まちの経営財務
皆さん、こんにちは!
今日は奈良県のとある水源地の山村へ、仕事でお邪魔してます。
お客様である公営の製材所で在庫の棚卸をしてきました。
日本でも有数の林業でえた村であり、現在でも林業が基幹産業です。
高齢化も進み、世代交代を迎える民間林業会社との
事業連携に先立つお仕事です
この村の人口は2千人強で、多くが林業に従事しています。
この製材所群、というより村の産業を再興に近いと思いますが、
雇用者や製材機器等の事業資源を集中させながら、6次産業化を目指しています。
東京にいますと、生活と仕事が完全に分離してしまいますが、ここでは職住接近ではないですが、生活と仕事が一体となっていることを強く感じます。地域の樹木という希少資源を建築資材だけでなく様々な木製生活雑貨として商品化を図っています。
その意味では、村に脈々と培われた生活の知恵を商品にするわけですから、商品として、とても身近で温もりのある事業に蘇らせることに遣り甲斐を感じます。また、製材所という事業だけを見詰めるのではなく、村一つの事業として俯瞰する醍醐味があります。
最近思うのですが、都会に住んでいると、
余りにも社会や経済が複雑なシステム系になり過ぎて、
ついつい企業単体の利益が多い少ないに目が意気がちになります。
本当はその企業も他の企業と関係があって成り立っている訳であり、
もっと我々生活者が住む地域全体を見て、
どの様な利益の恩恵を受けているのかという視点が必要なのではないかと思います。
経済や企業という仕組みは、本来、生活者が精神的に豊かになるための過程で私たちが作ったものであるはずなのに、その仕組みに振り回され、囚われている現状を不思議に感じるのは私だけでしょうか。
生活や経済をシンプルに考えると、人間と地球上の自然や天然資源という相互関係の営みの過程で、技術革新を経て家内手工業から集団による工業生産へと変遷して来た歴史があります。
今、情報技術が様々な応用段階を迎え、ますますアイディアや想像力という人間が本来持つ力が必要になると思います。その力を発揮する為には、個々人が自らのスタンスをしっかりと持って、コミュニティの中で人々が織り成して行くことが求められるでしょう。
そう考えますと、林業を基幹産業とするシンプルな地域の方が、新しいアイディアが生まれ易いように思います。生活者の目線から、しなやかに新たな事業を生み出し、まちが豊かになっていく自然な姿が日本創生のあるべき姿ではないでしょうか。