、酒造、アパレル等、様々な事業があります。


これらのクラフト事業は世界にない日本が誇る産業ですので、観光資源としても充分なポテンシャルがあるものと考えます。それ以上に、新たなスタイルの産業として海外にどんどん発信をして行くべきとも思います。そういう良い産業がありながら、何故、日本ではエルメスの様に伝統あるブランド企業が育って行かないのでしょうか。


歴史を振り返りますと、これもやはり戦後の急速な工業社会化が原因だと思います。資本力にモノを言わせた工業社会が、商品の標準化、価格の低減を推し進め、それを消費することにより、また次のモノを再生産するというメカニズムにそれら伝統工芸産業が巻き込まれてしまったと言えます。1億総中産階級という言葉が分かり易いですね。


ただ、いまの消費者は工業化製品の良さを理解していますが、それと同時に物足りなさも理解する様になっています。そうです、人間は経済合理性だけでは説明できない、五感、直観力、ライフスタイルといった曖昧性をも持つ生き物なのです。それが、手作り感のあるクラフト製品が改めて注目される理由ではないでしょうか。


また、消費者は生産者側にもいる存在でもあります。工業化社会は、経済合理性を突き詰めて行きますので、仕事も分業化、標準化、効率化の道を辿って行きます。あまり行きすぎますと、一つの仕事が分断されて、部分最適が強化される様になりますと、全体最適の機能が弱まってしまいます。これがいまの日本の企業の現状ではないでしょうか。


一方のエルメス。一人の職人が一つの製品を最初から最後まで手塩をかけて作り上げ、最後に自らの烙印を押す。何とも言えない職人冥利の達成感であり、製品への愛着が湧きますので、自ずと品質(=工業化製品の品質とは異なった品質)も向上するのではないでしょうか。工業化社会には味わえない達成感だと思います。


手前味噌な話しで恐縮なのですが、30数年前の大学の卒業論文で、この分業体制による生産と独り完結する生産について、どちらがモチベーションが高まるか。そして製品の質はどちらが高まるのか実験をした記憶が蘇ります。私の着眼点は、失われつつあるクラフト生産方法への疑問が出発点でした。


地域の観光資源を活かし、街を経営して行く視点もある意味では、近代経営の様に経済合理性だけを追求して行くものにはならないものと思います。街の中にはお金に換算できない経済というものも存在します。でも、そう言ったものも含めて、はじめて経営と言えるのではないでしょうか。そんな手作り感のある街の経営が出来たら良いと思います!









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